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British Online Archives: サイクス=ピコ協定と中東諸国 マーク・サイクス文書
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<KBOA-19>
The Collapse of the Ottoman Empire and the Partition of the Middle East, 1879-1919 (British Online Archives)
コレクション概説
本コレクションは、第一次世界大戦期における中東分割で有名な政治家・旅行家・外交顧問のマーク・サイクス Mark Sykes(1879-1919)の個人文書から構成されています。彼は特に1916年のサイクス・ピコ協定で知られており、この協定はオスマン帝国の差し迫った崩壊に直面して、ヨーロッパ列強間で結ばれた秘密条約でした。
サイクス=ピコ協定に関する資料に加えて、収録文書は第一次世界大戦の前後における中東での軍事情報活動や外交活動でのサイクスの経験に焦点を当てています。これにはアルメニア人虐殺のような歴史的出来事や、シオニズムやユダヤ人の故国建設をめぐる国際的な議論なども含まれています。また、熱心な探検家・良好化でもあった彼の個人的な一面として、20世紀初頭の中東を旅する英国上流階級の体験を垣間見ることができるノートも含まれています。
19世紀、何世紀にもわたって中東を支配してきた広大なオスマン帝国は、政治体制として機能不全に陥っていました。当コレクションの基礎となる文書の所有者であるマーク・サイクスは、イギリスの裕福な準男爵家(Baronet)の出身で、父親と共に定期的にオスマン帝国領内を旅していました。当時、イギリスやフランスなどの西欧植民地列強は、「勢力圏」という形でオスマン帝国領の中東地域を事実上支配することに強い関心を抱いており、旅行によって得た中東地域についての知識と経験を買われたサイクスは、第一次世界大戦中、初めにキッチナー卿の助手として働き、その後中東の国際政治において決定的な役割を果たすことになりました。
彼の影響力は、フランスとイギリスによる中東の植民地分割の基盤となったサイクス=ピコ協定、そして英国政府が「ユダヤ人の民族的故郷」の設立を正式に支持したバルフォア宣言の双方に及んでいます。
サイクスはパリ講和会議の英国代表団の一員としてフランスに滞在中、「スペイン風邪」に感染して亡くなりました。ロシア出身の著名なシオニスト、ナフム・ソコロフは、サイクスの死について「彼は我々の傍らに、英雄として斃れた」と書き残しています。
故郷のSledmereに埋葬されたMark Sykesですが、89年後の2008年、スペイン風邪の病原菌のサンプル採取のため(鉛引きの棺に納められていたため、病原菌がほぼ当時のまま遺骸に残っていると考えられた)掘り起こされ話題となりました。
4つのパートに整理されたアーカイブ
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1. Foreign affairs and travel, 1888-1919
このコレクションのこの部分には、西アジアの印刷および手描きの地図が多数含まれています(例: DDSY2/4/67-80, DDSY2/4/204-216)。これらの多くには注釈や着色が施されており、サイクス=ピコ協定に向けた交渉の進展を示しています。
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2. Papers regarding the Sykes-Picot Agreement, the Zionist movement, and British policy in Islamic countries, 1914-1918
このシリーズの最初の112点に関する当時の(正確な日付は不明)リストの2つのバージョンが、DDSY(2)/11/113に含まれています。
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3.Papers of Sir Mark Sykes formerly on display at Sledmere House, 1915-1917
Sledmere House (ヨークシャーにあるSykes家のカントリーハウス)で展示されていたサイクス=ピコ協定の歴史的背景やその背後にある思想を明らかにする主要な文書集。アーサー・ジェームズ・バルフォア、パレスチナ委任統治、アメリカ合衆国の役割、ハイム・ヴァイツマン博士を含む著名なシオニスト、シリア、トルコなどに関連する手紙、電報、議事録、メモ、演説草稿、その他の文書が含まれています。
4. Miscellaneous other papers
以下のシリーズから中東に関連する文書を選定:DDSY2/2 日記、DDSY2/3 財務、DDSY2/5 軍事事項、DDSY2/6 プロジェクト、DDSY2/8 演説、DDSY2/9 雑多な文書、DDSY2/10 Shane Leslieの著書『Mark Sykes: His Life and Letters』に使用された資料、DDSY2/12 Sledmere Houseで展示されていたマーク・サイクス卿の文書。
BOAのご利用で日本国内に居ながら原資料を閲覧することが可能になります。
印刷やダウンロードも可能なため、原資料へのメモやコメントの書き込みや
線を引いたり、付箋を貼るなど柔軟な活用も可能です。
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