声が小さいと自覚がある人は、モニタースピーカーがいくら聴こえなくてもPAさんに『音あげてください』と注文することをぜひ辞めていただきたい。
こんばんは。藤井です。
久しぶりに投稿しようと思います。今回、非難を浴びること覚悟で投稿します。
タイトルそのまま
声が小さいと自覚がある人は、モニタースピーカーがいくら聴こえなくてもPAさんに『音あげてください』と注文することをぜひ辞めていただきたい。
ここまで極端なこと言わないとみんな聞いてくれないかなと思ってかなりハードな言葉遣いをしました。
ライブのリハーサルなどでよく目にするPAさんと演者さんの押し問答。
出演者『3番マイクの私の声あげてくださーい』
PAさん『もう少しマイクに声突っ込んでもらっていいですか?』
出演者『、、、はい』(強めに言われて傷心)
出演者『あのPAさんまじうざいんだけどー』(楽屋裏にて)
このやりとり見過ぎて痺れを切らした藤井がこのモニタースピーカー聞こえない問題についてお話ししてみます。
結論から言うと
マイクに大きな声を入れてください!
あー、藤井は結局PAさんの味方か。ふざけんなよまじ
と思わないでください。ちゃんとした理由がそこにはあります。
そもそもPAとはPublic Adress
古来はヒトラーの時代に遡ります。大衆に声を届ける(=Public Adress 直訳的な意味で)ことを目的として作られ、演説など政治利用されたことに始まります。
この時にマイクとスピーカーが生まれて大勢に声を届けることが可能になりました。
今でも選挙カーとかについているトランペットスピーカー。開発当時と仕組みはほぼ変わっていません。
その後、幾度となく賢い人が改良を続けてライブなどで使用されるマイクやスピーカーなど様々なものが開発され現在に至ります。
拡声装置が生まれてからこの方、常に使う人が恐れている事象があります。
それは"ハウリング"です。
先人からずーーーっとこのハウリングにビビり続け、今もなおビビり続けています。
音声技術の中でもレコーディングとPAよく比較されますが、大きな違いはハウリングがあるかどうかです。
それ以外はほとんど仕組みは一緒です。
PAさんはハウリングが起きやすい状況の中でいかにしていい音を演者とお客様に届けるか。この永遠の命題と闘い続けているのです。
ハウリングはどうなると起こるのかと言うと
声をマイクに通す→その声がスピーカーから出る→そのスピーカーから出た音がマイクに入る
このループがハウリングです。
レコーディングでは起こり得ない、この現象にビビり続けてます。
では、このハウリングリスクを取らないためにPAさんが何をするかと言うと
"ハウリングマージン"を確認します。
ざっくりですが、いろんなものを調整した後に最後に確認するのですが
基本のレベルを決めた後に、
どこまでフェーダーを上に上げたらハウリングが出るのかな〜と試しにハウリングが起きるまでフェーダーを上げます。
どこかでハウリングがおきます。
その時のフェーダーの位置を確認します。
人にもよりますが0の位置が基本でそこからの差を確認します。
ハウリングする限界の位置を確認するのです。
ヒビノさんのツイートがありました。こちらご参照ください。
つまりですね、声小さい人はこの限界を超えなければなりません。
いやなんですよ。ハウるの。
だから声をなるべくマイクに入れてくださいってはなしです。
現代の技術では、小さい声を持ち上げることに限界があります。
なので、小さい声だと自覚している人はモニタースピーカーを上げてもらうのは諦めてください。
善処はします。多くは求めないでください。
満足のいくモニター環境を求めるなら『マイクに声をたくさん突っ込んでください』
という話でした。
イベントの成功は、演者とお客さんと裏方が良い気持ちで同じ時間を共有することだと思います。
裏方がこんなこと言いたくないのですが、誰よりも早く現地に入って準備して誰よりも遅く片付けて帰るのが裏方です。お金をもらってたとしても、割に合わない仕事ばっかりです。藤井はアカペラに関してはお金もらってないですから理解やリスペクトがないと尚更きついです。
裏方も演者を理解するべきと思う点は多々ありますが、演者が裏方を理解することもイベントを成功するために必要となると思ってます。
一つの啓蒙活動として捉えていただければと思います。
ご理解ご協力おねがいいたします。