ダンスミュージックと僕

洋画を見てて、めっちゃ踊るやん・・・?って思ったことありませんか?(特に古い洋画)
自分が初めて、そう思ったのは美女と野獣(アニメ)でした。
というのも、小さい頃から母の趣味で、ビデオテープが擦り切れるくらい美女と野獣を見せられ続けたせいなんですが、当時の自分はロマンのかけらもなくて、

ダンスの何が面白いねん。」と思っていました。


その後、ディズニーの英才教育を受けたはずの少年は歳を取るにつれ、ディズニーキャラクターのTシャツではなく、ロックバンドのTシャツを着るようになり、家族が夢の国に行く時も、1人だけ別行動してマニアックなCDショップに行くようになり、そして田舎から、都会に出ようと成長していくのですが、こう思うようにもなりました。


ダンス最高やな・・・。」と。


ということで、社交ダンスを習い始めました。

という話ではもちろんなくて、ここで僕が言っているダンスというのは、型があるちゃんとしたダンスではなくて、音楽を聞いているうちに自然に体が動くことをダンスと呼んでいます。

そんなゆるふわダンサーの僕はアーティストのライブに行く時、90%以上地蔵スタイルです。
※地蔵というのは、地蔵のように固まってじっと音楽を聴く鑑賞スタイルのことです。

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まじで、こんなスタイルで聴いています。
でも、頭の中はめちゃくちゃうるさくて、
「うわ・・・、音源と同じやん再現度たっか・・・!」
「あぁ〜、ここのリズム最高やんね〜。」
「このギターリフ、ライブの方がカッコええなぁ。」
とかがグルグルしてて、他人から見るとこの人何が楽しくてライブ来てるんやろか?と思われそうですが、当の本人はめちゃくちゃ楽しんでいます。笑

まぁ、そんな基本地蔵スタイルの僕なのですが、昔から特定の楽曲に対しては踊り狂うという癖がありまして。

以前も紹介したかもしれませんが、くるりの「ワールズエンド・スーパーノヴァ」という楽曲がありましてですね。

プロモーションビデオに海がめっちゃ出てくるんですね。
で、曲のイメージと夜の海がめちゃくちゃマッチしていまして。
プロモーションビデオを見ながら、この曲聴きながら夜の海で踊ったら最高の気分なんやろな・・・って思っちゃったんですよね。

自転車で行ける距離に海があったんで、夜中にMDプレイヤーとイヤフォンと財布と携帯だけ持って、夏のある日海に踊りに行ったんですよね。
しかも、当時浪人生だったのに。
親からしたら、勉強しすぎて頭おかしくなったのかと思っちゃいますよね。
自分としては、めちゃくちゃ正気で、躍りまくったらリフレッシュになるやろなーと思ってただけなんですけどね。笑

海まで自転車で1時間かけてたどり着いて、誰もいない海辺を選んで(恥ずかしがり屋なので)、いざワールズエンド・スーパーノヴァを再生してみるとですね、


まじで、宇宙でしたね。


曲名にはちゃんと意味があると思い知りまくった瞬間でした。笑

とにかく、めちゃくちゃ気持ち良くてですね。
裸足になって、浅瀬でチャプチャプやりながら踊ってるとですね、もう自分と音楽だけの世界なんですよね。
将来の不安とか、受験の悩みとかたくさんあったりしたんですけど、全部消えて、「生きてるなぁ。」ってそれだけを感じてたんですよね。

確か、2時間くらい踊ってたんですよね。
漁船の灯りが良い感じの光を照らしてくれてて、プロモーションビデオ気分で踊り続けてたんだけど、やっぱ疲れはやってくるもんで、でもそんな時に目を閉じて踊ったらなお気持ちいいことに気づいちゃって、目を閉じて踊ってたら、疲れのせいか足がもつれてずっこけてズボン濡らしたまま帰宅する羽目になっちゃったけど、

それでも、「生きてるなぁ。」って気分でしたね。

この時の体験が忘れられないのか、良い年になった今でも、踊れる楽曲になると、めちゃくちゃ踊っちゃうんですよね。

音楽と自分だけの純粋な世界で、わずらわしいものは何もないっていう、そういう感覚を求め続けているのかもしれません。

でも、一回だけ音楽と自分だけの世界に他人が繋がったことがあったんですよ。
ライブに行ったことないけど、めちゃくちゃ好きなアーティストの再結成ライブがイギリスに滞在していた頃にありまして。しかもフェスのトリだったんですよね。絶対最前列で見たいと思いまして、昼ごろからステージの最前列に陣取っていたのんですね。でも、途中で、めちゃくちゃキレの良いラッパーに、ギャングみたいな若者が盛り上がりすぎて後ろに押し戻されそうになるのと戦いながら、最前列を確保したのをいまだに覚えています。笑

で、めちゃくちゃ好きなアーティストの演奏が始まって相変わらずの地蔵スタイルで聴いてたんですけど、音源でしか聴いたことのなかった大好きな曲が始まった瞬間ですね、ワールズエンド・スーパーノヴァ状態になりまして。笑

目をつぶりながら踊りまくってて、大好きなギターソロが始まる頃にうっすら目を開けたらですよ、満面の笑みをした黒人の男の子と目が合いましてですね。
僕も、満面の笑みで返したら、男の子が手を差し伸べて握手を求めてきたんですよね。引力に引っ張られるみたいに、自然と手を差し伸べて2人ガッチリと握手をして、なんだか、「世界が繋がった!」って気分になりました。

音楽と自分の世界にいた2人の世界が繋がって、1つになったような気がしました。
この時の経験があるから、自分はいまだに心の底から、
音楽は世界を平和にする。」と思っています。

言語も違うし、一言も言葉を交わしていない2人が、一瞬でも繋がった。
そんな魔法のようなことを、音楽は可能だということを目の当たりにしちゃいましたからね。^^

SEXをしても繋がれないこともあって、なんなんだよとか思う日もあったりして。
誰もが、どこかで何かしら孤独を抱えて生きていて、どこかで誰かと繋がりたくて生きていて。
でも、繋がることはなかなか難しいから諦めそうになったりもして。
でも、やっぱり諦めきれなくて。
どうにかして繋がろうとしてる気がするんですよね。

どう繋がるかなんていうことは、きっと人それぞれで、繋がった者同士しかわからないような繋がり方もあったりして、他人からはいびつに映ったりすることもあるんだろうけど、それこそが個性なんじゃないかとも思ったりして。

なぜ、人ってどうしようもなく繋がろうとするんですかね?

個人的には、きっと「生きている」ことを実感したいからなのかなと思ったり。

人って、自分だけじゃ生きていることを実感しきれなくて、何か他のものからの影響で、初めて「生きている」ことを実感できる生き物だと思うんですね。

繋がることも、生きることもそんなに簡単なことじゃないけれど、ワールズエンド・スーパーノヴァのこの言葉を僕は信じています。

ラフラフ&ダンスミュージック 僕らいつも考えて忘れて どこまでもゆける
                  












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fatty男
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