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【転職活動】目標がない時のキャリアビジョンの考え方〜面接対策編〜
「VUCAの時代、先のことなんてわからない。」
「出世も興味ないし、定年まで働ければなんでもいい」
「プライベートが大事だし、ほどほどに収入があればいい」
転職活動のサポートをしていると、こんな声をよく伺います。私もキャリアを聞かれても「将来のことは知らない」と思っていた時期もあります。
しかし、面接の基本質問には、志望動機と関連して「入社後にやりたいこと」や「5年(3年)後のキャリアビジョン」があります。
この答えを考えるために、今回は、面接対策の一環として、5年後のキャリアビジョンの考え方を解説します。将来何をしたいか考えられないという方の参考になりましたら幸いです!
キャリアビジョンは必要なのか?
そもそも論ですが、キャリアビジョンは必要なのでしょうか。
答えは「Yes」です。でも大層なものはいりません。なんとなくでも行きたい方向がわかっていれば良いのです。キャリアビジョンを持つメリットは主に3つです。
目指す方向が見えているので、「この先どうしよう?」という漠然とした不安が減る
未来のための仕事だと考えることで、今に意味を感じられ、モチベーションを維持しやすい
意思決定の指針になるので、迷いが減る
面接で企業がキャリアビジョンを聞く時は、このような折れない軸がありそうかと、その軸が企業と同じ方向を向いているか、を確認していることが多いです。
自社でこうなりたい、というイメージを持っている応募者なら、入社後も目標に向かって前向きに働きますし、簡単には辞めないと思えます。
また、自社で応募者のビジョンを実現する機会を提供できるか、同じ方向を向けそうか、という確認の意味もあります。
例えば海外事業を希望する応募者がいたとします。最初は国内事業の仕事を始めたとしても、海外事業部に異動するまで頑張り、海外事業部に異動後は熱意を持ってさらに頑張ってくれそうです。
一方で、企業として国内事業の仕事に集中して欲しければ、応募者がせっかく入社をしても希望の仕事にはつけず、不満を溜めてしまいます。モチベーションが低いまま続けるのことも、早期に退職することも、企業・応募者双方にとって損です。この場合は、お互いのために不合格にした方が良いでしょう。
キャリアビジョンは、出世や華やかな目標でなくてもかまいません。ただ自分の行動指針として持っておくことが大事なのです。
キャリアビジョンの考え方
キャリアビジョンの考え方は2つあります。未来から逆算する方法と、現在から積み上げて考える方法です。両方の考え方を行き来すると、現実的なキャリアビジョンを考えやすくなります。
よく面接対策でキャリアビジョンを伺うと、応募先に合わせたキャリアビジョンをお話いただくことがありますが、転職活動におけるキャリアの主体は自分です。まずは自分がどうありたいかを考えて、そんな自分になれそうな転職先を選ぶ方が、満足度の高い転職活動になります。
目標から逆算する方法
目標がないと困る人も多いでしょう。しかし、目標は大それたものでなくてかまいません。漠然としていても、途中で変わっても良いのです。
例えばこの先もずっと「安定して働きたい」と思ったとします。では「安定して働くために必要なこと」はなんでしょう?それは専門スキルかもしれませんし、ほどほどの出世かもしれません。
成長は求めていないんだ、と思う方もいるかもしれませんが、歳をとっても若手と同じスキルなら、業績が悪化した時に年齢が高い方が、肩を叩かれるリスクが高まります。つまり、成長しないでいると「安定」から離れてしまいます。
安定的に働くためには、少しずつでも成長し、「出来ることを増やす」必要があります。成長に関する考え方はこちらも参考にしてみてください。
漠然とやりたいことがある人は、期限を作るとゴール設定をしやすくなります。
例えばなんとなく「経営者になりたい」と思っている人なら、何年後に経営者になるかを考えてみます。また、起業するのか転職先で経営者を目指すのか、といったプロセスもイメージします。
もし5年後に経営者になりたいなら、それが5年後のキャリアビジョンになります。10年後に経営者を目指すなら、経営者になるまでの中間地点として、5年でどこまで進みたいかを考えてみましょう。
積み上げで考える方法
ところで、5年間で人はどれくらいキャリアが変わるでしょうか。
実は、5年の月日は長く濃い時間ですが、キャリアとしてやれることは1つ〜2つ程度だったりします。年1回の人事評価なら4回分ですから、昇進したとしても限度があります。
まず、一番近い転職直後について考えてみます。
入社後は、まず社内の人間関係を作り、業務の進め方を覚えます。入社後の仕事内容は求人票に記載されているので、ある程度は想像できます。そして、次第に成果を出し、人事評価を受けます。
一般的に、年齢・肩書き・職種問わず、転職先の業務に慣れるまで、早くても3ヶ月〜半年かかります。管理職の場合、部下との信頼関係を築き、他部署や上司を巻き込めるぐらいの信頼を得ようとすると、もっと長い時間がかかることもあります。
こう考えると、よほどスピード感のある企業や管理職候補などでの入社でない限り、転職先で業務に慣れて実力を認められ、昇進や異動があるまでには、2〜3年かかりそうです。そうすると、応募先の次のステップに進み、そこ慣れた頃、5年が経っていそうです。
つまり、5年間は長いようで、キャリアとしては応募先のポジションから1〜2つ先のステップぐらいまでしかいけないのです。求人票に記載されているポジションから1つ〜2つ先の未来。そう考えると、5年後の自分が少し身近に感じられませんか?
積み上げと逆算を行き来することで現実的な目標が立てられる
前半でお伝えした通り、ある程度方向性を決めてマイルストーンを置くことは、重要です。一方で、積み上げで考えながら、「本当にそのスピードで自分が進めそうか」ということも考える必要があります。
例えば大手日系企業であれば、まだ年功序列の風土もあるので、5年後に平社員から部長になる!と決めてもおそらく無理です。一方で、スタートアップ企業であれば、成果を出して事業や社員数が増えれば平社員から部長クラスへ昇進することも可能かもしれません。
20代〜30代の方はライフイベントも想定しながら、働くペースにメリハリをつけて5年後をイメージするかもしれません。
5年間をどのようなスピード感で進みたいかは、自分次第です。積み上げと逆算の双方向からシミュレーションして、5年後のキャリアビジョンを描いてみましょう!
まとめ
今回は転職活動中に考える5年後のキャリアビジョンについて解説しました。前に進むには十分ですが、意外とすぐに時間が経ってしまうイメージが持てたのではないでしょうか。あまりピンとこない方は、自分のキャリアを5年ごとに区切って振り返ると、中身の濃さと結果(キャリアとしての変化)を実感しやすいのではないでしょうか。
キャリアビジョンと言われるとすごいものを考えなくては、と思うかもしれませんが、素朴なもので大丈夫です。転職後の次の一歩をどっちへ踏み出すかを考えるために、将来に思いを馳せてみましょう。
行き先が見えると、仕事や生活に張り合いが出ます。
せっかく人生を変えようと動いているのですから、転職活動を機に、ぜひ自分の未来を考えてみてください。1人で行き詰まったときには、キャリアの専門家にも相談してみてくださいね。
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