「カレーライス」でつながっていく
先日、パートを1日お休みして大阪に遊びに行きました。
目的は、映画を観るためです。
約5年前から観たかった映画『カレーライスを一(いち)から作る』をようやく楽しむことができました。
のんびり農園をはじめたきっかけ
約5年前まで野良仕事なんてまったく縁のない暮らしをしていたぼく。
そんなぼくが、今では毎日畑に出て遊ぶように野菜づくりにいそしむようになりました。
そのきっかけが、前田亜紀(著)「カレーライスを一から作る:関野吉晴ゼミ」を読んだことだったのです。
この本を読んで感動し、「ぼくも一からやってみたい。つくってみたい」と思って、自宅隣の誰も管理しなくなった草ボーボーの家庭菜園跡を一から整備し直し始めたのでした。
紆余曲折あって、「カレーライスを一から作る」のはなんとなくフェードアウトしていき、今は野菜を種から育てることや自家採種をすることに加えて、果樹の苗を植えたり、ヤギやニワトリと一緒に暮らすようになりました。
その記録が、このぼくのnote。
この「カレーライスを一から作る」との出合いは、ぼくの生き方を180°変えてしまうようなものだったのだなあと改めて感じました。
カレーライスが食べたい口になって
『カレーライスを一から作る』を観たら、カレーライスをどうしても食べたくなってしまいました。
ちょうど週末、ぼくの住む香川県さぬき市にあるカレー屋さん『HAGI』が1周年を迎えるということで、イベントを行っていました。
この「HAGI」を店主とは直接つながりがあった訳ではありません。
つながるきっかけは、今年2024年の春にぼくが開催した「種の交換会」に、店主の旦那さんが参加してくれたことでした。
そこから、種について学ぶイベントに参加させていただいたり、ダイズの栽培についてDMで教えていただいたりするなど、お世話になり始めました。
そして、2024年8月。
映画『マミー』を観た直後、おいしいカレーライスが食べたいなあと思って、このカレー屋『HAGI』に初めて訪れたのでした。
ちなみに『マミー』は、和歌山毒物カレー事件を題材にしたドキュメンタリー映画。
つながり方にちょっと問題があるかもしれませんが、そこはご勘弁。
この事件については、いくつか本を読んだり、実際に事件現場に足を運んだことがあるのでいろいろと思うことがあるのですが、それはまた別の話。
おいしいスパイスカレーでした
特別メニューは、4種類のカレーを好きなだけかけて食べることができました。
前回食べたカレーはおいしかったけれど、普段、甘口から中辛を食べている辛さに弱いぼくには刺激が強すぎたので、食べたことがない3種類を食べました。
どのカレー(と麻婆豆腐)もとてもおいしかったです。
その中でも、ぼくはイカ墨カレーが気に入りました。
一番辛さがマイルドで、食べやすかったです。
イカ墨カレーをメインにして、味変としてポークなんとかという酸味のあるカレーや麻婆豆腐を食べるという感じ。
一緒に注文したマンゴーラッシーも、普段は飲むことがないので、特別感もプラスされて、おいしいカレーライスを満喫することができました。
早い時間に訪れて他にお客さんがいなかったので、店主と初めてまとまったお話をさせていただくことができたり、さぬき市の地域おこし協力隊の方が進めている自動車免許合宿で来ている若い方々が、空いた時間にお店のお手伝いに来ていて、「青春(あおはる)やなあ」と思ったり、おなかがいっぱいになる以外にも楽しい時間を過ごすことができました。
人とつながること
人とつながるということ。
それは、ぼくにとって簡単なようでいてとても難しいことです。
「カレーライスを一から作る」に出合う直前頃は、もうぼくは、誰ともつながることなく生きていくんだろう、または、死ぬんだろうということばかり考えていたような気がします。
それが、巡りめぐって、再び人とつながろうとしていました。
また過去と同じ失敗を繰り返すかもしれません。
でも、それでもぼくは、また人とつながりたいと思いました。
「カレーライス」から始まったこのつながり。
大切にしていこうと思います。
余談
大阪で観た映画、実はもう1本ありました。
40年以上、山で野糞をしている人のそれがスクリーンいっぱいに映し出される『うんこと死体の復権』。
これを先に観てから、『カレーライスを一から作る』。
改めて、ぼくはやっぱりちょっと?かなり?変なところがあるんだなあと思いました。
こんな変なところがあるから、今回のようなつながりができたと考えれば、悪いものじゃないなと思えるようになりました。