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土から育てるスパイスカレー #6 何故スパイスカレーなのか
~前置き~
お庭でカレーライスの食材を栽培して、その食材を使ってカレーライスを作ろう、という内容で情報発信しています。何故そのような情報発信をするのか、というと、
土からカレーライスを作るのは単純に面白いのでお勧めしたい。結果的にカレーライスの味の向上につながればいい。
という理由です。土からカレーライスを作るのは本当に面白いので、宜しければお気軽にお付き合い下さい。
~結論~
土から育てるスパイスカレーは、
種から育てた食材がワンプレート(一枚のお皿)に集合する
種から育てることが出来る食材率が高い
調理がシンプルでレシピが自由
だからです。
~説明~
「このカレーライスは塩と肉以外全部種から育てたんだよ。」と、お皿にはご飯とカレーが乗っている光景を想像してみて下さい。ご飯もカレーもほとんどが庭で育てた食材です。
お庭で育てた食材を使っての食事は、なにもカレーライスでなくてもできますが、主食となり得る食事でしかもワンプレートで提供できる、というのがカレーライスの魅力と思います。
そして何より育てることが出来る食材の全体の食材に占める割合が多くできます。究極では、塩とお肉以外全部種から育てることができます。このような料理はなかなか他に見あたりません。和食ですと、出汁、醤油、みりん、お酒など結構いろんな調味料を使います。それら調味料は塩や大豆や麹を使ったりとかなり複雑です。ワンプレートの洋食ですと、例えばパスタやリゾットなどは、場合によっては多くの食材を種から育てることができそうですので、カレーライスの次はパスタなどを種から作るのも良いかと思います。
カレーライスの作り方は、ほぼ以下の工程を踏みます。
油をひいて粒スパイスを加熱する。
玉ねぎ、にんにく、生姜を炒める。
トマトを加える。
粉スパイス、塩を入れる。
肉を入れる。
水分を足す。
塩で味を整える。
味付けと言えるのは塩だけです。出汁を使わなければ「さしすせそ」もなく、本当に塩だけが味付けです。それなのにスパイスを始めそれぞれの素材が複雑な風味や味わいを作り出すことができます。
塩は一定の濃度を保つよう調整します。カレー全体の塩分濃度は、0.9%から1.0%の間をねらいます。これは人間の体の塩分濃度が0.9%であることが理由で、人はその位の塩分濃度のものを美味しいと感じるのです。この塩分濃度が上手く調整できないと、ブイヨンを足そうかとか、アレを加えようコレを加えようとか、いろいろ考えてしまいがちです。一度ブイヨンを試しに加えてみたことがありますが、カレーの味が全てブイヨンに持っていかれてしまいました。塩だけで食材の風味や味を感じることができるシンプルさは土から作るカレーライスの大きな魅力です。
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そのようなシンプルさを軸に、様々な変化を加えてみたり、食材を加えたり変えたりすることができるという自由さがあります。
肉の種類を変えてみたり、旬の野菜を加えて春のカレー、夏野菜カレー、冬のカレーなど様々なパターンが楽しめます。色でさえ変えることもできます。ほうれん草を加えてグリーンカレーに、ビーツを入れると赤いカレーとなり、更に牛乳を足すことでピンクカレーになります。お米も自由です。白米、玄米、雑穀米など、またターメリックライスやサフランライスも作れます。
玉ねぎの炒め具合はスパイスカレーを作る上で大事な要素です。炒め具合を変化させるだけで風味や味にも変化がでて別のカレーライスとなります。
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wild curryと森色カレーをベースにいろんなカレーライスを試してください。(レシピはレシピの農場のホームページにあります。 farmsofrecipes.org )