まるでカベのようだった(スラムダンク 陵南高校キャプテン ビッグ・ジュン)
比喩ジャックマンvol.21
ホンモノはホンモノを知る
スラムダンクの新装版が発売されるというニュースを見て、久々にまた一気読み。その中てまた発見したことを書いていきます。
フンフンディフェンス
スラムダンクがまだギャグ要素強めだったころ、桜木花道の必殺技は、なんといってもこのフンフンディフェンスでした。
強靭な脚力と尋常じゃない体力のなせる技で、餌食になったのはゴリと魚住という神奈川を代表する2m級センター。魚住はこの衝撃を、
と評しています。
しかしながら、フンフンディフェンスが披露されたのは陵南との練習試合が最後。この後はプレイ中のギャグ要素は減り、しっかりバスケを描くようになっていきます。
本当のスゴさとは
花道はというと、その後数ヶ月で高校ナンバーワンセンター丸ゴリとわたり合うほどに急成長。持ち技も、ドリブルの基礎、パスの基礎、レイアップシュート(庶民シュート)、リバウンド、ゴール下シュート、ポンプフェイク(リョーちん直伝フェイク)、ジャンプシュート(合宿シュート)と順調に増えていきます。
ただ、やはりよく考えないといけないのは、桜木花道のいったい何がスゴイのか。
短期間でいろんな技身につけたこと自体がスゴイのではなく、本当にスゴイのはそれら技を支える身体能力の高さ。覚えた内容自体は4ヶ月あれば誰でもやる内容で、実は全然普通です。
フンフンディフェンスはやらなくなったけれど、「桜木花道は身体能力お化け」、これは作品通してずっと変わらない。ポール野辺に対してはスクリーンアウトで勝てなくてもリバウンドもぎ取りまくりです。
そしてこの桜木花道の素質を見抜いているかどうかで、この作品の花道以外のキャラクターの格が見えてきます。
真の実力者たち
スラムダンクの中にはスゴイプレイヤーがひしめき合っているけれど、その中でもやはり格というものはきちんとあります。
花道が初めて公式戦で合宿シュートを決めたシーンでは、
と、メガネ君をはじめ、ヤス、カク、シオの2年生トリオ、1年の石井あたりが騒いでます。常勝海南のスタメンである神、高砂、清田でさえ驚きを隠せません。しかし、その中にあって牧さんだけはニヤリとした顔をキメているのがわかります(写真2枚目の右下)。
やはり牧さんだけは別格なのです。さすが帝王、フケ顔なだけのことはあります。
他に花道の素質をすぐに看破したキャラとしては、天才センドー、丸ゴリ河田、丸坊主沢北、怪物森重、そしてルカワあたりでしょうか。この辺はやはり別格、ホンモノはホンモノを知るというやつです。
一方でビッグ・ジュンこと魚住さんは、フンフンディフェンスの被害者であるにもかかわらず、次対戦するときにはまた花道をやや下に見た感じでのぞんでいます。そんなんだから牧さんに「お前にゃ無理だ魚住」とディスられるのでしょう。
というわけで、ホンモノはホンモノを知るということを、小さなコマの牧さんの表情から読み取ってみました。
ちなみにスラムダンクで一番好きなキャラは魚住さんなので、そこだけは魚住さんの名誉のために付け加えておきます。
to be continued...
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