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オバケの沙汰もヒト次第

拙作について、好き勝手に喋っていこう、の巻。

当然のことながら、ネタバレを多分に含みます。
が、本作にはネタバレらしいネタバレもあんまりないので、ご安心ください。


おばさたってなんぞや

まずはざっくりと、お話の振り返りから〜。

あらすじ

主人公は大学二年の西村ちゃん。
ひとつ上の先輩、市川くんと一緒に、『オカルト研究部』なる怪しげなサークル活動をしています。
表向きは、オカルト好きが集まって交流する、オタサーみたいなもの。
しかしこのふたり、なんと本物の“オバケ”と交流しているという、野菜生活もびっくりな危険度100%の大学生でした。

そんな『オカ研』が、悩めるオバケの相談を受けたり、受けなかったりするお話。

……です。
青い鳥文庫にありそう。こういうの大好き。

タイトル何

地獄の沙汰も金次第、っていいますよね。
これの意味、ご存知ですか?

いえ、決して煽っているわけではありません。
なぜなら、私も知らなかったからです。ご安心ください。

地獄、は何となく想像つきますよね。
沙汰、というのは、ざっくり言うと裁定、決めごとという意味。
ここでの意味は、裁判に近いです。
地獄の沙汰、というのはつまり、閻魔さまの裁判、ということです。

それが、金次第。
つまり、金さえあれば罪も逃れられちゃうよね、みたいな意味です。

え? そんなこと知ってる?
義務教育だろって?

……。
まあ、それはさておき。

これを、タイトルの言葉に当てはめてみてください。
オバケの沙汰、つまりオバケの裁判(裁定)。
も、ヒト次第。つまり私たち人間次第ということ。

本作は、都市伝説の名を冠するオバケたちが、『オカ研』の手を借りて、悪さをする人間を懲らしめる話(のつもりで書いているもの)です。

どんな制裁を受けるのか。
それは、人間次第というわけですね。

制作小話

そんなものはない(出オチ)。

こやつは私めのゲーム処女作なのでございますが。
最初はもっと違うものを作る気でいました。

フリゲが大好きな私。
特にホラーが“大の苦手”で、三度の飯より好きです。
嘘です。三度の飯のほうが好きです。
でもそれくらい好きってことです。苦手なのにね。
ゲーム制作に興味を持ったのも、フリゲがきっかけでした。

つまり、最初はホラーを作ろうとしていました。
いろんな媒体を考えてはいたけど、絶対探索ゲーにしよう、と思ってました。
昨今、フリーホラゲの金字塔とまことしやかに囁かれる作品群は、ツクール、またはウディタ製の2D見下ろし型脱出ゲームが大半をしめていますからね。
たぶん。

当方も影響を受けまくった、黄金時代の作品たち。
当然思考もそっち寄りになるわけですが、大きな問題が。

まずもって、私は制作に一切のお金をかけたくありません。
ええ、かけたくありません。大事なことなので二回言いました。
なので、ツクールという手段は泣く泣く諦めざるを得なかった。

そして、手元にあってすぐ使える機器は、Macパソコンのみ。
この時点で、ウディタも使用不可能です。

無料で、しかもMacにもサービス対応してくれている、ありがた〜いエンジン。
ありますよね。私はパッと三つくらい思い当たります。
しかし。大前提として、私はゲーム制作に関して、殻のついたひよこより弱い。
そう、プログラミング言語なんて、プの書き始めあたりも知らない。
いちおう、二年くらい足掻いてみました。
駄目でした。知ってた。

そうしてたどり着いたのがーーティラノビルダー。
(プロフェッショナルのSE)

これはすごかった。
一瞬にして、私を制作の沼に引き摺りこんでくれた。
そうなると、当初の構想を一から考え直す必要があった。

なぜなら、ティラノ製はノベルゲームが主流。
2D見下ろし型脱出ゲームを想定して練られた構想は、まったく役に立ちません。

クリッカブルマップを駆使して、なんとか作ろうともしました。
でも、いったい何が悪かったのか。
ビルダーくん、すっかりバグってしまって、そこで一旦私の心も折れました。

それでも作りたい。
私が生み出したこの子たちは、私の妄想の糧になるだけで、活躍する本編が存在しないなんて、あんまりだ……!

……まあ、そんなことまでは考えてなかったんですけども。

最初に触ってから、一年するかしないかくらいだったかな〜。
ようやく重い腰を上げて、パソコンを開きました。

またバグ地獄になるのが怖かったので、より容量の軽いティラノスクリプトを導入。
公式さまのチュートリアルと、先人たちの手を最大限に借りながら、とりあえず一作完成させてやろう、と決意。
下手なシステムは組みこまず、工程の少ない短編ノベルゲームを考えました。

そうしてなんとか出来上がったのが、本作。
やけくそで作ったことで、矛盾点や違和感は多いですが、それよりも自分が生み出したキャラたちが、動いて喋る本編を世に生み出せた、という快感が大きかったです。

感覚としては二次創作に近いのかな。
一次創作(妄想)の二次創作。
何言ってるかわかんないですね。

キャラクターゆるゆる設定

さて、思ったより長くなってしまった小話を終えまして。
おばさたの世界で生きる子たちについて、語ろうと思うよ。

本編中に出てこない裏設定とかありますので、悪しからず。
まあ、あくまで裏設定なので、全然変わる可能性アリ。🐜

あなたにかける時間はないです。

西村優子

にしむら、ゆうこ、と読みますね(馬鹿にしとんけ)。

●●大学、文学部、日本文学科の二年生です。
高校では成績トップを維持していたほど賢いですが、今は面倒くさくてほどほどにしている模様。
文学部を選んだのも、楽そうだから、とのこと。

非常に真面目で丁寧な性格ですが、夜になるとどうも口が悪い一面が出てきます。
そうでなくても、気を許した相手には口が悪くなるとか。
あと、普段からあまり表情が変わりません。
本人にその自覚はないようです。

市川くん曰く、第一印象がけっこう怖い、とのこと。
コミュニケーションに支障が出るので、西村ちゃんからしてみればその評価は苦いものです。

実は体術に優れています。
警察官である父親に、幼い頃から習っていました。
本編中でも、悪いやつをぶっ飛ばしてましたね〜。
たとえば、調子のいい先輩とか。

父親とは二人暮らし。
母親は、西村ちゃんが小学生の時に、病気で亡くなりました。
父親とも、生前の母親とも、関係はあまり良好ではないようだと、佐々木くんが教えてくれました。

え? なんで佐々木くんがそんなことを知っているのかって?
それはまた、追々お話しします。

余談ですが、同じ学部の学生によると、授業前や空きコマの時間は寝ていることが多いそう。
理由は……何でしょうねぇ。

市川礼司

いちかわ、れいじ、ですね。はい。

●●大学、史学部、史学科の三年生です。
主な分野は民俗学の研究で、骨董品マニアです。
モテます。
中身はアレとして、顔が良いのでね。

なんと、西村ちゃんとは高校から同じでした。
保健室の(居眠り)常連だった市川くんに、同じく常連だった西村ちゃんから声をかけてきたそうです。

「俺のこと、気になっちゃったのかな〜なんてね」
「いえ。ソファーに置いておいたノートを、先輩が下敷きにして寝ていたので」
「つれないな〜、そこは恋に落ちちゃおうよ!」

……だ、そうです。

近寄りがたい雰囲気の西村ちゃんに、気さくに声をかけられる、数少ない友人でもある良き先輩です。

市川家はわりと古い歴史があり、とある神社の宮司の家系です。
とても気難しく、強めの神さまを祀っているとか、何とか。
そのためか、生まれた子どもの中には”人ならざるもの“が見えたり、不思議な力を得たりする子がいます。

市川くんは、そのひとり。
そうです。西村ちゃんにオバケを憑依させてた、アレです。アレ。

西村ちゃんのような子を巫(かんなぎ)と言い、通常は神さまの依代として、ありがたいお言葉を伝える役目を担います。
巫女さんはよく聞きますよね。同義です。
市川くんは、神さまではなくオバケを、正式な巫ではない西村ちゃんに憑依させて、オバケの姿が見えない人たちに声を届けていました。

お家にバレたら、殺されるそうです。マジで。
危険なので、よいこはまねしないでネ。

そんな市川くん、現在は一人暮らし。
家にはもうずっと帰っておらず、これからも帰る気はないようです。

帰る気は、ないようです。
ね。まあ、いろいろありますから。

佐々木龍

ささき、たつ、です。
我らが佐々木。愛すべきバカ。

●●大学、社会学部、心理学科の一年生です。
スポーツ推薦で入学してます。
ゆる〜く活動してるスポサーに入ってますが、各運動部から引っ張りだこになるほど運動神経が良いです。猿みたい。

脳筋……かと思いきや、機械に強い。
プロ顔負けのレベルで強い。
おしょうゆ買ってきて、みたいなノリでハッキングとか頼んでも、快く、おしょうゆ買ってくるより早く済ませてくれます。

なんでそれ系の学校行かなかったんだ。
本人曰く、体動かしてるほうが好きとのことです。

ちなみに、勉強はてんで駄目。
出席率は満点なのに、テストは0点タイプ。
なんでプログラムが組めて勉強ができないんだ。
やっぱ脳筋か。

さて、やたら西村家の事情に詳しかった理由は何でしょう。
それは、西村ちゃんの父親に体術を習っていた経験があるからです。

この子、こう見えて(?)中学校では素行不良の問題児でした。
そんな佐々木くんを拾って、体術でみごと更生させたのが、西村父です。
そんなご縁があって、西村ちゃんのことを「姐さん」と呼び慕っているんですね。

そして何より、オカルトやスプラッターホラーの類が大好き。
『オカ研』に入りたくて仕方がなくて、市川くんにアタックしては振られ、を繰り返しています。

市川くんが佐々木くんを頑なに入部させないのは、彼が本来の活動内容を知らないことと、オバケが見えないことが理由ですが。
何やら、もうひとつ。別の理由があるとか、ないとか……。

おまけ

一話で出てきた、トイレの花子さん。
被害者だった檜垣真由先生……失礼。マユりんと何やら、親密な関係でしたね。

実はマユりん、あの澤原小学校の卒業生なのです。
花子さんはずいぶんと長いこと、澤原小の女子トイレに棲みついていたため、幼少期からマユりんのことを知っていました。

マユりん、昔からめちゃくちゃ美少女だったので、そのことでよくイジメを受けていたそうです。
ひとりでトイレに逃げこんで、泣いていた彼女。
元気出しなよ、と明るい声が聞こえて、びっくり。
知らない女の子が励ましてくれたのです。
ええ、トイレの花子さんでした。

マユりん、花ちゃんと呼び合うほど、仲良くなれたふたり。
ですが、マユりんが花子さんの姿を見られたのは、幼さゆえの偶然だったようで。
四回目に会いにいった時には、見えなくなっていました。

そんな経緯があって、花子さんは今でもマユりんのことが大好きなわけですね。

さて、つらつらとキャラについて、語ってきましたが。
最後に余談で。

西村優子と、
市川礼司。
下の名前の最初を、縦読みしてみると……ユウレイになります。
私は勝手に幽霊コンビと呼んでいる。

ちなみにこれ、意図してやったわけではないです。
マジの本当に、偶然の産物です。
気づいた時は面白かった。

あと、こちらは意図してるほう。
西村、市川、佐々木の名字ですが。
ちょっと、不吉な名前を選んでいます。

どう不吉なのかは、地球一周できそうなほど暇な方だけ、調べてみてください。

あとがき

ここまで読んでいただいて、ありがとうございます。

また、これを見にきてくださった方は、きっと拙作を遊んでくださった方だと思います。
重ねて、御礼申し上げます。

妄言多めの記事でしたが、すこしでもおばさたの世界を深めていただけたのでしたら、幸いです。

それでは、またどこかで〜。


追記
ここから遊べるヨ。
https://novelgame.jp/games/show/9831

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