【議論の進め方】第三者として聞いたディスカッションで浮き彫りになった3つの問題点
こんにちは。片山史哉です。
先日ご紹介した『議論の進め方』についてお読みいただいた方、ありがとうございます。
https://note.com/fantastic3/n/nac4918a4033a
今日は実体験をもとに感じた『議論の進め方』についてお話していきます。
冷静に聞いているのがしんどかったですが、なんとか無事に生還しました。ww
テーマに突っ込む人
今回ぼくが出た会議は直接関わる仕事ではなく第三者的に出た会議だったのですが、その1コマ(60分程度・・・ながっ!)に研究について皆の意見を聞くという1コマがありました。
研究の内容を詳しくお話はできませんが
一人の人について研究する
という内容です。
提案者は
・研究テーマの決定
・それについてのアンケートを取りまとめる
というところまでを用意してこの会議に臨んでいます。
ちなみに
アンケート対象者=会議出席者
です。
さぁ、検討事項が始まり、提案者はこのテーマについてどのように掘り下げて研究をしていくべきかを問いました。
ぼくはここで驚くべき光景を目にすることになります。
「そもそも、このテーマを研究することは難しくないか」
「どうやって整合性をとるのか」
「こっちのテーマの方がいい」
そうです。まず出席者がしたことはテーマに対する検討です。
ここでこの集団の一つの問題点が出てきました。
問題点その①
肯定的な意見がでない(背中を押せない)
テーマ却下からの
さぁ、ここから完全にテーマの変更をする流れになってしまいます。
まぁ、そもそもこのテーマが難しかったという考え方もありますが、ぼくが主観的に見ている限り、「難しい」という言葉に逃げてそのテーマと真摯に向き合っていないという印象を受けました。
集団が多数派の意見に流れ出すと、すでに提案者が持ってきたテーマのことはものの10分程度で消えました。
問題点その②
提案者のモチベーション低下(やらされる研究)
これ以降に出た意見の傾向をお伝えします。
・その人が好きなことを提供して、傾向を見る
・その人が笑っている、怒っていることは何かを見る
↓
・整合性取れる??
↓
・ん~~~
この無限ループです。
つまり、出席者のやりたいことは
その人に何かをして、リアクションをはっきりとわかる形で結果として出したい
ということだと感じ取れます。
それが良いか悪いかは別として、この無限ループで行き詰っているのは整合性が取れないことです。
それならば考え方は逆です。
現状、意見の出し方は
①その人のリアクションがあること
②整合性を取れるか
ですが、
結果を出したいのならば
①認知能力的に整合性を取れるやり方は何なのか
②どのような介入をすればいいのか
この順番になるはずです。
それでは、なぜこの議論ができないのか
現状の順番と結果を出したい時の順番での決定的な違いは
認知能力の把握です。
これを困難と考えている限りは
憶測の仮説を立て
憶測の検証結果を出し
憶測の考察をする
という研究とは程遠いものが出来上がるわけです。
問題点その③
客観的視点の欠如(自分を信じたい)
エビデンスを嫌う性質
整合性をどう取るのかという意見が頻繁に出ながらエビデンスを嫌うというのは矛盾しているように感じるかもしれませんね。
集団の性質として
・知らないものを嫌う
・自分の経験を信じたい
という客観的視点の欠如を感じました。
つまり、自分の感覚で感じたことを研究結果にしようとしているのです。
ちなみに提案者は自分ではなく、人が感じた感覚をまとめて結果にするわけです。
もう地獄ですね。
「議論の進め方」として必要なことは
さぁ、問題だらけのこの議論。
果たして何が必要だったと思いますか。
それは
制限
です。
制限を与えることで人は新しいアイディアを作ることができたり、必死に考えたりするわけです。
今回の議論で必要だったのは
・研究のテーマはこれで決まっている
と伝えること
その後のフェーズまできてしまったら
・エビデンスの取れる方法だけを検討する
という制限を与えることで議論はいろんな方向を向いて話がまとまらないということにはならなかったように思います。
それだけ、議論を進める人というのは大切な役割を担っているということです。
このような制限を与える人を出席者は『悪』として捉える人もいるでしょう。
しかし、これにもいいことがあり、集団の結束力を高めるのに手っ取り早いのは
共通の敵を作る
ことです。
嫌いな人同士が、共通の敵を持った時にすごく強い結束を見せるというのはあるあるですよね。
ストレス発散!!!
という地獄のような時間、ぼくは無言で聞いていなくてはいけなかったわけです。
ちなみにストレスレベルばっちり出てます。
精神衛生上よくないのでもう出たくないです。
ちなみにその後、ぼくが仲間と運営している商品の戦略会議をしたのですが
「それいいね!」
「どうしたらターゲットに刺さるかなぁ」
「それもっと詳しく聞かせて」
など気持ちのいいディスカッションになりました。
https://kierukin.net/ キエルキンネット
ディスカッションのストレスを
ディスカッションで発散するという一日でした。
ご清聴ありがとうございます。