理系ファッションアドバイザーによる生地感分析②
貴方に似合う生地、知ってますか?TPOに合った生地って、知ってますか?
自分を好きになるための理系ファッションアドバイザー、Kaoriです。どちらかというと元々はダサめの元理系オタク、元IT企業会社員です。
今日は生地感分析の続きを書きます。理系ファッションアドバイザーによる生地感の分析①の続きです。
ファッションの分解要素と軸
私のファッション診断では、以下を元に分析します。こういった分析軸があることで、「ファッションのプロじゃなくても、自分で服を選べる」という再現性が生まれます。
分解した要素:①色、②柄、③形、④素材
比較軸:男性的or 女性的、動的or静的
グラフにすると、こうなります。
「この生地はグラフ上だとどの辺かな」
「自分に似合う生地はどの辺りなんだろう」
これがわかると、洋服選びがグッと楽になります。
※イメージしやすくするために、生地の具体例を入れています。その他の生地もここに当てはめることができます。
軽くて薄い生地、「女性的な」生地同士を比較
今日は「女性的な」生地を2つ並べて、「動的」と「静的」を比較します。比較分析するには、比較したい値以外は固定する。それが科学では基本です。ファッション分析でも、それを適用します。
バレリーナのチュール生地(動的)と透け透けオーガンジー生地(静的)。どちらも軽くて薄い「女性的な」生地です。何が「動的」で、何が「静的」なのでしょうか。
このオーガンジー生地は、ベリーダンスのベールとしても多用される生地です。私はバレエもベリーダンスも経験があります。踊り手だった身としては、なぜバレエ=チュール、ベリーダンスのベール=オーガンジーだったのか、よくわかります。
動的な生地=張りがある生地
動的な生地とは「張りがある生地」。具体例はチュールやハードレザーが当てはまります。張りがある生地=かなりの圧力がなければ形を変えない。つまり、体にまとわりついて来ない。
バレエは飛んだり跳ねたり回転したり、優雅ではあっても動きの多い動的な踊り。自分の動きに合わせて、生地が毎回まとわりついてきたら邪魔です。スピードが求められるステップの最中に生地がゆらゆらとついてきたら、踏んづける可能性が。
危ないです。(特に、私のバレエ能力は初心者レベル止まりなので余計に)
体にまとわりつかない、ボディラインにピッタリとは沿わない。その張りの強さが、健康的でスポーティーな、動きやすい印象を与えます。
静的な生地=柔らかい生地
その点、ベリーダンスのベールは、柔らかい生地が適しています。
静的な生地とは柔らかい生地=弱い力でも折り曲げたりカーテンのように重ねたりできる。この柔らかさを活かせるのは、バレエよりもベリーダンスなのです。
※イメージです。私ではありませんwこんなクビレがあったらなぁ・・・とは思います。
ベリーダンスも激しい踊りですが、基本的には体幹を固定し腰やヒップを揺らすという動きが主。胴体自体は、バレエの様に飛んだり跳ねたりしないのです。だから、生地がまとわりついても躓く可能性も低い。生地が柔らかい=体にまとわり着く=ボディラインが出やすく色気にも繋がる。
バレエで大事なのは優雅さ、ベリーダンスで大事なのは色気。(主観です)こういった意味では、それぞれ適切な生地が衣装になっています。
張りのある生地 vs 柔らかい生地。TPOにあった生地
柔らかい生地が似合う色っぽい人でも、白鳥の湖で「四羽の白鳥」を踊るのであれば、断然チュール生地が適しています。
まさに、張りのあるチュール生地がスカート部分に使われています。張りのある「動的な」生地だからこそ、チュールがバレエの踊りに合わせてリズミカルに、軽やかに動く。
https://www.youtube.com/watch?v=0GsajWIF3ws
日常での服装の生地は、自由に選べる
ダンスの衣装という特殊なものであれば、TPOにあった生地がとても大切になります。毎日着るお洋服は、もっと自由です。自由って、嬉しいけど、「何を選んだらいいのか」って迷います。
そんな時、「自分に似合う生地感」を知っていると安心できます。
柔らかい生地を着てだらしなく見えちゃうのか、リラックスして見えるのか。それは人それぞれなのです。貴方の魅力を引き出す生地感の分析も、私は行っています。
もしご興味があればお問い合わせください^^ご質問も承ります。
その昔のイギリス留学中、貧乏学生だった私はお金を貯めてバレエを見に行っていました。コロナが落ち着いて、バレエやコンサートも、気軽に行けるようになるといいですね。
PS
Googleを退職してファッションの仕事を始めた訳もぜひお読みください。私がファッションの仕事を始めた経緯、どんな思いがあるのかを記しております。