レトロブライト【原価110円】で「驚きの白さに」
はじめに「レトロブライトとは」
ABS樹脂製の黄変したコンピュータケースを元の白色に戻すパブリックドメインの化学混合物である。黄変は主にABS樹脂に添加されている難燃化剤の臭素が紫外線に曝露することで引き起こされる。
ウィキペディアには上記のように書かれていますが、簡単に言うと
「古いプラスチックが黄色く日焼けしてしまったものを白く戻す作業」
を言います。
皆様も心当たりがあるのではないでしょうか。
気づいたら、白いプラスチックが黄色く変色してしまったことを。
なんか、古臭くて、嫌になりますよね。
その黄色い変色。レトロゲームの世界においてはも当然起こり得ることで、これまでもたくさんの方々が、その漂白にチャレンジしておられます。
私も2024年のGWの課題として取り組んでみました。
準備
一般的には、「ワイドハイターEX」のような「酸素系漂白剤」を使います。
詰め替えようを買う方が良いでしょうか。原液の方が効果が高いという話もあります。
セールで買えば、200円から300円くらいで十分な量が購入できます。
今回、私が使った漂白剤は、これとは異なる商品です。
「OXI WASH(オキシウォッシュ)酸素系漂白剤120g」
酸素パワーでガンコな汚れもスッキリ落とせる酸素系漂白剤とありますので、
こちらでも効果があるのではないかと言うことで、こちらを選択しました。
何よりも110円で購入できることが大きいです。
同時に漂白する時につける透明のプラスチックケースもお忘れなく。
今回、私は家にあった、下記のケースを利用しました。
レトロブライトのターゲット
今回のターゲットは赤白ファミコンの本体となります。
約40年前の製品とあれば、黄ばんでいて当然。と、いうか40年経っても動作するファミコンの頑丈さには驚きます。
まずは本体の分解から
当然、そのまま漂白作業に入ることはできないので、本体の分解が必要となります。
ただ、赤白ファミコンはとてもシンプルな作りになっており、プラスドライバー1本で分解ができます。不安な方は組み立てる際に迷わないように写真を撮りながら分解していきましょう
いきなりのトラブル発生
分解の際、プラスチックが折れました。。。
レバー部分を取り外す際に、爪が折れました。
約40年前の製品です。黄ばんでるだけじゃなく、プラスチックも劣化していて当然です。ここは想定の範囲内です。
爪部分の修復は困難ではありますが、目立たない場所なので、後ほど接着します。
シール剥がし
忘れてはいけないのが、手前の金属シール、その上のビニールシール、本体裏のシールを事前に剥がしです。
漂白の段階で、これらのシールが劣化する恐れがあるので、可能な限り剥がしておきましょう。
私はドライヤーで温めながら、慎重に剥がしました。
ただし、本体の劣化とともに、シールも劣化している場合があります、その際はシールを剥がさずに実施することも選択肢に入れましょう。
いざ漂白開始
分量は4リットルで30mgと書かれています。
そして、粉末を溶かすにはお湯(40−60度)が望ましいとのことで、準備をします(熱湯はダメとのこと、ご注意ください)
私はズボラなので、熱湯を水で薄めながら、粉末もザクザクと適量を放り込み、グルグル混ぜて、溶かしました。
そして本体の上部を投入。天気の良い日に屋外で紫外線をしっかり当てることがポイントです。5月から8月くらいの時期が紫外線も強くて、日照時間も長くて、おすすめの時期となります。
そして、浮いてきてしまうと、「ムラ」になってしまうので、何かしら沈ませる工夫が必要です。
ビー玉を使って、沈ませたり、本体裏に重りを貼り付けて、沈ませるなど、さまざまな工夫があるようですが、私は工具を斜めに刺すことで、沈めました。
そして可能な限り、工具が本体に当たる接点を少なくすることで「ムラ」を防ぐことを意識しました。
漂白時間
今回私が実施したのは日中2日間です。
晴天の日。朝イチで準備開始、午前中に1回、午後に溶剤を入れ替えて1回です。
(オキシウォッシュの効果が6時間とあるので、午前、午後に分けるのがちょうど良いです)
ただし、気をつけなければならないのは、完全に蓋をしないこと。
発泡性があるため、蓋をしてしまうと、破裂する危険性があります。
水分が蒸発しない程度に少し隙間を開けておきましょう。
結果報告
2つの写真を見比べてください。
いかがでしょう?
元の画像ではシール部分と黄ばんだ部分に差がありましたが、差がわからないくらいに漂白できました。プラスチックも劣化することなく、シールも元通りで大成功です。
プラスチックの爪が破損するトラブルもありましたが、接着剤を駆使してなんとか元通り(耐久性は少し心配)
大満足の成果です。
まとめ
今回は、「レトロブライト」を110円で実施。赤白ファミコンを「驚きの白さに」をご紹介いたしました。
出来上がりは、もちろんゲーム機として遊べますし、部屋に飾るのもアンティークとしておすすめです。
ファミコンに限らず、黄ばんでしまったプラスチックを漂白。
それを110円で実現する本手法が、参考になれば幸いです。
愉しいレトロゲームライフを!!