【パウパー】ブレードホークについてちょっと詳しくなれる記事
はじめに
書いている人がどんな人かわかったほうがこの先読むべきか、どれぐらい信憑性があるか判断しやすいというのを見たことがあるので軽く書いておこうと思います。
MTGはウルザズ・サーガ~メルカディアン・マスクス辺りから
スタンダード競技大会に参加していたころの一番良い成績は第1回RPTQ出場(タルキール龍紀伝あたりの環境。参加賞でヴェリアナFOILもらえたやつ)
パウパー歴は3年ぐらい間を空けて1+1の合計2年ぐらい
パウパーは基本的に白黒ペストとブレードホークしか使っていない
△勝ちたい ◯自分の好きなデッキ、カードで勝ちたい
パウパーはカジュアルに楽しんでいるが勝つことはちゃんと意識している
個人でオリパを販売している人はちょっと…と思っている
転売ヤーの骨を折ってあがないとしても良いと思っている
高身長赤髪ポニテ女がデカい斧持ってるのが一番良いと思っている
風来のシレン6で裏神髄99階クリア済
自分でもまだまだ試行錯誤中で「このデッキはこのリストが板!みんなこれを使え!」とは言えない段階なのですが、ある程度使ってきた上でそれなりに勝ててるので自分の思考の言語化という意味でも一旦記事としてまとめておくことにしました。
ブレードホークとはどういうデッキか
「イクサラン:失われし洞窟」(2023年11月17日発売)にて収録された《税血の刃/Tithing Blade》を《きらめく鷹/Glint Hawk》や《コーの空漁師/Kor Skyfisher》にて使い回すデッキです。
CIPを持つアーティファクトを上記クリーチャーで使い回すことでアドバンテージを得ることをコンセプトにしたデッキがパウパーには既に存在します。ボロスシンセサイザーです(旧プリズムホーク。ちなみに《予言のプリズム/Prophetic Prism》が禁止されてから2年経ってるらしい)
ですが、ブレードホークはボロスシンセとは全く異なるデッキです。ボロスシンセが飛行ビートダウンと火力による攻めのデッキに対して、ブレードホークは飛行ビートダウンの攻めの軸を持ちつつも除去を使い回すことによるボードコントロールの守りが主軸であるミッドレンジになります。
爆発力のあるデッキではないので派手さはないですが、じっくり対戦を楽しみたい方にはおすすめできるデッキです。堅実にコツコツとアドバンテージを稼いで勝つ、最近のパウパーに少ない極々真っ当なフェアデッキと言えます。
※ちなみにブレードホークという名称の起源は私であることをアピールしておきます。(起源主張ニキ)
たまに「ブレードホーク」でX内検索をするのですが、パウパー初心者の方が「名前がかっこいいから気になってる」みたいなこと言ってるのを見たときは名前って大事だなと思いました。みんなもデッキを組んだらかっこいい名前をつけましょう。
様々なリストの紹介
前述したとおり《税血の刃/Tithing Blade》が2023年11月17日収録のため、まだまだデッキとしての歴史が浅く、かつ、使用者もそんなにいないため環境に存在しているデッキほど研究が進んでいません。そのため、様々なアプローチを試みたリストが存在しています。
ここではいくつかリストを紹介させていただき、ブレードホークの可能性を感じていただければと思います。
我らがPauperMTGのさいとーさんのリスト。
置物ハンデスの《望み無き悪夢/Hopeless Nightmare》や追加の使いまわし要員である《備え蓄える祝賀者/Stockpiling Celebrant》、《教化案内人/Indoctrination Attendant》の採用が目を引きます。
先日の神挑戦者決定戦での活躍も記憶に新しい角とうふさんのリストはゲート型。
ボードコントロールした後の打点を《バジリスク門/Basilisk Gate》で底上げできるため有利な状況からそのまま押し切りやすくなってそう。
3/23のパウパーチャレンジ(MO)にて2位入賞のリストがこちら。
《スレイベンの検査官/Thraben Inspector》8枚体制とメイン《強迫/Duress》が特徴的。全体的に軽めにまとまってるので安定した動きが期待できそうです。
最後に自分の(最新の)リストです。
このリストについて次の章から掘り下げていきます。
ちなみに2枚目の写真はおいしい家系ラーメンです。初めて来た店なのに勢いで和風トッピングをしました。
採用カードについて
ここからは自分のデッキに採用しているカードについて個別に紹介していきます。リストは以下のとおり。
※それぞれのカードについてはだいたい知ってるよ!って方は読み飛ばしてOK
・クリーチャー19
4《きらめく鷹/Glint Hawk》
2《スレイベンの検査官/Thraben Inspector》
2《ひよっこ捜査員/Novice Inspector》
4《コーの空漁師/Kor Skyfisher》
2《黎明運びのクレリック/Dawnbringer Cleric》
1《黒薔薇の棘/Thorn of the Black Rose》
1《祝福のヒポグリフ/Blessed Hippogriff》
2《ゴライアスのパラディン/Goliath Paladin》
1《大牙の衆の忍び/Okiba-Gang Shinobi》
・呪文20
4《喪心/Cast Down》
4《税血の刃/Tithing Blade》
4《レンバス/Lembas》
4《夜の囁き/Night's Whisper》
2《死者の神のお告げ/Omen of the Dead》
2《虹色の断片/Prismatic Strands》
・土地21
4《常夜会一家の店先/Obscura Storefront》
3《オルゾフの聖堂/Orzhov Basilica》
1《磨かれたやせ地/Scoured Barrens》
1《シルバークイルの学舎/Silverquill Campus》
2《古えの居住地/Ancient Den》
3《ボジューカの沼/Bojuka Bog》
4《平地/Plains》
3《沼/Swamp》
・サイドボード15
2《虚無の呪文爆弾/Nihil Spellbomb》
2《アラシンの僧侶/Arashin Cleric》
2《黎明運びのクレリック/Dawnbringer Cleric》
2《軍旗の旗手/Standard Bearer》
2《酷評/Castigate》
3《塵は塵に/Dust to Dust》
2《アームズ・オヴ・ハダル/Arms of Hadar》
クリーチャー
デッキのキーカード。なんですが、実は4枚必須でもないなと思っています。というのも場に戻すアーティファクトがなくて手札でモジモジすることがたまにあるからです。とは言えここを減らすとコンセプトである《税血の刃/Tithing Blade》使いまわし力が弱まるので基本は4枚採用してしっかり活かせるように組むべきかと思います。
デッキの潤滑油的存在。環境的に1/2というサイズはあまり信用できないのですが、初手にいるだけでその後《コーの空漁師/Kor Skyfisher》が出しやすくなったり手がかりでドローをしたりと後続の動きをサポートしてくれます。
個人的にあまり減らしたくないけどあまり増やしたくもないと思っているので合計4枚。散らしているのは《残響する衰微/Echoing Decay》ケアです。
ブレードホークの最強クリーチャーです。パーマネントならなんでも使い回せるためデッキのパーマネントカードすべてとシナジーがあると言えます。状況に応じて何を戻すかが腕の見せ所。《ブレス攻撃/Breath Weapon》に流されないタフネス3を有しているため攻めの要でもあります。
序盤に土地しか戻すものがない場合が稀に発生してテンポロスするので極力事前に何か場に出しておきたいところ。
ふんわりと色々できるクレリック。刺さらない相手にはサイドアウト候補ですが環境に存在する主要なデッキからたまに見かけるレベルのデッキまで割と色んなデッキ相手に良い仕事をします。以下一例。
カルレ:ゲインしつつのブロッカー
きらきら親和:《きらきらするすべて/All That Glitters》の破壊
カウゲート:《当世/The Modern Age》、《未達への旅/Journey to Nowhere》の破壊、《聖なる猫/Sacred Cat》、《虹色の断片/Prismatic Strands》の追放
青単フェアリー:《月回路のハッカー/Moon-Circuit Hacker》の除去、《深き刻の忍者/Ninja of the Deep Hours》からのブロッカー
ボロスシンセ:《間に合わせの砲弾/Makeshift Munitions》の破壊
カルニブラック:墓地のクリーチャー追放による《血の泉/Blood Fountain》での回収対策
ジャンドリアニ:墓地の何かを追放
呪禁オーラ、ヒロイック:オーラの破壊
統治者でアドバンテージを得たりテラーと相打ちするのが仕事。
飛行クリーチャーが多いため統治者の取り合いはしやすいほうですが、《税血の刃/Tithing Blade》で事前にある程度相手のクリーチャーを減らした状態で出すのが理想。《殺し/Snuff Out》が効かないのも良いですね。
青+赤+αのコントロールが増えているので《稲妻/Lightning Bolt》を耐えれる《宮殿の歩哨/Palace Sentinels》とどちらを採用するかは悩ましいですが基本はこちらのほうが強いです。
イニシアチブ要員。最近は青+赤+αのコントロールが多いため、高いタフネスも除去耐性として頼りになります。
時間のかかりがちなマウントを取った後の攻めのターンを加速できるため統治者より多めに採用。
油断した相手に2枚ハンデスができるすごいやつ。
忍術によりクリーチャーを使い回せるのも相性が良いです。ただ青+赤+αのコントロールが多いので何も考えずに突っ込ませると焼かれて死にがち。
忍術が4マナと重いのとタイミングを図るのが難しいことが結構あるので2枚は多いと感じて1枚。
マイナーお試しカード枠。
誰も予想していないところから1マナでクリーチャーを除去から守ることができるため相手のプランが崩れたりテンポを得ることができます。除去回避+クリーチャーキャストまでできればそれだけで1枚分のアドバンテージにも。
《黒薔薇の棘/Thorn of the Black Rose》と合わせて接死+破壊不能も強力。クリーチャーとしてはCIPのない4マナでやや重いですが、2/3飛行が強いのは《コーの空漁師/Kor Skyfisher》が証明済み。
《ゴライアスのパラディン/Goliath Paladin》や《大牙の衆の忍び/Okiba-Gang Shinobi》に飛行を付与したときはもちろん、仕事がなくて暇そうにしてる《スレイベンの検査官/Thraben Inspector》に飛行を付与しても打点アップに貢献してくれます。
結構感触が良いので2枚に増やしてもいいかも。
呪文
パウパー界の超万能除去。特に減らす理由もないので4枚です。
デッキのキーカード。使い回せるため相手が1,2ターン目に出してきたクリーチャーを除去るために気楽に序盤に出せます。
作製も結構起動する機会があるので墓地のクリーチャーは意識しておくと吉。
作製したあとも使い回せばまた布告除去になるので必要な状況であればためらわず使いまわしましょう。
使い回せるドローソース兼ゲインカード。
こちらもデッキのキーカードと言って差し支えないレベルで使い回すことになります。《稲妻/Lightning Bolt》1枚分のライフになるのもありがたいですね。
ライフを失うデメリットありのドローソース。
《命取りの論争/Deadly Dispute》が使われることが多いですが、サクるものがなくても撃てるためとても使いやすいです。
デメリットのライフ2点もデッキ内にゲインカードがいくつか存在するためそこまで気になりません。
お試し枠でしたがとても感触が良いため4枚。
縁の下の力持ち枠。ブレードホークを支えるのはこのカード。
《コーの空漁師/Kor Skyfisher》との2枚コンボはもちろん、他のクリーチャーを回収することでも粘り強さを出してくれます。
《祝福のヒポグリフ/Blessed Hippogriff》を回収することで即座に《ティアの祝福/Tyr's Blessing》が使えるのも忘れてはいけないポイント。
ダメージ軽減をフラッシュバック込で2回できるすごいカード。
火力呪文からクリーチャーを守る、相手クリーチャーからのダメージを軽減して戦闘で一方的に打ち取る、統治者を維持する、ジャンドリアニから飛び出てくる《ロッテスの巨人/Lotleth Giant》からのダメージを軽減する等々活躍の幅が広いです。
土地
土地についてはまず枚数について。
土地21枚
白マナカウント15
黒マナカウント15
タップイン12枚
アンタップイン9枚
バウンスランド3枚
マナスクするとそのまま負けるデッキなので土地はやや多めの21枚(それでも4マリしてそのまま負けることもある)
白はクリーチャーの展開に序盤から必要+サイドボードの《塵は塵に/Dust to Dust》の関係でしっかり取りたい。
黒はダブルシンボルのカードはないけど《税血の刃/Tithing Blade》を出して戻してまた出して…ってするときや、《夜の囁き/Night's Whisper》を撃ったあとに除去をする/構えるときに2枚欲しくなります。
タップインが多いのは改善点…だけど色マナでないよりはましかなと思っています。
実質ゲインランド。
バウンスランドで戻したときのテンポの関係でゲインランドより優先して入れています。
ゲインランド。
5枚目の《常夜会一家の店先/Obscura Storefront》として入れています。
余談ですが、白黒ペストのように白or黒ではなく白and黒が重要なデッキの場合はこちらを優先したほうがいいと思っています。
バウンスランド。
マナスクが怖いので多めに入れています。《ボジューカの沼/Bojuka Bog》を使い回せるのも偉いですね。
占術ランド。
マナスク怖いマナスク怖いと言っていますが、順当に回ればマナは余ってくるので1枚あると占術でドローの質を高めることができて便利です。
置くだけで墓地を追放できるすごいカード。
タップインのデメリットはありますが、墓地を利用したデッキが環境に蔓延っているため多めの3枚採用しています。
アーティファクトランド。
はっきり言いますがこのカードは"仕方なく"入れています。
《きらめく鷹/Glint Hawk》が戻せるアーティファクトがなくて手札でモジモジすることがたまにあるため、最後の手段として戻せるカードとして採用しています。
サイドボード
墓地対策。
テラーやリアニ、墓地を利用したコンボ相手に入れます。
《死者の神のお告げ/Omen of the Dead》や《税血の刃/Tithing Blade》の作製、《虹色の断片/Prismatic Strands》で自分の墓地を使うため《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》ではなくこちら。
カルレやバーン等のライフが欲しい相手に入れます。
《虹色の断片/Prismatic Strands》を増やしたほうが良いようにも思えますが、ブラッドバーンのようなライフルーズには無力だったり、相手も《鋭い痛み/Flaring Pain》をサイドインしてくるため直接ライフが得られるカードを選択しています。
カルレよりバーンが多ければ《孤独な宣教師/Lone Missionary》のほうが良さそう。
メインにも2枚入ってる追加の2枚。
《アラシンの僧侶/Arashin Cleric》同様ライフが欲しい相手やエンチャント、墓地に触りたいときに追加します。
対象絶対取らせるウーマン。
きらきら親和、カウゲート、呪禁オーラ、ヒロイック、エルフに入れます。
無限コンボのルートを1つ潰せるため、壁コンボにも一応入れます。
万能追放ハンデス。
コントロール全般、コンボ全般に入れます。
昔は2マナでテンポが悪いと思っていましたが、クリーチャーも選べる+追放なのが昨今の墓地利用が多い環境にマッチしていて強力です。
アーティファクト対策。
きらきら親和、ボロスシンセに入れます。
きらきら親和のスピードに間に合わないこともあるので《軍旗の旗手/Standard Bearer》を増やしたほうがいいかも…と思っています。
全体除去。
カルレ、ボロスシンセ、きらきら親和、白単、エルフ、フェアリー等に入れます。
採用していないカードについて
まだ試せていないけど可能性を感じていたり、実際に試してみたけど抜けていったカード、他の方のリストには入っていたりするけど採用していないカードについて触れていきます。(念の為言うけど使っている人を批判する意図はありません)
CIPでハンデス+2点ルーズの置物。
使い回せると強いのは確かですが、逆に言うと使い回せないと強くないと感じました。序盤に出しても一番弱いカードを1枚捨てられるだけで手札も見れないためその後のプランニングの材料にするのも難しいです。
相手の手札が1~3枚のときに強いため、こちらが強いとき(=相手が弱いとき)に強いカードという印象で自分がブレードホークに求めているカードではありませんでした。
《沼/Swamp》をコントロールしていると0マナで撃てる除去。
ライフゲインするカードはいくつかあるため4点のライフの支払いもそこまで高くつくことはないでしょう。
憎き《つぶやく神秘家/Murmuring Mystic》をスマートに除去するのに便利そうですが、同じ用途(基本的にカウンターを構えた状態で場に出てくるため、手札のカウンターを消費させる)であれば《強迫/Duress》や《酷評/Castigate》でハンデス+《喪心/Cast Down》でもいいかなとも思います。特に《酷評/Castigate》であれば場に出てくる前に処理することも可能です。
早期にデカいクリーチャーを叩きつけてくるターボイニシアチブあたりが流行るなら入れたいかも。
5枚目の《コーの空漁師/Kor Skyfisher》枠。
占術2は手札が増えないとはいえ強力。3/2というサイズがなかなかに絶妙で、《ボーラスの占い師/Augur of Bolas》等の1/3が立っていても攻撃ができるのは高評価。ですが、《ブレス攻撃/Breath Weapon》に弱いのがやはり気になります。
《ボジューカの沼/Bojuka Bog》を戻せないのには注意が必要です。
5枚目の《コーの空漁師/Kor Skyfisher》その2。
こちらは土地もちゃんと戻せます。《稲妻/Lightning Bolt》を耐えるサイズは安心感がありますね。毒性は基本的に気にしなくていいですが、めちゃくちゃライフゲインしてくるカルニブラック戦で意味をなす可能性もあるので毒カウンターは用意しておきましょう。
ダニトークンはブロッカーにならないのに注意。ダニはアーティファクトなのを有効活用できると楽しそうですが、ゲートと合わせて打点として使うのが一番良さそうです。(試せてないです)
何度も考えてはいるんですが、マナ基盤考えるのが苦手なのでなかなか試せていません。
中盤以降の打点を上げて素早く勝つことに貢献するので相性は良いと思います。
個人的には今の環境だとタップインを増やしてでも《ボジューカの沼/Bojuka Bog》を入れたいと思っているので優先度が落ちていますが可能性は十分あるので他の方が研究してくれると嬉しいなーと思ってます。
カルニブラックでよく見る優秀なドローソース。
ブレードホークのリストでも見かけるのですが、このデッキはパーマネントはできれば使いまわしたいので生け贄を要求するこのカードはあまり相性が良くないと感じます。
ライフ以外の追加コストを要求せずいつでも使える《夜の囁き/Night's Whisper》のほうがしっくりきたのでそちらを採用しています。
基本的な動き
ブレードホークの基本的な動きとこういう勝ち方を目指そうみたいな話です。どういうデッキかある程度わかってる人は飛ばしていいです。
1T:土地をタップイン。もしくは平地から《スレイベンの検査官/Thraben Inspector》(《ひよっこ捜査員/Novice Inspector》も以下スレイベンとします)。基本的に2T目も動ける場合を除いてタップイン優先したほうがいいです。
2T:《税血の刃/Tithing Blade》or《レンバス/Lembas》。《コーの空漁師/Kor Skyfisher》で《スレイベンの検査官/Thraben Inspector》を戻してもいいです。
3T:《きらめく鷹/Glint Hawk》or《コーの空漁師/Kor Skyfisher》で2Tに出したアーティファクトを回収。鷹+土地アンタップインできれば即座に出し直しも可能です。
4T~:場の脅威を排除しながら場にクリーチャーを残すことを意識して統治者やイニシアチブ、忍術に繋げます。頃合いを見計らって飛行クリーチャーで攻めに転じましょう→win!
除去しつつクリーチャーを展開して、飛行クリーチャーで殴っていく。簡単ですね!
一番大事なのは2T目です。2T目に動けるかどうかでその後のテンポに影響が出ます。
主要デッキとの相性やプランニング、サイドボードの話
2024/3/29現時点での晴れる屋の掲載デッキ上位10個について書きます。
きらきら親和
in:
2《黎明運びのクレリック/Dawnbringer Cleric》
2《軍旗の旗手/Standard Bearer》
3《塵は塵に/Dust to Dust》
2《アームズ・オヴ・ハダル/Arms of Hadar》
out:
1《黒薔薇の棘/Thorn of the Black Rose》
2《ゴライアスのパラディン/Goliath Paladin》
1《大牙の衆の忍び/Okiba-Gang Shinobi》
1《祝福のヒポグリフ/Blessed Hippogriff》
2《虹色の断片/Prismatic Strands》
1《スレイベンの検査官/Thraben Inspector》
1《ひよっこ捜査員/Novice Inspector》
メインは手札で腐ってしまうカードも多く、不利です。統治者やイニシアチブも《ジンジャーブルート/Gingerbrute》に即奪われてしまうため出したくありません。《きらきらするすべて/All That Glitters》がついたクリーチャーをうまく除去できたとしても相手のドロー力が凄まじいため、2の矢3の矢を耐えるのは困難でしょう。
一方、サイド後は2T目に《軍旗の旗手/Standard Bearer》を出すことができればほぼ勝ちと言っていい状態になります。後は焦らず《マイアの処罰者/Myr Enforcer》と《ジンジャーブルート/Gingerbrute》を処理すれば相手は勝つ手段がありません。《軍旗の旗手/Standard Bearer》を出せたあとは《塵は塵に/Dust to Dust》は除去に使いましょう。焦る必要はないので基本は3マナ残して除去を撃ちましょう。
カルニブラック
in:
2《酷評/Castigate》
out:
2《虹色の断片/Prismatic Strands》
除去がたくさん飛んできて消耗戦になるかと思いきや、《コーの空漁師/Kor Skyfisher》と《死者の神のお告げ/Omen of the Dead》が揃うとこちらが消耗しなくなるためほぼ勝てます。
《血の泉/Blood Fountain》でのクリーチャー回収を阻止するため、《ボジューカの沼/Bojuka Bog》や《黎明運びのクレリック/Dawnbringer Cleric》で墓地のクリーチャーを追放しましょう。
メインで《焚火/Campfire》を見た場合はうんざりするレベルでものすごく時間がかかりますがそのうちこちらの打点が回復を上回ります。
カルドーサレッド
in:
2《アラシンの僧侶/Arashin Cleric》
2《黎明運びのクレリック/Dawnbringer Cleric》
2《アームズ・オヴ・ハダル/Arms of Hadar》
2《酷評/Castigate》
out:
1《黒薔薇の棘/Thorn of the Black Rose》
2《ゴライアスのパラディン/Goliath Paladin》
1《大牙の衆の忍び/Okiba-Gang Shinobi》
4《夜の囁き/Night's Whisper》
相手がブン回るかどうかでだいぶ変わります。ブン回る+《虹色の断片/Prismatic Strands》がない場合はそのまま押し込まれてしまうでしょう。
相手は《カルドーサの再誕/Kuldotha Rebirth》と《ゴブリンの奇襲隊/Goblin Bushwhacker》を揃えるためどちらかを手札に抱えていることがあるのでハンデスもそれなりに有効です。
サイド後は1、2マナのクリーチャーが増えるため、上記2枚以外はそこまで脅威にはなりません。
ボロスシンセ
断じてプリズムホークとは呼ばない意志。ボロスシンセとブレードホークをブリズムホークにまとめてるのめちゃくちゃだよ!別デッキだって!まぁマルドゥもたまにいるけどさ…
in:
2《アームズ・オヴ・ハダル/Arms of Hadar》
3《塵は塵に/Dust to Dust》
1《黎明運びのクレリック/Dawnbringer Cleric》
out:
1《黒薔薇の棘/Thorn of the Black Rose》
1《大牙の衆の忍び/Okiba-Gang Shinobi》
2《スレイベンの検査官/Thraben Inspector》
2《ひよっこ捜査員/Novice Inspector》
《クラーク族のシャーマン/Krark-Clan Shaman》がほとんど効かず、こちらの《コーの空漁師/Kor Skyfisher》は《死者の神のお告げ/Omen of the Dead》で無限に復活するため耐えていれば自然と勝ちに繋がります。《間に合わせの砲弾/Makeshift Munitions》だけは1枚で負けうるので、できれば《黎明運びのクレリック/Dawnbringer Cleric》は1枚は手札に持っておきましょう。
《ジンジャーブルート/Gingerbrute》や《きらきらするすべて/All That Glitters》が入っているタイプの場合は《ゴライアスのパラディン/Goliath Paladin》も抜きます。きらきら親和と違ってカウンターされることはないので良きタイミングで除去を撃っていきましょう。
URコン
in:
2《酷評/Castigate》
out:
2《黎明運びのクレリック/Dawnbringer Cleric》
統治者だけなら奪い返せばなんとかなりますが、《つぶやく神秘家/Murmuring Mystic》が着地するとそのまま負けます。《大牙の衆の忍び/Okiba-Gang Shinobi》のハンデスが当たれば有効ですが火力を掻い潜るのも難しいです。祈りましょう。
青黒フェアリー
in:
2《酷評/Castigate》
2《アームズ・オヴ・ハダル/Arms of Hadar》
out:
2《ゴライアスのパラディン/Goliath Paladin》
2《虹色の断片/Prismatic Strands》
《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite》が飛び出てくる可能性を常に考えながら動きましょう。とは言えカウンターをすべて回避するのも難しいので多少は打ち消される前提で、飛行クリーチャーが場に残るように動きましょう。
幸い飛行クリーチャーがたくさんいるのでフェアリー軍団はそこまで脅威ではないです。
《つぶやく神秘家/Murmuring Mystic》が着地するとそのまま負けます。が、《アームズ・オヴ・ハダル/Arms of Hadar》をサイドインするのでなんとかなる可能性があります。祈りましょう。
ジェスカイブリンク
in:
2《酷評/Castigate》
2《虚無の呪文爆弾/Nihil Spellbomb》
out:
2《黎明運びのクレリック/Dawnbringer Cleric》
1《スレイベンの検査官/Thraben Inspector》
1《ひよっこ捜査員/Novice Inspector》
《ボジューカの沼/Bojuka Bog》で墓地を掃除しながら飛行クリーチャーで殴っていきましょう。《ブレス攻撃/Breath Weapon》で一掃されると辛いので《虹色の断片/Prismatic Strands》を構えられると安定します。
《つぶやく神秘家/Murmuring Mystic》が着地するとそのまま負けます。祈りましょう。
青黒コン/青黒テラー
in:
2《酷評/Castigate》
2《虚無の呪文爆弾/Nihil Spellbomb》(テラーの場合のみ)
out:
2《虹色の断片/Prismatic Strands》
2《黎明運びのクレリック/Dawnbringer Cleric》
3枚入った《ボジューカの沼/Bojuka Bog》が火を拭きます。《コーの空漁師/Kor Skyfisher》でも使い回してこまめに墓地を掃除しましょう。
《大牙の衆の忍び/Okiba-Gang Shinobi》も青+赤+αのコントロールに比べて除去されにくいため基本的に有利なのですが、《つぶやく神秘家/Murmuring Mystic》が着地するとそのまま負けます。祈りましょう。
カウゲート
in:
2《黎明運びのクレリック/Dawnbringer Cleric》
2《軍旗の旗手/Standard Bearer》
2《酷評/Castigate》
out:
1《黒薔薇の棘/Thorn of the Black Rose》
2《ゴライアスのパラディン/Goliath Paladin》
1《祝福のヒポグリフ/Blessed Hippogriff》
1《スレイベンの検査官/Thraben Inspector》
1《ひよっこ捜査員/Novice Inspector》
《聖なる猫/Sacred Cat》は除去ったらしっかりと《ボジューカの沼/Bojuka Bog》や《黎明運びのクレリック/Dawnbringer Cleric》で追放しましょう。
《当世/The Modern Age》や《未達への旅/Journey to Nowhere》の破壊と《黎明運びのクレリック/Dawnbringer Cleric》が大活躍するマッチです。
基本的に《未達への旅/Journey to Nowhere》以外の除去は飛んでこないのですがサイド後は《軍旗の旗手/Standard Bearer》を処理するために飛んでくる場合があります。《死者の神のお告げ/Omen of the Dead》はカウンターされたクリーチャーの回収もできるのでサイドアウトせず手札に抱えておきましょう。
ジャンドリアニ
in:
2《虚無の呪文爆弾/Nihil Spellbomb》
2《酷評/Castigate》
2《黎明運びのクレリック/Dawnbringer Cleric》
2《アームズ・オヴ・ハダル/Arms of Hadar》
out:
1《スレイベンの検査官/Thraben Inspector》
1《ひよっこ捜査員/Novice Inspector》
1《黒薔薇の棘/Thorn of the Black Rose》
2《ゴライアスのパラディン/Goliath Paladin》
1《大牙の衆の忍び/Okiba-Gang Shinobi》
2《死者の神のお告げ/Omen of the Dead》
3枚の《ボジューカの沼/Bojuka Bog》が火を拭きます。早期に出てくる《カザド=ドゥームのトロール/Troll of Khazad-dum》が一番の脅威になるのでしっかりと除去+追放をしたいところ。《ロッテスの巨人/Lotleth Giant》のCIPはダメージなので《虹色の断片/Prismatic Strands》で防げます。
弱点
《つぶやく神秘家/Murmuring Mystic》出されると負けます。あのカードまじで狂ってるから早く禁止してください。
2T目の《税血の刃/Tithing Blade》or《レンバス/Lembas》を処理されると《きらめく鷹/Glint Hawk》や《コーの空漁師/Kor Skyfisher》が手札でモジモジして結構辛いです。バウンスランドをランデスされるのもかなり痛いですね。
土地がタップイン多いせいで序盤からガンガン攻められるのが辛いように見えるかもしれませんが、地味にライフゲインしたり《虹色の断片/Prismatic Strands》で2T分耐えれたりサイドから《アームズ・オヴ・ハダル/Arms of Hadar》があったりしてテンポ損を取り戻せるのでそこまで不利だとは思っていません。
流行りの白や赤のアグロにはむしろ有利、黒のライフルーズ、緑のトランプルで攻められるほうが苦手です。
たまに墓地対策をサイドインされることがありますが、《死者の神のお告げ/Omen of the Dead》はインスタントタイミングで使えてそこまで効かないのでサイドインするほどの価値はないんじゃないかなぁ…と思います。墓地に行く前に追放したほうが効きます。
ブレードホークの今後の展望
《きらめく鷹/Glint Hawk》や《コーの空漁師/Kor Skyfisher》のようなデメリット持ちはともかく、《備え蓄える祝賀者/Stockpiling Celebrant》や《教化案内人/Indoctrination Attendant》のようなメリット持ちのパーマネント使いまわしクリーチャーは今後も出てくるでしょうし、使いまわして嬉しい置物も増えると思いますので今後も進化を続けていけるデッキかと思います。
現状は必須パーツもそんなに多くないので個人の好みで色々いじれるところも良いデッキだと思いますのでまずは使ってくれる人が増えると嬉しいですね。
この記事を読んで興味を持ってくれる人が一人でも増えるといいな!終わり!
おまけ:質問回答コーナー
事前に募集した質問の中から、ブレードホークとは直接関係のない質問に答えます。ブレードホークの話以外興味ないって方は読まずにここで終了してOKです。読んでいただきありがとうございました。
なんで白黒だけを使い続けるのか
初めに見た親(初めて買った構築済デッキ)が白黒だったからかも。
岩SHOWさんのコラムにも出てくる「疫病/The Plague」っていう構築済デッキが《黒死病/Pestilence》を使ったシナジーデッキで、パウパーを初めたのも思い出の黒死病が使えるからというところからなのでその延長線で今はブレードホークを使っている感じですね。
カラー的にはラクドスやマルドゥ、ゴルガリやジャンドも好きですよ。
究極に丸い構成傾向があるのは何起因なのか
この質問もらったときに「あ、自分の構築ってそういうふうに見られてるんだ!?」ってわかっておもしろかったです。
多分ヤソのデッキ構築理論の「環境に存在するすべてのデッキに5割5分勝てるデッキを構築すること」っていうのが影響してるかも、してないかも。
とりあえず全部に勝ちたいし、勝てなかったとしても頑張ってもう少しで勝てそうだったんだけどなーってゲームって楽しいですよね。そういうプレイ体験を求めてるっていうのもあると思います。
白黒以外に使ったことのあるデッキや好きなデッキ
パウパーだと火猫杯で使った火猫ドレッジ、甲鱗杯の甲鱗ゲートと《焚火/Campfire》が使えるようになったときに試したカルニブラックぐらいですかね。
《きらきらするすべて/All That Glitters》がコモン落ちしたころにきらきら親和、Xで話題になったころにカニブラックを組んだけど一度も使わずじまいでデッキの残骸が転がってます。
チーム戦で色んな人と遊ぶためにも白黒以外のデッキもそのうち使えるようになりたいなとは思っています。今は他のデッキ考えても《税血の刃/Tithing Blade》や《黒死病/Pestilence》を入れたくなっちゃうので「これ使ってみたら?」みたいな他薦してくれると助かるかも。
土地のこだわり(好きな絵柄)
《黒死病/Pestilence》大好きマンなのでUSG版のイラストレーターPete Ventersが唯一描いているオンスロートの沼を愛用しています。
調べて今知ったんですけど、このイラストモダホラ2の沼にも採用されてるんですね。
平地はMTGを初めたころのメルカディアン・マスクスからのどかなイラストのこちらを愛用しています。
なんかこう「お家に帰ろう」感が大好きです。