極東書店ニュースNo.727 日本人著者・日本関連テーマ 注目タイトル
極東書店ニュースONLINE、2024年7月8日に新着書誌情報を追加いたしました(No.727)。その中から日本人著者・日本関連テーマの注目タイトルをご紹介いたします。
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西澤昭夫他著 技術ベースの地域経済開発-日米からの制度的視点
本書は、テキサス州オースティン市と鶴岡市の事例分析を交えながら、米国と日本の技術政策の発展を概観し、技術に基づく内発的なビジネス発展と雇用創出を成功に導いた、主要な地域戦略とプロセスを明らかにしています。
経済地理学、地域経済を専門とされる研究者にお勧めいたします。
久保田竜子他編 言語教育における人種、人種主義、反人種主義
言語教育における人種、人種差別、反人種差別の複雑な理論的領域について、より幅広い視点を提供している1冊。
本書の寄稿者たちは、多様な世界の言語を教えるために、さまざまな概念的・方法論的レンズを適用しています。人種と植民地主義、世界言語教育、交差するイデオロギーの相互関連性を強調する本書では、人種言語学的、反抑圧的教育法、脱植民地主義、新自由主義、逆言語的ステレオタイプなど、重要な理論的枠組みや構成要素を取り上げることで、応用言語学や言語教育におけるグローバル・ノースの常識を打ち破っています。
安武留美著 フェミニストの太平洋-ハワイにおける国際的な女性のネットワーク
19世紀、アメリカ、ヨーロッパ、そして日本の帝国と植民地の野望が海を越えて競い合うように広がる中、ホノルルは国境を越えた意見交換の拠点としなりました。著者は、この急速なグローバリゼーションの時代において、女性の組織化が極めて重要な役割を果たしたことを明らかにし、多様な運動がハワイでどのように交錯し、収束していったかを追っています。
女性たちの集団的な力を求める努力が、グローバリゼーション、入植者植民地主義、帝国主義に直面しながらも、それと手を携えていたことをも示すことで、矛盾が浮き彫りになっていきます。
19世紀のプロテスタント教会婦人の伝道主義と20世紀のフェミニズムの国際主義との架け橋となった本書は、太平洋の視点から女性の世界的組織化を捉え直しています。
家入葉子著 B.フランクリンの英語
本書は、ベンジャミン・フランクリンの英語を掘り下げ、18世紀アメリカ英語の変幻自在な性質と、フランクリンが英語の可能性を文体的に操っていたことを明らかにしています。コーパス方法論を活用し、歴史社会言語学の研究者にユニークな洞察を提供した1冊です。
石川友和他著 グローバルな英語
現在、英語は、教育、ビジネス、観光、異文化間コミュニケーションの言語として、世界中の多くの場面で機能しています。本書は、World EnglishesとEnglish as a Lingua Francaの両方を1冊に収め、このトピックの主要分野を明確かつ包括的に概説しています。
そして、読者に重要な議論について考える機会を提供するだけでなく、Global Englishesの理論や研究に照らし合わせながら、現実の言語実践や問題について自分自身の考えを深める機会を提供。応用言語学、社会言語学、英語教育、異文化間コミュニケーションなどのを学ぶ学生に必読の書です。
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