2022/06/25 ホテル.酒.瞬間
ホテル。
ホテルに1人で泊まっている。なぜなのだろう。
ふと来週激務になりそうだと仕事中に感じ、突発的に次の次の金曜日にホテルを取った。晩ご飯朝ご飯なしの素泊まりで職場から1駅家から離れた土地のホテルだ。
温泉がありここに決めた。疲れを洗い流しつつ、いいものでも食べたら心の魔はどこかへ行くだろうという計算だった。
案の定今週は激務につく激務、残業と昼休み繰り上げワーク、それでもってやっと金曜日に間に合うことができた。晴れ晴れと定時でホテルに向かった。
チェックインを済ませ、部屋へと入る。普通のベット2個分のサイズのところを取ったので、でんとベットが鎮座している部屋となっていた。とりあえずベットに飛び込んだ。
ダイブを済ませると行きしに買ったバーガーキングを部屋でいただいた。ポテトも。ちゃちゃっと飯を済ませ温泉へ。お客は僕を入れて2人。そんなには大きくないが、値段を見ると満足な温泉が広がっていた。
体を洗い、湯に入る。アチィ。慣れてくると、いいぐらい。ストレスと強張りを源泉掛け流しが排水溝へと流していってくれた。ぐぅと伸びつつサウナを楽しみつつ、甘楽を楽しんだ。
部屋に戻りベッドでまた少しケノビをしてから、外へと繰り出す。この宿泊のメイン、バーへ行くのだ。美味しい酒をいただくのだ!
陰気である僕がなぜこんなにもバーに惹かれているのか。お酒が好きってのもあるが、最近やっていたバーテンダーのゲーム(ヴァルハラ)の影響もある。人の悩みを聞き、その人に合ったお酒を出す。バーという素敵な引力にここ数ヶ月惹かれ続けてきた。今がその時だ。
勇気の1歩でバーへ。木製チックでアンティークな雰囲気のこのバーは、正に大人の社交場、という雰囲気。店員さんはスーツにベストのあの感じだし、壁には沢山のお酒たちが埃を被らずにお淑やかに座っている。
スキンヘッドの紳士に案内されカウンターへ。黒板に書いてあるマルゲリータピザを注文。お酒が分からなかったので(好きだがよく分からない)合うものを!と頼んだ。なんでもあいますよ、と苦笑いされつつ、キティーを薦めてくれた。唯一知ってるカクテルだった(赤ワインとジンジャエール?とガムシロップだったと思う)。待ってる間暇なのでお酒を舐めてると、ピザが来る前に空になってしまった。次はコークジン。飲み慣れた味。
なんというか、1人飲みは正直とても暇だった。店員さんは忙しそうだし、お酒に酔わない体質なので酔うという事も出来ず旨い液体といい雰囲気を味わっていた。付け加えるなら、周りで楽しそうにお酒を楽しんでいる人たちがいるのはなんとも気持ちいい。
呆けているとピザが来た。熱々のトマトとチーズがあっている。トマトの汁が熱い。またグラスが空いたので、名前が気になったチャイナブルーを頼む。赤い薔薇が入ったライチ味の青い汁だった。果汁感があって美味い。
ごくりと飲み干してご馳走様をする。勘定の際に、すごい最後一気飲みしてましたね、と店員さんに言われる。んーそうですか?!と聞き返す。お酒をあまり人と楽しまないのでペースが分からない。どうやらバカ学生の飲み方がまだ抜けていないのだろう。
店員さんが次はどちらに?と聞いてきた。コンビニですかね〜と答えると、まだまだ元気そうですのに、と言いながら笑っていた。そうか、このあと別店舗に行くのがいわゆる梯子酒か!バーの候補にあった店へと向かった。
ビルの4階にあるそのバーは1杯300円という助かるお値段だった。ぎちぎちのカウンターへ案内され飲むに挑む。という所で隣のニィちゃんに1人ですか?と聞かれた。ええ、1人です、と答えると2人の男がいい感じに絡んできてくれた。
仕事やら、年齢やら、色々と話している。楽しいし会話でこんなに笑ったのは久しぶりだった。一期一会で人に会うというのは元来苦手なんだが、みんな心の隙間をこういう場所で埋めているのかもなぁと感じる温かさがあった。
日が変わらない頃にホテルへと帰り、水をたらふく飲み、今に至る。平日のことなんかもうわすれちゃった。明日は友達と遊ぶぞ。
Songs - 荒野を歩け/ASIAN KUNG-FU GENERATION
ラタタタム
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