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『ね、まとい、ひらり。』リサーチ②〜土をめぐる。〜
fatrripmの中身、石坂です🦚
1か月も経ってしまったのですが💦
先月のリサーチの様子をnoteにまとめてみました📝
先月の18-20日に『ね、まとい、ひらり。』のリサーチ2回目を行いました!
再び公演場所に訪れたり、ふるさとの地をまわったりした、3日間を振り返ります。
1日目、再び会場へ。
初日は、出演の井上知優さん、美術・舞台監督の安岐祐香さんと共に公演会場を訪れました。
まほろば
はじめに「まほろば」へ。入り口の緑の暖簾が「まほろば」の空間に誘ってくれます。暖簾を揺らす風がまた心地いい。美味しいお食事もいただきました。すっかりまほろばさんの味の虜です。
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そして、2階に。2階は昔養蚕が行われていた場所でした。上田市は「蚕都」と言われるほど養蚕が盛んでした。私も実際に上田市の養蚕場を小学校の社会見学で行き、、お蚕の繭玉を持ち帰ったことがあります。
2階では、作品に向けて実験を行いました。皆まではお見せできないのですが、ワクワクするような演出ができそうです。まほろばとfattripmがつくる空間をぜひ一緒に楽しんでほしいです。
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roji
続いて、rojiへ。1回目のリサーチの時よりも緑が溢れていました。日に日に変わっていくrojiの空間とどう共につくっていくか。rojiは野外での上演になりますので、観に来てくれる方も一緒にこの空間を味わってほしいです。
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この時に、「さりげないキラキラ」という言葉が出てきました。部屋の中にあるビーズでできた飾りが光に反射してキラキラしていました。そのキラキラはパーっと明るいわけではなく、さりげなく輝いていました。rojiやリベルテのアトリエには、「さりげないキラキラ」が広がっていると思いました。「さりげないキラキラ」を感じた時に気持ちが暖かくなると感じました。そんな作品を「さりげないキラキラ」のような作品を届けたいです。
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2日目、ふるさとをめぐる。
ぶどう畑へ。
2日目は知優さんと私の”ふるさと”を巡りました。
私にとって”ふるさと”である場所の一つは、叔母のぶどう畑です。
幼い頃から、叔母がいろいろなものに触れさせてくれました。ぶどうや野菜、蛙や飼っていたうさぎと犬、餅作りなど、たくさんの経験を与えてもらいました。
今は土地を譲り、ぶどう畑を閉じました。ぶどう畑を閉じることは、私にとっても家族にとっても、ぽっかり穴が空いた気持ちでした。一番は叔母自身が寂しかったと思います。
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かつてぶどう畑があった場所の周辺を歩きました。
道路に生えている緑、かつて何かがあった場所に生える緑、枯れてしまった緑、さまざまな緑が広がっていました。緑たちからは切なさと生える生命力を感じました。そして、とめどない水の音。水の音は場所によって聴こえ方が変わり、水の音が重なり合っていました。時々蛙、鳥、風の音が聴こえます。
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歩いていくうちに、もうないはずのぶどう畑が私の目には写っていました。どんなに月日が流れても、目が、身体が、あの景色を覚えているのです。今回の作品で描きたい景色の一つです。
祖父母の家へ。
続いて、祖父母の家へ。ここも私にとって”ふるさと”です。
私は両親と祖父母たちと叔母に育ててもらいました。祖父母はどんな時も私のことを支え、優しく受け入れてくれました。そんな祖母たちの庭と畑は、愛の溢れた場所です。
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知優さんが訪れたことで、祖父母も元気にいろいろ話してくれました。祖父母が笑っているのを見るとこっちまで嬉しくなります。この笑顔もまた”ふるさと”と思うのです。
そして、庭へ。この庭に咲いている花や樹は祖父母が愛をこめて育てたものです。自然の緑とは違う、愛でられた花の力を感じます。畑に行くと、祖父が畑について教えてくれました。毎回畑に行くと、野菜をたくさんもらいます。この日はナス、きゅうり、オクラ、じゃがいもをもらいました。今はトマトも赤くなり、畑が野菜に溢れています。
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今は赤く実っている
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知優さんという旅人が、太陽のように、祖父母と庭と畑に元気を与えてくれました。
今回の作品では、祖父母が愛を注いだ土と植物についても描いていきます。そして、”旅人”もキーワードになりそうです。
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信濃国分寺へ。
最寄駅の近くに「信濃国分寺」というお寺があります。信濃の国の鎮国道場として、また人々の心のよりどころとして1300年近い法灯を現在に伝えられてきました。
毎年1月7-8日には八日堂縁日が開催されています。この縁日で頒布される蘇民将来の護符は2種類あり、お寺で用意するものと蘇民講と呼ばれる人達が作るもの(絵蘇民)があります。絵蘇民は七福神の絵入りの蘇民将来で1月8日午前8時より頒布されます。 朝早くから絵蘇民や蘇民将来符、福だるまを求める人で境内が賑わいます。
(信濃国分寺ホームページより引用)
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私も幼い頃から八日堂縁日には足を運んでいました。普段はなかなか近いからかなかなか行かないのですが、この日は裏の蓮池から入りました。まだ八分咲きだったのですが、一面に広がる蓮にうっとりしました。
雨上がりの空、はっきり見える虹、歩いているからこそ見える景色を味わいました。
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3日目、創作の一歩。
3日目は、今までのリサーチを振り返りました。どんな景色を見て、どんな音がして、何を想ったか。そこからどういう詩をつくるのか。お互いに言葉にし、つくる詩のそれぞれテーマを決めました。
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3日間が終わり、この1か月間は稽古に向けてそれぞれ動いていました。
知優さんは帰省の際に故郷の動画を撮ってきてくれたり、私は再びぶどう畑に行ったり、長野市の祖父母のことも思い出したり、それぞれの"ふるさと"を共有しました。
いよいよ8月の稽古が始まります。短い稽古時間を大切に、丁寧に詩を紡ぎたいと思います。
(文:fatrripmの中身🦚石坂杏子/写真:井上知優)
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