バフに加算する「1」はどこから出てきたのか
最近ネットを眺めていて気づいたことがあります。
FGOのダメージ計算にせよ獲得NP計算にせよ即死確率にせよ、それがバフやデバフによって変化した後の値の計算式は
$$
元の値 \times (1 ± バフorデバフ)
$$
となるのですが、この「1」を忘れていると思われる人がかなり多いように見受けられます。
この「1」が出てくる理由は小学校の算数の範囲の知識で説明できるので本来私がこんなところに解説を書く必要は無いのですが、最近あまりにこの「1」が忘れられがちなのでこのnoteに説明を書くことにします。
バフに加算するこの「1」はどこから出てきたのでしょうか?
これを説明するのに必要なモノはFGOに関する専門的な知識ではなく、小学校の算数の教科書です。
小学校の算数で習う範疇のものに、分配の法則というものがあります。
$$
a \times b + a \times c = a \times (b+c)
$$
これ↑が分配の法則です。後で使うので覚えておいてください。
(時代によってはこれの左辺から右辺への変形を「結合の法則」と習う世代もあります。私は結合の法則の世代ですが、世間一般では分配の法則のようなのでこのnoteでは分配の法則で統一します)
FGOのダメージ計算でも獲得NP計算でも即死確率でも何でも良いですが、これにバフやデバフがあって値が変化するとき、変化後の値を元の値を使って書くと以下の式で表すことができます。
$$
元の値 ± (元の値 \times バフorデバフ)
$$
この式は煩雑なので、以下のように変形しましょう。「元の値=元の値×1」という当然のことを利用します。
$$
(元の値 \times 1) ± (元の値 \times バフorデバフ)
$$
これを前述の分配の法則を使って変形すると以下のようになります。
$$
元の値 \times (1 ± バフorデバフ)
$$
これで最初の式(「1」がある式)が出てきましたね。
(いちいち説明しませんが、「−(マイナス)のときの説明を聞いてない」とか言い出す人は居ませんよね?)
この式から「1」を忘れた場合、
$$
± 元の値 \times バフorデバフ
$$
となるわけですが、これはバフやデバフによる増減を表しています。増減だけであって元の値は入っていませんから、ここに元の値の分を加算するために「1」がある、と言うこともできるでしょう。
この「1」を忘れると
「バフを使ったはずなのに与ダメージが何故か下がった」
といった馬鹿げたことが、計算上は容易に起こり得ます。
小学校の算数の範囲で説明できることですので、義務教育を終えた皆さんはこのようなところで躓くことのないようにしましょう。
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