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【ネタバレ注意!!】『室井慎次 生き続ける者』を観て、あくまで超個人的に思ったこと パート②

前回の『【ネタバレ注意!!】『室井慎次 生き続ける者』を観て、あくまで超個人的に思ったこと』を書かせてもらいましたが、その後に『容疑者 室井慎次』を見返したりして、改めて思ったことをここに書き記したいと思います。

今回もタイトルにあるように『室井慎次 生き続ける者』のネタバレが含まれますし、そのうえでつたない文章だったり、おかしな日本語だったり、文章の構成がバラバラだったりすると思います。。(汗)


『室井慎次 生き続ける者』、そんなに出来の悪い作品じゃないと思うよ!

まず言いたいのが、YouTubeや映画レビューサイトなどでも酷評されていることが多い『室井慎次 生き続ける者』ですが、そんなに出来の悪い作品じゃないよ!!!ということ。

自分も先行上映観た時には
「うーん…」
となる場面も多かったことは否めないですが、でもそれ以上に今ではとても良い作品だな、と思う次第です。

粗いところ、確かに多いかもしれない。

でもそれ以上に、室井慎次という人物の生き様がとても丁寧に描かれていた気がするんですよね。

これに関しては役者・柳葉敏郎さんのお力もとてもあると思います。

ストーリー上、うーん…となるような場面も柳葉さんのお芝居でとても良いものになっていると思う。
(これに関しては、脚本上でもっとちゃんとしていればよかった!!!とかいうのはこの際おいといて)

青島との約束でもある
現場が正しいと思えることができる警察組織にする
が果たせず、でも青島との約束を別の形ででも果たそうとする室井さんは、不器用な男ながらやっぱりスゴいと思いました。

夢破れて不貞腐れて田舎で隠居する…じゃなく、困難なことも多いだろうけどそれでも青島との約束を果たすために身を粉にして奮闘する室井さんの姿はやっぱりカッコよかった。

今作でシンペイが銃声に驚いて家を飛び出したシーン。

映画レビュアーの方から
「秋田犬は帰巣本能が強いから、室井さんが命懸けて探しに行くシーンがわからなかった」
という声をよく見かけますが、あれで室井さんがシンペイはいつか戻ってくるから心配するな、とタカたちに伝えるのも素っ気なくない?と思うんですよね。。。

帰ってくるかもしれないけど、それでも一番最初に家族になったシンペイのことが心配で大雪の中、探しに行く…それが不器用な男・室井慎次なのかな、って。

いや、探しに行くとしても防寒着着てけよ!とかいうツッコミもありますが、まぁそこもご愛嬌ということで。。。

とにかく!!!
不器用な男の、不器用ながらも自分の信念を貫こうとする姿を今作でも見れたことはとても胸打たれました。


制作陣の環境

そして、作品やインタビューを見てて思ったのが、あくまでこれは自分の超個人的に思ったことなので外れているとも思うのですが、君塚さんや亀山さん、本広さんとった今作の制作陣の高齢化も今作で感じました。

これは悪いことではなく、おそらく歳を重ねたうえでそれぞれの私生活で、知人や親族の方の死に接する機会も増えてきているであろう中、“死”というものに対する感覚も変わってきているんじゃないかな、なんて。

若い時より、より一層“死”というものが身近な存在になってきている。

そんな今だから完成した作品だとも個人的には思っています。

だから、まだまだ人生これから!な若い世代の方が観た時と、今回の制作陣の方が観た時とでは、映画の感想も異なってくるんじゃなかな、と。

YouTubeの映画レビューに関しては、基本的には若い世代の方がレビューされることが大半だと思うので、批判の声が多く見られる…そんな気もしています。


パンフレットを読んで思ったこと

そして、『室井慎次 生き続ける者』の本上映が始まったタイミングで自分も今作のパンフレットを買いました!

脚本家の君塚さんや、プロデューサーの亀山さんとしては、“室井慎次”という存在が柳葉さんにとってはとても大きな重荷になっているのではないか?ということから、柳葉さんから室井を解放してあげたい…ということから今作の制作が始まった…とのこと。

亀山さん的には、映画のラストで病院の集中治療室で室井さんの心電図が動いて、生存を匂わせて終わりにしたい…という構想もあったとのことなのですが、君塚さん的にはそれは…となったとのこと。

確かにそれで生存を匂わせると、次回作でも室井さん出るんじゃ?となり、結局は柳葉さんから室井さんを解放してあげたことにはならない…という君塚さんの想いも理解できるなぁ、と。

ただ!!!

本広監督のインタビューで、今作のラストにおいてタカたちを乗せたトラックの運転手は誰なんだ?について、そこはファンタジーを残しておいた…という発言もありました。

これに関しては本広監督が君塚さんに直接ご提案して、了承を得てシーンを書き替えた(もしくは書き足した?)とのこと。

それを読んで、室井さん、実は生きているかもしれないという推測がほぼ確信に変わりました。
(これは前回書かせていただいた『【ネタバレ注意!!】『室井慎次 生き続ける者』を観て、あくまで超個人的に思ったこと』でも触れさせていただきましたが)

映画のエンディングはおそらく雰囲気的に夏ぐらいの感じがしたので、室井さんは半年間ぐらい病院での入院生活が強いられるぐらいな状況下ではあったものの、ようやく退院できたんじゃないかなぁ、なんて。

ただ!
生きているというのが確定となると君塚さんの中途半端な感じで作品を終わらせたくない!という想いが果たせないことになる。

でも!
君塚さんとしては室井さんに対しての愛情ももちろんある。

だから!
ハッキリと生存を表現する訳でもなく、もしかしたら…というほんわかとした感じではあるものの、室井さんは生きているよ…!という一つの希望を残してくれたんじゃないかな、と思いました。

今後もし『踊る』シリーズで新作が出ても室井さんが登場することはないかもしれない。

でも、室井さんは生きてて秋田で今よりもっと大きくなった家で被害者家族・加害者家族の心を癒す生活を信念を持って営み続けている。

そういう感じで思っておきたいなぁ、と思います。


室井さんの生き様

今月末に発売されるシナリオガイドブックにて室井さんの死が完全に書かれているかもしれない。

でも、それはそれでとても悲しいけど、今回の記事の冒頭でも書かせてもらったように室井さんという警察組織を変えようとして頑張って、夢破れて退官したあとも青島との約束を果たす!という信念を持って家族を守ろうとした想いは変わらないし、室井さんの信念を貫き続けた姿はやっぱりメッチャカッコいい。

組織はおろか、普段の生活でいろんなもの・人と接していく中で自分の信念を曲げずに生きることってそんな容易いことではないと思います。

最後の最後まで信念を突き通した室井さんはやっぱり人としてとても尊敬できるし、そういった意味で室井さんは自分の中でもずっと生き続ける者なんだな、と今作を通して改めて思いました😭

長々と失礼いたしました🙇

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