『地方で起業』を考えてみる
FARMYのユウイです。今回は、『地方で起業』というテーマで書いてみたいと思います。
『地方で起業』に大切な軸とは
東京から長野にやってきてすぐの頃、こっちで仲良くなれる人がどのくらいいるかなぁと思いながら、こんなことを探っていました。
出会って誰とでも
①盛り上がれて
②共感できて
③仲間になれる
ネタってなんだろう・・?
いろんな方と話すうちに、すぐに答えは見つかりました。
それは、
『この地域を盛り上げたい』。
このネタになると、年齢性別関係なく、全員がすぐに1つになれます。
地域でずっと暮らしている人やこの地域を選んで移住してきた人たちは、けっこう地元愛(または危機感)が強いことに驚きました。
特に、行政、商工会、経営者、個人事業主の方たち。
ほぼみんなに共通するGOALが最初から共有できているのは、価値観が多様な東京との大きな違いで、大きなアドバンテージです。
なので、地方で起業するときには、『この地域を盛り上げたい』という文脈を軸の1つに据えることが、組み立てていくうえでの最初の鍵になります。
具体的にどのように盛り上げていくのか?
どうなったら『盛り上がった』と言えるか?
といったあたりは、各々でやりたい方向性に則していけば良いと思います。
なぜ共感されやすい軸を持つことが大切なのかというと、
ゼロイチで起業するときにとても重要なのが、「人を巻き込むこと」だからです。
とあるように、事業で起きる問題や課題は、全て人によって解決できます。
「優秀な人」を引き込めば、解決できちゃいますよね。もっとストレートに、かつ身も蓋もないような言い方をすると、「解決できる人(または解決できる可能性を持つ人)を見つければ解決できる」ってことになります。
今いるキャストでなんとかするのではなく、なんとかできる人を見つけよう、という発想です。
泣かぬなら、
泣かせてみせるホトトギス、でも
泣くまで待とうホトトギス、でも
殺してしまえホトトギス、でもなく
泣くやつ探せホトトギス、です。
企業は理念を掲げます。こんな世界や社会を創りたい!と。それに共感した人たちが集まって、知恵と力を出し合うわけです。
共感なきところに人は集わないし、本気にならないのです。まして、待遇や条件で集まったチームでは、誰も本気にはなりません。
人の「本気」は、「やる理由」から生まれます。
もし、自分が取り組んでいるプロジェクトや事業が『ずっとひとりなんだよねぇ』という状態だとしたら、人を巻き込む魅力が足りていない、魅力が伝わってない、ということなので、角度を変えながら事業価値の深掘りをしてみたり、人に話すときの言い方や順番を見直していくと良いかもしれません。
地方は共感されやすい課題の宝庫
日本は課題先進国と言われていますが、なかでも地方はその最先端です。
多くの人が困っていたり、なんとかなったらいいな、と感じている事柄にあふれています。
そんな地域課題の解決に、自分たちの事業が少しでも貢献しながら、経済もきちんと伴い、一緒に取り組む仲間や家族も豊かになっていけたら、素晴らしいと思いませんか?
地域を盛り上げつつ、こんな課題解決にも貢献しようとしているんです、という文脈を入れていくと共有・応援してくれる人が増えていきます。
また、地域課題に貢献する事業には助成金や補助金が降りたりもします。
都内で起業していた頃は助成金や補助金は全く申請したこともありませんでしたが、そういった支援策を上手に活用していくことも、地方にきてから学びました。
事業アイディアを練るところ、ビジネスモデルを作るところ、資金繰り、人の紹介、知財や法務など、あらゆるフェーズで支援してくれる機関があり、とても助かります。
ただ地域によっては全くないところもあると思うので、ご自分のエリアを一度調べてみると良いかと思います。
ただ、自力で調べても辿り着けない情報もたくさんありますけどσ^_^;
教えてもらってはじめて『そんなんあったの⁉️』というものがたくさんあります。
そういった支援策なども頭の片隅に置きつつ、さて、どんなテーマで事業化していこうか?となるわけですが、それはやっぱり【自分が当事者である】テーマかと思います。
つまり、自分が欲しいものをつくる、あったらいいなをつくる、ということです。
FARMYという事業も、自分が地方に住んでみて、東京とは全く違った景色と空気に囲まれて起きたポジティブな変化と気付きを、都会で頑張る【ちょっと昔の自分】に届けたい、という思いからスタートしました。
人生にはまだまだたくさんのオプションがあって、なにを選択するかは実は自分で決められて、こんな素敵な可能性もあるんだよ、ということを具体的に見て感じられる場をつくりたいと思ったところからです。
大切なのはやはり『共感』ですから、最後は理屈ではなく、感情が動くかで決まります。
自分の気持ちが事業に対してはっきり動くまで、テーマや提供価値については「仮決定」でプロトタイプをつくってみてください。
陥りやすいですが、ここでも「感じること」が重要なので、あたまで考えても実は進みません。
仮決定で小さくお試し版をつくりながら、自分の気持ちに聞いて整えて、場合によってはサクッとピボット(方向転換)し、手を動かしながら見つけていくのがオススメです。