#ファンドリ 第2回セミナー:女優・タレント 飯野雅氏
元AKB飯野雅、SNS時代の “セルフプロデュース術“を語る「ファンの方の心理が知りたくてエゴサーチもしています」
Twitterを活用し、誰でも簡単にファンクラブを開設できるプラットフォーム「Fans’(ファンズ)」が、次世代のエンタテインメント業界のスターを育成するプロジェクト『Fans’ Dream Project(#ファンドリ)』をスタートさせた。
その第1期生たちに、エンタメ業界で活躍するプロフェッショナルの特別講師を招き、様々なテーマで講義を開催。第2回目となる今回は、元AKB48メンバーで、現在は舞台を中心に活躍の幅を広げる飯野雅さんに、“ファン獲得のためのセルフプロデュース術“を話してもらった。
<飯野雅 プロフィール>
2013年1月、AKB48第15期研究生オーディションに合格し、女性アイドルグループ・AKB48チーム4のメンバーとして活動。その後2018年1月に卒業し、現在は女優・タレントとして「ABEMA」の人気恋愛番組『恋愛ドラマな恋がしたい』最新シリーズ『恋愛ドラマな恋がしたい~KISS or kiss~』などに出演している。
■「ドラ恋」からフォロワーが1万人以上増加
――「ABEMA」の人気恋愛番組『恋愛ドラマな恋がしたい』(通称:ドラ恋)シリーズに出演されたのは、どういったきっかけだったんですか?
飯野雅(以下、飯野):事務所から「こういうオーディションがあるよ」と言われたのがきっかけでした。ただ、それまでとはお仕事の色が違うし、私を知らない女性の方が多く見るドラマだったので、出演に当たってはかなり緊張しましたね。いざ飛び込んでみたら、そうした方が私をSNSでフォローしてくれるようになりました。Instagramでいうと、1万人ほどフォロワーが増えたのかな。
――そのオーディションですが、なぜ自分が通ったと分析していますか。
飯野:自分をつくらず、“ありのまま“で臨めたのが良かったんじゃないかと思います。今回は恋愛ドラマですし、これまであまり語ったことがなかった“恋愛観“を審査する方に素直に明かせました。SNSの投稿でも同じことが言えて、AKB時代よりも現在の方が素に近い内容で、ファンの方との距離感もグッと近くなったというか。
■SNSフォロワーを増やすために“先輩とコラボ”
――AKBの時はSNSを積極的にやってこなかったんですね。
飯野:まだデビューして間もないこともあってか、書いていいこと悪いことがわからない状態でやらせたくないという運営側の判断もあったんだと思います。「Google+(ぐぐたす)」というブログみたいなサービスと、「755」というチャットコンテンツはよく更新していましたね。その時はテレビ出演もあまりなかったので、フォロワーが全然増えなかった記憶があります。
――そこからフォロワーを増やすために何をしましたか。
飯野:知名度が高い先輩との2ショットをめちゃくちゃ載せていました(笑)。先輩のファンに見てもらって、私のことを知ってもらうっていう考えですね。ほかにも、Twitterで誕生日に「おめでとうございます」のリプライをするとか。いま、YouTuberも著名な人とのコラボをたくさんやったりするじゃないですか。発想的にはそれと一緒ですね。
■ひとりひとりのファンを大事にすることで「コアファン」に変わる
――いま、各SNSをどう使い分けているんでしょうか。
飯野: Twitterでは、AKB時代から応援してくれるファン層に向けて、何気ない日常のことをつぶやいています。あとは、交流しやすいように「みなさんはどうですか?」と、疑問形を多くして返信がしやすいようにしています。Instagramでは、女性ファンを増やしたいので、料理や旅行写真が中心。ハッシュタグも人気のものを必ずつけています。
TikTokもやっているんですが、ここでは“TikTokerの飯野雅“として知られたいので、「踊ってみた」など人気のコンテンツを中心に投稿して、オススメ枠に載るよう頑張っています。そしてファンクラブ。唯一の有料コンテンツで、コアなファンの方が多くいるので毎日「おはよう」「おやすみ」と恋人感覚でメッセージを残したり、Instagramでボツになった写真を公開したり、ライブチケット販売を優先したりと、プレミアム感を出すようにしています。ゆくゆくは自分で編集した動画を投稿したいですね。
――その「コアなファン」はどのようにすれば増えていくと考えていますか?
飯野:AKB時代は、『SHOWROOM』を毎日5〜6時間配信して、人となりを定着させていきましたね。今では、ひとりひとりのファンを大事にすることを大切にしています。こまめにリプライを返してコミュニケーションすることで、もしその人が「〇〇さんが好き」と書いていても、ゆくゆく推してくれる可能性があるので。
そうしたファンの方の心理が知りたくてエゴサーチもよくしていました。良くないイメージがありますが、自分に足りないところもわかるので、積極的にやらないと今の時代は成長できないのかなと。
――今後の目標があれば教えて下さい。
飯野:いま、コロナ期間で2ヶ月に1回出演していた舞台ができていないので、今回の「ドラ恋」きっかけに、ゴールデン番組の再現VTRとか“映像に出る“お仕事をもっと増やしていければと思っています。あと、ワンちゃんを2匹飼っているので、坂上忍さんがYouTubeでやっているように犬関連のコンテンツも発信できればと思っています。
■#ファンドリ参加者からの質問タイム
Q.アイドル時代と現在とで、「自己プロデュース」のやり方は変わりましたか?
飯野:アイドル時代は、よく自撮りで衣装姿を載せて“かわいい系“の写真を載せていましたが、いまは女優・タレントがメインのお仕事なので、そこまでキャピキャピとしたものは載せず、他撮りを基本に落ち着いたものを選んでいます。女優の先輩でもある川栄李奈さんの投稿はよく参考にしていますね。
Q.アーティスト一本でやっていこうと考えていますが、SNSで何気ないつぶやきをすると、キャラや方向性がぶれてしまいそうで中々手を出せない。
飯野:それは個人的にもったいないと思います。アーティストとして知ってくれなくても、投稿から自分のことを好きになってくれたら、結果アーティスト活動を応援してくれるんじゃないでしょうか。私も、AKB時代から応援してくれる方もいますが、「ドラ恋」きっかけで知ってくださる方も多くいらっしゃいます。SNS時代で、いつどこで売れるかわからないので、やらないよりやって後悔をしましょう。
Q.見た目に自信が持てないので、それ以外のことで売れていきたい。なにかいい方法があればアドバイスお願いします。
飯野:見た目の好き嫌いは見ている人の好みであって、あくまで主観。私のファンに「どこが好き?」と聞いても「わからないけど好き」と言われることだってあります(笑)。最初から見た目がダメだからと決めつけてネガティブになっていると、誰も応援してくれないので、向上心を持って夢に向かって行動していきましょう。私ももっと多くの人に知ってもらえるよう頑張っていきます!
<#ファンドリ事務局より>
#ファンドリではプロジェクト参加者を対象にエンタメ業界の表と裏で活躍されている方をお招きしたセミナーを定期的に実施しています。
次回は7月28日に実施した芸人でYouTuberの岡田康太さんと放送作家の澤井直人さんの対談を掲載予定です。お楽しみに!
<#ファンドリとは?>
「Fans' Dream Project(#ファンドリ)」とは、Twitter連動型ファンクラブサービス「Fans'(ファンズ)」で獲得したファン数に応じて、全29社のプロダクションからのオファーを受けることができる育成型オーディションプロジェクトです。