見出し画像

健全な財務状況を把握する指標

投資をする上で財務状況がいいいのか?悪いのか?効率的にお金を稼いでいるのかを判断することは必要ですよね。どのようなところに着目するべきなのかまとめてみます。

1.負債対資本比率(Debt-to-Equity Ratio)

これは、企業がどの程度の負債(借金)を抱えているかを、その企業の資本(株主からの出資金や内部留保など)と比較して示す指標です。簡単に言えば、会社が借りたお金(負債)と、その会社に投資されたお金(資本)のバランスを見るための数値です。

想像してみてください、あなたがレモネードを販売する会社のオーナーです。会社を大きくしたいので、銀行から10万円借りました(これが負債)。また、あなたの友人が事業に興味を持ち、10万円を投資してくれました(これが資本)。

この場合、負債対資本比率は1となります。なぜなら、借りたお金(10万円)と、投資されたお金(10万円)が同じだからです。

この比率が高い場合、それは会社が借金に大きく依存していることを意味します。逆に比率が低ければ、会社が資本に依存していることを意味します。どちらが良いかは状況によりますが、一般的には借金に過度に依存している企業はリスクが高いとされます。借入金が多い企業が金利が高い状況に直面すると、いくつかの重要な影響が生じる可能性があります。

金利が高くなると、企業が支払う利息の額も増えます。借入金が多い企業では、この影響が特に大きくなり、利益の大部分が利息支払いに消えることもあり得ます。

2.流動比率(Current Ratio)

流動比率は、企業が短期的な債務や負債をどの程度容易に支払えるかを示します。

例えば、会社の流動資産が100万円で、流動負債が50万円の場合、流動比率は 100万円 ÷ 50万円 = 2 となります。これは、会社が短期間で支払う必要があるお金の2倍の現金や現金に変えられるものを持っていることを意味します。一般に、比率が1以上であれば、企業は短期的な負債を容易にカバーできると見なされます。

つまり、流動比率が1以上であれば、会社は短期的な負債を支払うのに十分な資産を持っていると考えられます。しかし、この比率が高すぎると、会社が資産を効率的に使っていない可能性もあるので、適切なバランスが大切です。

簡単に言うと、流動比率は会社がどれだけ「お金に困らないか」を示す数値です。このように、流動比率は会社が短期的なお金の問題にどれだけ対応できるかを示す重要な指標です。

3.利益率(Profit Margins)

 利益率は、会社がどれだけ効率的にお金を稼いでいるかを示す指標です。

例えば、会社の売上高が100万円で、利益が40万円の場合、利益率は 40万円 ÷ 100万円 = 0.4、つまり40%となります。これは、会社が売った商品のうち40%が利益として残ることを意味します。

一般的に、利益率が高いほど、会社は効率的にお金を稼いでいると考えられます。しかし、業界によって適切な利益率は異なるため、他の会社や業界平均と比較することが重要です。

簡単に言うと、利益率は会社が売上からどれだけの割合で利益を得ているかを示す数値です。

4.自己資本利益率(Return on Equity, ROE)

ROEは、会社が株主から受け取ったお金(自己資本)をどれだけ効率的に使って利益を生み出しているかを示す指標です。これを理解するためには、「自己資本」と「純利益」の2つの概念を知る必要があります。

例えば、会社の純利益が20万円で、自己資本が100万円の場合、ROEは 20万円 ÷ 100万円 = 0.2、つまり20%となります。これは、会社が株主から受け取ったお金を使って、その20%の利益を生み出したことを意味します。

ROEが高いほど、会社は株主からの資本を効率的に使って利益を生み出していると考えられます。しかし、ROEが非常に高い場合は、会社が過度のリスクを取っている可能性もあるため、注意が必要です。

5.資産回転率(Asset Turnover Ratio)

資産回転率は、会社が持っている資産をどれだけ効率的に使って売上を生み出しているかを示す指標です。

資産回転率は、この売上高を資産(現金、銀行預金、工場や機械、在庫品など、会社が所有するあらゆるもの)で割ったものです。
つまり、資産回転率 = 売上高 ÷ 資産 という計算になります。

例えば、会社の資産が200万円で、売上高が100万円の場合、資産回転率は 100万円 ÷ 200万円 = 0.5 となります。これは、会社が持っている資産を使って、その半分の価値の売上を生み出したことを意味します。
一般的に、資産回転率が高いほど、会社は持っている資産を効率的に使って売上を生み出していると考えられます。
簡単に言うと、資産回転率は「会社が持っているものをどれだけ上手に使ってお金を稼いでいるか」を示す数値です。

いいなと思ったら応援しよう!