国交の回復に先立つハンガリーとのスポーツ交流
『日本体操協会からハンガリー体操協会に送られた記念タペストリー』[1958年]、[東京].
<R22-196>
78x33cm original tapestry with 22x22cm metal plaque
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本品は、日本体操協会からハンガリーの体操協会へ送られた記念タペストリーです。日本の冷戦期の中・東欧諸国との外交関係再構築は1956年の日ソ共同宣言を契機として進められますが、同年10月に発生したハンガリー動乱の影響で一旦とん挫することになりました。結局この動乱の当事国であったハンガリーとの国交回復は1959年まで先延ばしされることになりました。
本タペストリーは日本がハンガリーとの国交を回復させる前年の1958年に記念品として送られています。そこから推測して、両国が体制の違いを超えて共通して参加していたスポーツイベントである第14回世界体操選手権（モスクワ）の際に日本からハンガリーへ送られた記念品ではないかと思われます。
本品は、スポーツ活動やイベントが現実の政治的・外交的な関係に先行し、実際に国家同士の友好関係を促進するクーベルタンの提唱するオリンピズムの精神を示した一例と言えます。
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