比較するための軸。それが、再現性のあるファッション分析に繋がる。
「自分を好きになる」理系ファッションアドバイザーのKaoriです。どちらかというと元々はダサめの元理系オタク、元IT企業会社員です。
生まれながらのファッションセンスがなくても、後天的に身につけることができる。その続きです。
後天的にカバーするために必要なことは、分解して分析する。ネイティブではない人が、英語を学ぶのと同じです。英語では主語・動詞・形容詞などと分解するものを、ファッションでは①色、②柄、③形、④素材に分解します。
分解したのはいいもの、その後どう分析するのか?分析のために必要なものは比較。そして比較には「軸」が必要です。科学研究でも、温度は度数で、長さはcmでなど特定の軸を使って進める。私のファッション分析も同じ。
私のファッション分析で使う軸とは、男性的or 女性的、動的or静的です。
これらは、科学と違って、数値化するのは難しい軸。誤解されやすいですが、何が男性的or女性的なのか、動的or静的なのか、の判断は主観だけではないです。すべては比較して判断します。温度や長さなどの絶対値ではなく相対値で図ります。
「この色は男性的かな?」「この柄は女性的かな?」「この生地は動的かな?」「この形は静的かな?」
分解した要素は4つ。分類する軸は2つ。分類としては、2の4乗で少なくとも16通りは組み合わせがあって、その上「どのくらい男性的か」などという値は人それぞれ。無限の組み合わせがある。
x軸=動or静、y軸=女性的or男性的をグラフにしてみるとこうなります↓
たとえば、今にも飛び出してきそうなキャラクターは動的だし、大木の如くなかなか動かないキャラは静的。濃い顔か薄い顔か、というのがわかりやすいかもしれません。
たとえば、ミッキーマウスは動的だし、ムーミンは静的。
軽くて、薄めの色で、柔らかい。こういった言葉は女性的な言葉のイメージがある。重くて、濃いめの色で、かっちりしている。これらは男性的なイメージ。
ベイマックスは女性的で、ミスター・インクレディブルは男性的。(女性的なキャラクターは他にもキティちゃんやキキララちゃんなども入ります。比較しやすいように似たシルエットの2つを選びました)
性格か顔立ちか、人間誰しも、この座標上のどこかに、自分の場所があります。どのくらい女性的or男性的なのか、動的or静的なのか。そして、自分の座標位置と一致しているものが、貴方に似合うファッションです。
それは人ぞれそれ。だからこそ、人それぞれ似合うものが異なる。
男性的な顔立ちの人には、濃い色やしっかりと重たさのある服が似合うし、女性的な顔立ちの人には、薄い色や軽やかな服が似合う。
自分が主役ではなく、服に「着られてしまう」原因は、自分の気質・本来似合うものとはかけ離れたものを着ているから。
たとえば、癒やしキャラのムーミンが、真っ赤なミッキーのズボンを履いたら真っ赤なズボンだけが目立つ。もし、ミスターインクレディブルがベイマックスの服を着ていたら、顔だけが目立ってとっても弱そうに見える。自分の気質とかけ離れた服を着ると、こんな事になります。
ベイマックスにはベイマックスの、ミスターインクレディブルにはミスターインクレディブルの魅せ方がある。それはどの人も同じです。
同じ流行のファッションを着ていても、とっても似合う人もいれば、チグハグになってしまう人もいる。それは顔と服の相性の問題。
この2軸を使って、私は一人一人のお顔を分析し、その人の顔の特徴と一致する装いを探します。
流行を軸に置くのではなく、自分軸。自分と相性が合った服を選び、自分らしく生きて欲しい。
私がオシャレに疎かったのは、「流行り物が嫌いだったから」です。反抗期の子供のように、流行り物となれば着たくない、だから流行を取り扱うファッション雑誌は読まない。そんな10代20代を過ごした。この時は「オシャレ=流行りものだけ」と思い込んでた。でも、それだけじゃない。オシャレの軸は自分で決めてよい。そう気がついたのが、28歳のとき。
どうせ毎日服を着るのなら、流行みたいに他人が決めた軸ではなく、自分軸で選んで欲しい。それが自分軸で生きること、自分を好きになることに繋がる。
一人でも多くの人に、自分軸で生きて、自分を好きになって欲しい。それが私がファッションアドバイスをするモチベーションです。
次回は、色について書きます。
女性的な色、男性的な色、とは何か。動的な色、静的な色とは何か。を解説します。
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