【転職活動】 英文レジュメ(CV)の書き方とコツ
外資系企業に応募すると、しばしば求められる英文レジュメ。
初めて提出を求められた方は、戸惑ったのではないでしょうか。
文化が違えば、書類の作り方も変わってきます。
そこで今回は、英文レジュメ(以下CV)の作成ポイントを解説します。
日本語の書類を英訳してはダメな理由や、書き方のヒントをご紹介します。
ちなみに、日本語の書類作成に関しては、以下の記事で解説しています。
日本語の履歴書・職務経歴書とCVの違い
日本語の応募書類とCVは、その性質が大きく異なります。
そのため、CVを作成する際、日本語の職務経歴書を英訳すると的外れな書類ができてしまいます。
以下にその違いを見てみましょう。
1)準備する書類
日本語の応募書類は、ご存知の通り履歴書と職務経歴書の2つセットです。
履歴書は、自分の連絡先や年齢、学歴・職歴、家族構成などの個人情報をまとめます。
職務経歴書は、自分の在籍企業やこれまでの業務内容、実績を網羅的に書きます。
一方、英語の応募書類は、履歴書と職務経歴書が一体となったCVのみです。
※CVはcurriculum vitae(ラテン語で「人生の航路」)の略らしいです。
CVを送付する際は、希望ポジションや志望動機を添えたカバーレター(送付状)をつけます。
2)書類で伝えること
日本語の応募書類は、年齢・住所といった個人情報から、すべての在籍企業・部署、休職時期まで網羅的に自分の経歴を書きます。
書類で伝えるメッセージは、「私はこういう人生を辿ってまいりまして、こうしたスキルで貴社に貢献いたします」というイメージになります。
一方、CVの場合は、個人情報の開示は少なく、応募ポジションに関連する内容をA4で1ページ程度にまとめます。
伝えるメッセージは、「だから私はこのポジションに相応しい」というイメージになります。
メッセージに含まれた主張の強さに、文化差が表れていますね。
3)体裁
日本の書類は書式が決まっており、履歴書・職務経歴書がコンビニなどに売っています。
職務経歴書を書く際は、箇条書きと文章書きを混ぜてます。
一方CVは、日本ほど厳密な書式は無く、見出しをつけて原則箇条書きで端的に経験をアピールします(下の画像を参照)。
ダラダラとした文章は、採用担当者にネガティブな印象を与えてしまうため、避けましょう。
英文レジュメの構成
3つのレジュメ形式
英文レジュメに決められたフォーマットはありませんが、書き方の特徴から3つのタイプに分類されます。
3つの内、職種や経験によって書きやすい形式を選びます。
例えば研究職など、学生時代から実績が積み上がっている場合は、時系列に沿って記載する編年体式が分かりやすいです。
一方、高い専門性や豊富な実績がある方、転職回数やキャリアチェンジが多い方は、スキルと実績のみ記載するファンクショナルレジュメの方が適しています。
迷った時は、スキル実績と、その根拠となる職歴を伝えられるコンビネーションレジュメを活用しましょう。
英文レジュメの構成(コンビネーションレジュメの場合)
英文レジュメは、以下の項目で構成されていきます。
長くなりますが各項目を1つずつ解説していきます。
PERSONAL DATAはヘッダーにあたる部分で、個人情報を記載します。
履歴書のような細かさは必要なく、氏名と連絡先(住所、メールアドレス、電話番号)のみ記載します。
OBJECTIVEは英文レジュメ特有の項目で、応募先ポジションと、そこに自分が相応しいことを伝えます。
いくつかの定型文があるので、覚えておくと便利です。
文例)To obtain a recruiter in Human Resources Department where my experience of recruitment consulting can be utilized.
(訳:(応募の目的は)私の採用コンサルティングの経験を活かせる、人事部の採用担当者のポジションにつくため)
To obtain〜は、「〜のポジションを得るため」という意味で、「〜」に応募ポジションを記入します。
後半部のwhere以下はポジションの説明ですが、ここでは「私の経験が活かせるポジションだよ!」というアピールをします。
SUMMARYでは、箇条書きでポジションに活かせるスキル・経験を4〜5個記載します。
そして続くWORK EXPERIENCEで、職務経験の詳細を説明します。
具体的には、在籍期間と在籍企業、部署、業務内容を直近から遡る形で記載していきます。
実績はこの項で書くか、"ACHIEVEMENT(実績)"の見出しを設けて、別欄に書きます。
EDUCATIONは、いわゆる学歴欄です。
基本的には最終学歴のみですが、大学院に進学した場合は大学と大学院を併記します。
大卒以上の場合は学位(学士/修士/博士)と出身大学(院)を書きます。
※海外は学位=専門領域を重視する傾向があります。
そのほか、留学歴や成績優秀者を対象とした奨学金の受給などがあれば記載しましょう。
記載例) Bachelor of Economy, XXX UNIVERSITY, Tokyo(2005)
訳:2005年 東京にあるXXX大学卒業(経済学学士)
QUALIFICATIONSには、TOEICや簿記などの資格と取得年を書きます。
最後のADDITIONAL INFORMATIONは「その他補足」の意味で、ボランティアや出版歴、受賞歴など、仕事に直結しなくてもアピールになるものを記載します。
また海外では、リファレンスチェックの依頼先として、CVの末尾に上司などの連絡先を記載しておくこともありますが、日本ではほぼありません。
CVを書くポイント
CVを作成する際は、企業に自分を採用するメリットをストレートに伝える、という目的に沿って、簡潔かつ分かりやすく書きましょう。
また、日本語と同様、書式の崩れや誤字脱字にも注意しましょう。
CV作成の具体的なポイントは以下の通りです。
CVでよく使う単語や表現は、フォーマットとともにWEB上にまとまっています。
ぜひ色々なサイトなどを見て、参考にしてみてください。
注意点:翻訳ソフトに丸投げするとバレます
最後に、注意点です。
英語で長文を書き慣れていないと、CV作成は大変だと思いますが、翻訳ソフトの出力結果をそのままコピペするのはやめましょう。
私は英語でのアウトプットはあまり得意ではなく読み専門なのですが(TOEICはReadingで点を稼いで700点代)、候補者のCVを読んで、「明らかに翻訳ソフトで出力しただろう不自然な英文」を発見することが何度かありました。
私ですら気づくなら、日頃、英語を使って仕事をしている採用担当者には絶対にバレます。
翻訳ソフトは参考にとどめ、必ずプロの添削を受けましょう。
まとめ
今回は、外資系企業に応募する時に必要になる英文レジュメ(CV)について解説しました。
日本の網羅的かつ丁寧に書く書類とは異なり、CVは端的に「自分はこのポジションに相応しい」と言うことを伝えていきます。
文化が異なると、コミュニケーションの取り方も変わります。
近年は、外資系企業の日本進出や、日本企業の海外進出が増えています。
CVの作成を怖がらず、グローバルに活躍できる人材を目指してビジネススキルを磨いていきましょう!
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