映画「トラペジウム」初見感想速報
見てきました、トラペジウムという映画を。
(本編のネタバレがありますので、読む際はご了承お願いします)
あらすじ
X(旧Twitter)で自分の周りで話題になっていた映画、想像以上の熱量を全身で浴びることになったので、本編を振り返りつつ感想を頭から出していこうと思います。
尚、この記事では本編を
「序盤:東西南北の合流」
「中盤:東西南北の成功と苦悩」
「終盤:東西南北のその後」
に分けていますが、今考えた分け方なので公式などとは一切関係ないことをこちらに記しておきます。
序盤:東西南北の合流編
最初に言い訳しておくと、私はだいぶツイッターでこの映画の感想を見てから映画館に来てたので、主人公の東ゆうが普通じゃないことは知ってたんですよ。
とことん理詰めで動き、自分の計画のために人と交流するけど、意外と計画がガバい子とか聞いてから来てました。
でも、正直に言って序盤からめちゃくちゃ見るのキツかった。前情報無しに配信サイトとかで見てたら最後まで見られなかったと思う。
というのも、この子前準備して勧誘しにいく子の好きそうなものとかちゃんと調べて行くけど、それ以降はかなり出たとこ勝負というか、「本当に上手くいくの?」って思いが本人の「何やってるんだろ……」ってセリフからも感じられて、他校に行ったときの疎外感とかも含めて胃に来ましたね。
加えて言えば、面倒くさいファンに絡まれるのが嫌いな子に、アイドルにするつもりで近づいたことを隠すあたりで破滅カウンターみたいのものが積まれるのを感じました。
登山のボランティアで計画が思うようにいかず、不機嫌になるシーンとか、意外とリカバリーが下手というか想定外の事態に対応出来ずに過敏になるとこが、年齢を考えればそうなんだろうけど、東ゆうの計画性が年相応の対応力で崩れそうになるのが見ててハラハラしたよ。
結果的に仲は深まったし実績も積めたのにね。
中盤:東西南北の成功と苦悩編
結果としてテレビ関係の人と縁を持つことに成功、そして番組内コーナーに出るようになり、人気が出ることでアイドルとしてデビュー……という感じで東ゆうの計画が確実に身を結んでいくわけですけど。
ちょっと疲れてきたから口語体でいきます。
ファン数の違いとか、レッスンとか仕事への熱量の違い、しまいにはライブで三人は口パクでおまけにそうじゃない東ゆうだけがネットで叩かれるとか、そういう淀みみたいなものがどんどん溜まっている状況で、亀井さんの彼氏が発覚。
私の素の反応としては「あっネットで話題になってたシーン、見てないけど……ちょっと待ってここで彼氏がいるなら友達にならなかったとか言うの!?ここでそのダメ押し言うの!?顔がマジじゃん、くるみちゃんマジで引いてるじゃん」でした
ゾッとしたし、アイドルとしての本気度の差が明確になっていくのも怖かったよ。まあ普通の子はそうだよなって気持ちと事務所に所属するアイドルと
してはいかんやろの気持ちがある。
その後のロケバスで謝るシーンも怖かったよ。「悪いとは思ってないけどカッとなって本音が出たのはよくないと思っています」みたいなのが伝わって来て、関係ヒエヒエのバス内の雰囲気も相まって終わり感があったよね。
そんで本編シーン映像が公開されて話題になった場面その2、「こんな素敵な職業ないよ」の部分なわけですけども。あ、ここも未視聴で行きました。
マジで限界になったくるみちゃんが大絶叫して取り押さえられるシーンから始まり、そのくるみちゃんを連れ戻そうとする東ゆうが手を掴まれて止められるシーンですね。
最初、私はてっきり東ゆうがおかしくなって絶叫するシーンかと思っていたのでそこから度肝を抜かれました。くるみちゃんのメンタルが擦り切れて限界になったのに対して、東ゆうのは半分本心、もう半分は自分に言い聞かせてる感じがしました。
この半分が明確な覚悟の差なのかと思いましたね。掴んだチャンスを逃さないためなら何でも出来るか?ということなんだろうけど、私は最初からずっとハラハラしてたとこが破裂した感じだったので、どこかで破滅を期待してる自分もいたのに気づいてちょっとスンとしてましたね。
終盤:終盤:東西南北のその後編
ユニット「東西南北(仮)」の活動が終わり、事務所との契約も終わり、普通の女の子に戻っていく。しかし、東ゆうは当然めちゃくちゃ引きずっていて……な時間が過ぎていく中、亀井美嘉と再会して話す。
覚えていないかもしれないけど、東ちゃんは私にとってヒーローだったと、久しぶりに見てもわかるぐらい輝いていたと。
ちょっと待って、彼女これだけ東ゆうへの信頼感あったうえで友達と言ってもらえなかったり、ボランティア活動の手伝いで気を使ったり、彼氏バレで激詰めされたりしたってわけ?マジ?
気を取り直して。
ここからの流れもいいよね。東西南北の活動は終わっても、東ゆうのしたことが無駄じゃなかったとわかっていく。アイドルとして自分たちが歌った曲のCDも出たし、車いすのさっちゃんは確かに彼女のファンだった。何よりどんな意図があったにせよ大河くるみと華鳥蘭子の初めての友達になったことを二人は感謝していた。
改めて友達に背中を押されることで、諦めずに東ゆうはアイドルを目指す……いいじゃんね。
え、ここで終わらんの?数年後のそこにはアイドルとして活躍する東ゆう、そして久しぶりに会う友人たち、そしてそして写真家として個展を開く工藤真司くん。夢を叶えた人たちってことか!
美しい星の写真の中にあった文化祭の時の写真、10年後の姿を想定して撮った写真。題名は「トラペジウム」
いい構成~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
最終的な感想
評判になってるのを見て観に行ってよかったというところに尽きますね。
序盤のとこでも言った通り、この映画に前情報無しで辿り着いたうえで一人で最後まで見るってのはたぶん私には出来なかったと思います。
声優さんも良かったよね。感情のこもった演技って好きなんですよ。あ、ボランティアのじーさんの場面は別で。流石にアレはちょっと……
なんかまだうまく言えないんですけど、面白かったです。
最終的に上手くいったというのも違う気がするし、単なる挫折と再起ってわけでもないし、ひたすら諦めなかったからというのもあるだろうけど……何なんでしょうね。
ひとまず今日はここまでということで。
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