08年11月23日 福知山マラソン
13回目のフルは初めての福知山マラソン。45歳、SUB4成らずでSUB4生涯勝敗は3勝10敗となる。
関西で開催されるメジャーなフルマラソン・福知山。その名はずいぶん前から聞き及んでいた。毎年11月23日勤労感謝の日に開催されるとのこと。今年のカレンダーは丁度よく3連休の中日。小旅行を兼ねて出場することにした。
大会申し込みと同時にホテルを探す。あいにく福知山近辺にはwelboxやじゃらんnetに登録されているホテルはない。慣れない関西の路線図を睨みながら福知山まで電車1本でいける兵庫県三田(サンダ)のホテルを予約した。
3週間前の淀川は28kmで失速した。その一因にハムストリング(大腿裏の筋肉)の張りがあったので、今回は疲労抜きのために金・土とランニングを自粛した。前日土曜日は昼食にスパゲッティを2人前食し、午後出発。大阪からは福知山線。福知山線といえば3年前の尼崎の悲惨な電車事故の記憶が生々しいが、その現場は読書をしている間に通り過ぎてしまいわからなかった。三田駅からホテルまでは徒歩3分、16:45頃にはチェックイン。しばし休養して19:00近くに食事に出る。ホテルのそばに美味しそうな焼鳥屋があったがフルの前日だから我慢我慢。駅ビルの中にある定食屋「宮本むなし」で焼肉定食+小うどん860円也で、ライスをお代わり、カーボローディングはバッチリ。
22:00には就寝するつもりが、ニュース番組にチャンネルをちょっと合わせたら「厚生省元次官連続殺傷事件」の犯人が自首しただと!速報以上の情報は入らないのに、ついつい見入ってしまい結局23:00過ぎに就寝。翌朝は5:00に目が覚めた。シャワーを浴びて5:50頃出発。朝食も「宮本むなし」。ここで朝定食を食べて小休止。6:45の電車には乗らなくてはいけない。
6:45定刻より若干遅れて電車が入線。目を疑った!えらく混んでる!!首都圏のラッシュと言えば大袈裟だが新聞を開くスペースはないほどのすし詰め。ほとんどがランナーとその応援者のようだ。福知山到着予定は8:15。「1時間半もこんな状態で電車に揺られていくのかよ!」とブルーになるが代替手段はない。おそらく大阪からこんな状態であったのだろう。大阪からなら2時間半の長丁場。
8:15定刻を若干過ぎて福知山駅到着。1時間半立ちっ放しだったから既に疲れている。「これからフルを走るってマジかよ!」って感じ。そこに友人から電話。「場所をキープしているから体育館に着いたら電話してくれ」とのこと。ありがたい限り。駅から早足でシャトルバスに乗り込み会場入りしたのが8:45頃か。受付を済ませ友人と合流。友人は車で4:00過ぎに新大阪を出て7:00過ぎには来場していたそうである。それでも電車で1時間半立ちっ放しと比べりゃ、早く来るほうが正解だわな。
体育館2Fの観客席で速やかにゼッケンをつけ着替える。ランパンと五本指ソックスはホテルで装着しているから長袖シャツを着込むだけ。ランシャツも持参していたが最高気温予想が13度程度だったし、今日も遠足する可能性があるので、迷わず長袖に。直ちにトイレに向かったのが9:15。小を我慢していたのでまず15分ほどで用を足す。大の便意は感じないが、昨日1日、今朝と結構な量を食しているので不安を感じ並ぶ。これが失敗。列の途中で友人に「自分のことは気にしないでアップ等に出てくれ」とメールする。結局無理無理に用を足し終えたのが45分後の10:15。パーカーを体育館に置きにいく途中で10:20。場内アナウンスで「スタート整列を終了します。これから並ばれる方は最後尾からのスタートとなります」だってよ。電車で1時間半立って、トイレの列に1時間並んでいた勘定。腰には悪いわ、疲れるわ・・・ろくなもんじゃない。
それでも急いで(当たり前だけど)スタートラインへ向かう。途中で「あ!サプリメント忘れた!」と気がつくけどさすがに戻る時間はない。スタート位置にはバリケードが張られている。バリケード係員に「すいませんね」と謝られる。「いえ、ここで1分を争うようなランナーじゃありませんから」とニッコリ返すが心中穏やかなわけはない。
10:30Bang!花火も上がる。
でも私は動けない。ここに立てていることを感謝しつつも、目の前をランナーが進んでいく様は恨めしい。私が割り当てられていたスタートブロックも進んでいく。もともとJまでの10ブロックのうち割り当てられたのはI。後ろから2番目だからスタートダッシュなんて期待してなかったけどね。5分位してからだろうか。やっとバリケードがはずされスタートできた。最後のJブロックは10kmに参加するファンランナーも多いから遅い遅い。スタートライン通過が8’26。今までで一番時間がかかっている。「まぁ、気にするのはネットタイムだ!」と気を取り直す。
スタート直後から下り。でも全然ペースが上がらない。業を煮やして歩道を走ることにした。応援の方を遮らないよう気を使いながら進む。走路を走るよりは早くは走れるが、同じように歩道を進むランナーも多いので、それほどペースは上がらない。むしろ歩道の段差や傾斜が腰や膝に負担をかけているような気もする。
最初の1kmは下っているにもかかわらず5’38。歩道に何度も乗り降りしながら、そのまま市街地に向かう。次の2kmは11’50。どうもならんペースとはいえ抜きまくり。そのまま次の2kmも11’34で5km通過は29’00。最初の7kmまでは福知山市街地を1周する。応援も多いが、ランナーの大群に辟易する。
少し癒されるのは、女性ランナーが多いこと。後方を走っているせいかもしれないが・・・。ホットパンツのようなムチムチヒップが目に付いた。思わず(?)後ろに付いたが、この人、ちょっと前が開くとスッと前に出る。スッスッスッと差が開く。「この人、実力は数段上だ」とわかって追うのを諦めた。市街地を抜けた7.5km過ぎで同時スタートの10kmランナーと別れる。「これで少しはコースがすくかな」と思っていたがさほどでもない。ここからはのどかな田園風景を抜けていくコースであり、ペースアップを図りたいところであるが、km5’50程度のペースに体が慣れてしまってペースは上がらず。まわりも大体同じペースに落ち着いてきてあまり抜きも抜かれもしない。8kmまでの3kmも17’28、次の2kmも11’45。10kmまでの5kmは29’12。安定した遅いペース。この時点でサブ4は難しいことを自覚。
続いて2kmを11’42、3kmを17’19。15kmまでの5kmを29’02でクリア。ここらから徐々に周りのペースが落ちてきた。引き続き私はイーブンペースで進むから抜く方が多くなる。傲慢な自分は「俺はこのあたりで走っているランナーとは違うんだよ」などと思うが、決して口外できるわけがない。20kmまでの5kmは28’43。中間点は計時しなかったが2:01台かな?「まだ半分ある」と思うか「もう半分」と思うかで調子がわかるのだが・・・今日はどっちとも言いがたかった。少なくても「まだ半分かよ」というウンザリした気持ちはなかったのは、自分で力強く感じた。
トップランナーとすれ違う。3位くらいは集団だった。足音と風音がシュターッシュターッって聞こえる。カッコいいなぁ。23kmまでの3kmは17’41。安定安定。
ホットパンツランナーがすれ違う軍団にいた。相当前を行っている。無理についていかなくてよかったなぁ。25km手前で折り返し。折り返し直後の給水所で湯気が上がっている。なんだろう?と近づくと「おしるこ」と表示されている。「へぇ珍しい」と思って紙コップを受け取ると、薄く、小豆もほとんどないようなおしるこだったが、ほのかに甘くありがたかった。25kmまでの2kmは11’44、この5kmは29’24。
続いて2kmを11’32、3kmを17’41、30kmまでの5kmを29’12でクリア。30km手前の登りはたいしたことはないのだが、この平坦なコースではちょっとしたストレスではあった。
30km過ぎたらちょっとペースが落ちてきたことを自覚した。案の定2kmを12’08と@6分を超えてしまった。続く3kmを18’41、35kmまでの5kmが30’47と大台を超えるが極端に失速したわけではない。残り7kmだ!まだ行けるぞ!!
果敢にペースアップを図った。次の1kmは5’47と戻す。この辺りだったかな。給水所でチョコレートのかけら4,5片を手渡される。「ありがとう」と爽やかに挨拶をして口に放り込む。噛み締めるとジワーッと甘味が口に広がる。「んげ!チョコじゃない!黒砂糖だ!」。別に黒砂糖が食えない訳ではない。ただチョコと思って口に放り込んで味が違うのがショックだった。参ったなぁ。しばし進むと沿道の応援の人がチョコを配っている。「よし!口直しだ!」といただき、今度こそ間違いないチョコを口に放り込む。ここでまた計算違いが起こる・・・・黒砂糖の甘味が口に残っているからチョコが全然甘く感じない。なんか損をした気分になってしまった。
次の1.195kmは7’00。ここでラスト5kmである。がんがん抜いているのだがタイムは落ちてきている。ここから6’04、6’28、7’09とどんどん落ち込む。「スタートのドタバタでサプリメント忘れたからなぁ。あのグリコーゲンリキッドを飲んでいればこんなに落ち込まなかっただろうに」と言い訳ともボヤキともつかない独り言・・・ラスト2kmからは登りとなる。ここで完全に失速状態に・・・トボトボと7’19。最後の1kmは勾配が増すとともに沿道の応援も増える・・・・というのにどうにもならん。歩きそうになるのだけは堪えて必死に腕を振る。横に少年野球チームの「応援キッズ」というのがいる。ランナーの伴走をしてくれるらしい。「頼んでみるか!」とも思ったけど、膝や大腿が爆発しそうなことも自覚している。冒険はやめよう。独りでふらふらと歩かずに足を運ぶ。一応走っているが抜かれまくり。
朝の大会受付時に地元の小学生直筆の応援カードをもらっていた。アットランダムに配布されていたのだが、私へのカードは、偶然にも愚息と同じ小学5年生男児・W君からのものであった。それには「(略)がん張って最後まで走りきってください」と書いてあった。「歩いたら恥ずかしい!」応援カードで父性本能を刺激されたこともあり、ふんっふんっと登っていく。走ってはいる。やっと頂上が見えてきた!
登りきって右に曲がってゴールゲートが見えた!ふらふらとゴールへ向かう!ふらふらなりに一応ガッツポーズでゴール!ラスト1kmは8’38と苦しんだが完走だ!!
ネットタイムは4:13’42。ベストからは20分以上遅いが、今日は歩かなかった。満足といっていいだろう。
ゴールエリアを歩いていると腕、足が痺れている。こんなことは初めて。友人を待たせてはいるはずだが「ストレッチをしないとヤバイ」と感じ、普段のストレッチを行う。これで痺れは治まった。
まだまだグダグダしていたいのだが、私を待っている人がいる。痛い足を引きずって、豚汁の列もスルーして体育館に行く。友人の姿が見えない。14:30には戻りたいと言っていたのだが既に15:12。携帯に電話をしてみる。「うどんを食っている。戻ろうか?」とのこと。「いや、ゆっくり食ってくれ。ほんとにゆっくりしてきてくれ」と時間を稼ぐべく哀願。座り込みたいのをこらえて着替えだす。本当は水道まで行ってタオルを濡らして体を拭いたいところではあるが、友人の車に乗せてもらうためには急がなくては!「最後10km位から給水のたびに頭から水を被っていた。だから塩はある程度流せているだろう」ということで、汚れた体でもうそのまま即着替えてしまった。小学生の体育の授業の後みたいなもんだ。
今日は久々にヘッドバンドで臨んだ。復路ははずしてしまったが・・・あとはブルーの長袖シャツにハーフパンツ。シューズはミズノエリクサーとした。淀川フルで失敗したのはシューズがくたびれていたのも一因だと思っている。とはいえフルでレース用シューズを履くのは自信がない。練習用のエリクサーはクッション性が丁度いいと感じて履いてみた。これも完走できた勝因(?)の一つであろう。
着替え終わる頃、友人が戻ってきた。
友人の駐車場までは送迎バスとのこと。朝はまだバスがなく30分近く歩いてきたそうだ。どうもこの大会の運営は気に入らない。
出発は16:00過ぎだったかな?福知山のお城を下から仰ぎ見たら見事な天守閣であった。途中渋滞で1時間近くロスした模様で新大阪に送り届けてもらったのが19:00過ぎ。3時間の男2人のおしゃべりはそれなりに楽しかった。本当はそのまま反省会を開きたいところであるが、友人は翌日になんと人間ドッグを予定しているとのこと。フルの翌日なんて絶対に内臓は疲労していると思うのだが・・・・で、結局送ってもらっただけで駅前で別れ、独り反省会を駅ビルで行った。生ビールと串揚げのサービスセットで850円也。昼飯はなにも食べていない。フルを走ってすきっ腹にアルコール、しかも帰りは一人でJRとなると、無事に帰れるか一抹の不安を感じる。胃にアルコールが染み渡るのを実感しながらビールを堪能する。うまいな~。いい気分のところに水が差される。座ってまだ10分ほど(19:20頃)なのに「ラストオーダーです」だって!「へっ?飲み物も?」「飲み物はまだ大丈夫です」「食べ物はもういいです」とのやりとり。結局ビールをお代わりして1300円位を払って19:40に店を出た。
スタート前に食べようと思って購入していたオニギリ、どら焼き各2個も丸々残っている。単に食べる時間がなかったから・・・・缶チューハイを2本購入してJRに乗車。オニギリ1個をつまみにして缶チューハイを1本飲んだらもう入らない。結局残りは持ち帰った。
帰宅後はゆっくり風呂に浸かり、サロンパスを両膝に貼って就寝した。
翌日は3連休3日目。エクセルに記録を残す。自分にとって4:13’42はそんなに悪いタイムじゃない。ただ気がついた。1km6’00ペース(4:13’10)を30秒ほど割り込んでいる!ラスト1kmに8’38もかかったもんな~。ちょっと悔いが残った。
5kmごとのLAPは29:00、12、02、28:43、29:24、12、30:47、31:12、17:10。
ま、3週間前は28kmから遠足したのに、今日は走りきれた。やはり給水が大事なのかな。今日は混雑している電車の中でもチビチビとポカリスエットを補給した。スタート直前にはゼリーを一気した。あとは充実した給水体制にも恵まれ、体が欲しているより1口多く水分を補給するよう心掛けた。
ハムストの疲労もケアして中2日の休養を自らに与えた。シューズもエリクサーで正解だった。
しかし、しんどい大会だった。「東の青梅、西の福知山」と並び称されるほどの大会と聞いていたのだが・・・・。一番電車で1時間半のすし詰め。体育館はごった返し。到着してトイレにいっただけなのにスタートに間に合わない。10kmとの同時スタートだからファンランナーが道をふさぐ。友人だって、朝、30分歩いて会場入りしたらしい。
当日は「この大会には二度と出ない」と思っていた。しかし、あとからマラソン電車やマラソンバスの存在を知った。マラソンバスではバス内でゼッケン交付をも受けられたらしい。
また改築中の武道館が完成すれば体育館およびトイレの混雑も緩和される予定とのこと。コースは最後の登りを除けば、ほぼ平坦で景観もまずまず。なにより給水態勢はすばらしい。次年度の参加は改めて検討しよう。
最後の登りで励まされたカードの送り主・W君には丁寧にお礼状を認めた。学校住所、クラス名が明記されているのだから返礼するのが礼儀だろう。クラスメートの中にはお礼をもらえる人、もらえない人がいるだろうが、折角の縁だから速達で出状した。
以上
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