30年以上ぶりにお泊まり保育した施設に行ってみた。
僕が通っていた幼稚園。
毎年夏に、お泊まり保育という行事があった。
年中、年長の時は、
幼稚園で寝泊まりしたのだが、
年少の時は、朧げながらどこかの施設に宿泊した記憶があったのだ。
普通なら3、4歳の頃の話だから、
覚えてなくて当たり前なのだけれど、
僕はどうしても気になっていた。
なので、ある日母親に聞いてみたのだ。
「幼稚園の頃、お泊まり保育で泊まった施設わかる?」
母の返事はこうだった。
「佐倉の方の施設だったと思うけど、名前までは覚えてないなぁ。」
そうか、施設名まではさすがにねぇ。
ん?待てよ?
佐倉っていえば、たまに行く印旛沼サイクリングロードのあたりじゃん。
Googleマップを開いて調べてみる。
子供の宿泊施設。
あった。
「佐倉草ぶえの丘」
航空写真で施設のレイアウトを確認する。
宿泊する建物。
散策した公園。
木工細工を教わった研修棟。
ここだ。
さっそくロードバイクを車に積んで、
印旛沼へ向かう。
甚兵衛公園付近から、
サイクリングロード目指して出発。
Googleマップがグラベルばかり案内する。
先週のインスタはこの様子を投稿したものだ。
なんとか印旛沼サイクリングロードに出たものの、また道から逸れ、僕の嫌いな坂道へ。
印旛沼近くの小高い台地の上に出る。
しばらく走ると、思い出の施設が目の前に現れた。
「佐倉草ぶえの丘」
宿泊棟。
散策した公園。
研修棟。
大人になってしまった今となっては、
小さく感じる建物たち。
でも、あの時、泊まったのはここだ。
間違いない。
もう時刻は16時を回っていた。
少子化の世でも、子連れの親子で賑わう施設の様子が嬉しかった。
門扉の表札の前で一枚だけ写真を撮った。
中の様子の撮影は遠慮した。
懐かしい思い出の場所に久々にこれた感動と、
来れてしまった喪失が夕方のチャイムに物悲しかった。
またここにくるかもしれない。
大人になった今では、サイクリングで印旛沼によく来る。
新しいサイクリングコースになるかどうかは、
僕の脚が坂を登れるかどうかにかかっている。
たった往復20kmの旅。
記憶を辿る旅でした。
以上。