秘密を守れない人の心のキャパシティ
こんばんは。スピリチュアルネイティブのタケルです。
この頃はカウンセリングと心理学についてひたすら勉強・実践を重ねていて、とても面白い。非常にいい先生に出会えたのも大きいし、自分もカウンセリングを受けてみたりしながら、日々たくさんのことを学び、また自分の人への接し方などにも、反省を重ねる毎日です。
で、今日はちょっと気になることを書いてみたいと思う。それは、「秘密を守る能力」についてだ。
カウンセリングや占いを学び、また他者へ提供する際、必ずと言っていいほど重要になってくるのが、そもそも守秘義務だと俺は思う。実際、俺の普段の仕事も基本的には信用商売なので、秘密を守れないような人種は長くは生き残れない。
それが人の心の奥深いものを取り扱う職業ならなおのことだ。技術やかんの良さ、占いなら霊感とか、そういった能力以前に重要なのが、「秘密を守る力」であり、言い換えると「相手を尊重し、相手の経験を尊敬する力」なんじゃないかと俺は考えている。
ちなみに心理学の第一人者である河合隼雄氏もこのことに著書で触れていて、やはり「相手を尊敬できるかどうか」と秘密を守れるかどうかは同義である、という趣旨のことが書かれている。
一方で、俺自身、いわゆる秘密を守れない人に、これまで幾度となく出会ってきた。それが単なる性格である人もいるし、それ自体は悪ではない、もちろん。ただ、最近、ちょっとこれはどうかと思ったことがあったので書いてみる。
彼女は秘密を守れない?
俺の友人にスピリチュアルカウンセラーの女性がいる。彼女はSNSなどで宣伝を重ね、一定数の顧客を扱っている。俺は、彼女がスピ系になる以前からの知り合いだったから、彼女の活躍を陰ながら応援し、ときには相談にものっていた。
ただ、彼女は困ったお客さんなどがくると、自分では抱えきれなくなるのか、お客さんがしてきた話をそのまんま、俺に横流しするようにしゃべって、かつ意見を聞いてくるのだ。
しまいにはLINEのやり取り画面をそのままスクショしてくることもあって、流石に俺としては彼女の顧客のこととはいえ、それを見るのが正直しんどいし、(てか別にみたくもないし)、若干当人に申し訳ない気持ちもして、一度、そういうのやめないか?と持ちかけたこともあった。
俺は当時すでに、明らかに彼女の営業スタイルは、彼女のキャパシティに見合っていないのではないかと感じていた。そもそも、彼女のスピ系カウンセリングは、特定の先生や師匠、機関から学んだものではないらしい。だから、そもそも困ったときに相談できる人がいないのだ。
おまけに「カウンセリング」と名乗ってるのにカウンセリングについては勉強したことがないらしいのも、ずっと気になっていた。それが、俺自身カウンセリングについて学んでいくにつれて、
・そもそも彼女に守秘義務能力が欠如していること
・カウンセリングを体系的に学んでいないために、常に客とのやり取りに不安が付き纏っている状態
など諸々の問題が見えてきた。そして、この二点は実は密接な関係にあることも見えてきた。つまり、秘密を守る能力は、イコール、心のキャパシティの問題と同義なんじゃないか、と思えるからだ。
彼女には、もはや顧客のプライバシーを他人に漏らすこと自体に、何ら問題意識がない。例えば大学などの実験・実践の場で、クライアントに対してあらかじめ「これは研究目的なので情報をある程度使用します」的な許可をとっているならまだしも、当然彼女はそういったことを顧客に断っているわけでもない。
そして、何かあったときに相談できる先人がいないために、あちこちに顧客に関することを相談し、それが同時に「顧客の秘密を裏でバラしている」という状況に陥っていることに、全く気がついていないのだった。
ただ、俺自身カウンセリングについて学び、実践するほどわかるのは、顧客の心のうちをお伺いすることは、それなりに重いこと、という事実だ。そして、その「心の重さ」を一緒にもつ相手がカウンセラーになり得るのなら、カウンセラーに必要なのは、「他者の心の重さ」を分かち合えるだけの「心のキャパシティ」があるかどうかなのだ、と思う。
翻って、彼女にはそれがない。なぜなら、自分が重くなった時に、しかるべき先生や、体系立てられた知識、機関、書物などにあたる手段を持ってないから。もっといえば、そこを無視して営業を始めたからなんだろう、と思う。
世の中には、ボランティア気分で霊視をしていたら、気がついたら霊能者になっていた、なんて民間信仰に端を発するカウンセリング的な役割の人もいる。だから、必ずしも先生につかなければならない、ということでもない、とも思う。
ただ、俺が顧客なら、裏でべらべらしゃべってる人なんて、絶対にやだよね・・・。
だから、たとえスピ系の仕事でも、それが霊能力を使ったものであっても、結局やることの8割はコミュニケーションなわけだから、その技法を体系的に学ぶことはとても大事だよなあ、なんて俺は思っている。
読んでくれてありがとうございます!