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「PARADOX」SynthesizerVカバー(雨宮天さんお誕生日お祝い作品)制作記

2024年8月28日。雨宮天さん、お誕生日おめでとうございます!!
TrySail_DTM部 と勝手に名乗ってるので、なにかお祝い作品を作ろう、ということでカバー作品作りました、っていう記事です。

今年は雨宮天さんアーティストデビュー10周年の年でもあり、デビュー日の8月13日にもデビュー曲「Skyreach」のカバー作品を作ってみました(別記事に書いています。

いきなり言い訳ですが、デビュー日8/13からお誕生日8/28まで2週間しかなく、作業時間がかぎられてる社会人へなちょこDTMer的には作れるかな…という不安はありました。しかし今年はどうしても両方お祝いしたい、ということで苦肉の策として2曲ともワンコーラス(ショートver.)にすればなんとかなるのでは、ということでチャレンジしてみることに。

「PARADOX」のこと

アーティストとしての雨宮天さんをほぼ初めて認識したのはこの曲だったんです。YouTubeのTHE FIRST TAKEで流れてきたのを見て、なんて美しい声で歌う人なんだろう、と思ったのがきっかけでした。

どうしても生で歌う天さんの声を聴きたくて、TrySailのツアー、天さん初のディナーショー、そして今年の10周年ソロライブと参戦してきました。どれも素晴らしい時間でしたが、やっぱりいちばん記憶に残っているのは天さんの魅力に気づかせてくれたこの「PARADOX」を、THE FIRST TAKEバージョンで歌ってくれたディナーショーです。(別記事に詳しく書いています。

見たことない人はぜひ見てほしいです。

ということで、どうしても誕生日に贈る作品はこの曲にしたかったのですが、やってみたらめちゃくちゃ難しかった・・・前に作ったのデビュー曲のSkyreachもそうでしたが、天さんかなり難しい曲を歌いこなしてるんですよねえ。単に自分の耳コピ技術が乏しいというのもあるんですが、似たように聞こえるフレーズも微妙に変えてあったり、そもそも歌詞の譜割りがかなり個性的。あんな軽やかに可愛らしく歌えるのはさすがだなあって思います。

(本家のあとに貼るのは気が引けますが)それで、公開したとりあえずの完成版がこちら!

今回もリリックビデオにしてみました。ビジュアルはこの曲が主題歌になっていたアニメ「理系が恋に落ちたので証明してみた。」をイメージしています。
以下、制作ウラ話ですので興味がある方だけどうぞ。

使用ボイス:Megpoid

今回もボーカルはSynthesizerVに歌わせています。使用ボイスはSkyreachと同様にGUMI AI(Megpoid)を使いました。こういう歌声生成でのカバー作品って「ご本人に似せる」よりも世界観を壊さないことのほうが大事だと思っていて、声質はかなり天さんと違うんですがいろいろ歌わせてみてしっくり来たのはやっぱりMegpoidでした。

ボーカル打ち込み中。

こうやって打ち込んでみるとわかるんですが、音程のジャンプが多いメロディラインで本当に難しい曲だと思います。

トラック制作

トラックは基本的にドラム、ベース、ピアノと、ブラスセクションで出来ています。ドラムは以前からフリー音源のMT-PowerDrumKit2を使っていたんですが、こうやっていろいろ作るようになるともっと自由度の高いドラム音源が欲しくなり、UJAM Virtual DrummerシリーズのSOLIDを購入しました。操作も簡単でとてもおすすめの音源です。

困ったのはブラスセクション。これまでほとんどブラスアレンジなどやったことがなかったですし、手持ちの音源だとシンセ系のブラスしかなかったのですが、この曲はどう聴いても生っぽいブラスが鳴ってるんですよね。
あまりにも曲の世界観とズレてなければ必ずしもオリジナル曲に寄せなくてもいいスタンスではいるんですが、シンセで作ってみたら「やっぱなんか違う」となってしまいブラスは本当に苦戦しました。

結果、迷いに迷ってこれもフリー音源ですがSINE FactoryのOrchestral Toolから「Rotary」を採用。サンプル映像を見てこんなのフリーで配布されてるんだ、と驚きました。

音源を決めても、自分が馴染みのない楽器なのもあり、ブラスの扱いは本当に難しかったですね。

大苦戦したブラスセクション

いろいろやってみた結果、ブラスセクションにもうちょっとふんわりとした軽やかな雰囲気を足したくて、原曲にはたぶん無いと思いますがちょっとだけストリングスを加えています。

前述の理由で今回ワンコーラスのみのショートバージョンなのですが、アニメで使われたTV-Size版とは違いがあって、アウトロを足しています(TV-Size版にはアウトロ無し)。Skyreachもなんですが、この曲のアウトロというか終わり方が好きで、そこは小さなこだわりとして再現したかったんですよねえ。

制作してみて感じたこと

まず、あらためて雨宮天さん。31歳のお誕生日おめでとうございます!
10周年を越え、さらに高く、さらに上を目指そうとする姿に本当に背中を押されています。これからの活躍も期待しています。

自分はなんとなく趣味でDTMをずっと続けていたのですが、天さんのことを知り、TrySail界隈の方々との交流が生まれてからこの趣味が特別な意味を持つようになってきました。
これまではゲームミュージック的なものを軽く作ってみたりする程度で、どこにも作品を発表したこともなく、ましてや既存楽曲のカバーなどはほとんど経験がありませんでした。
惰性でだらだら続けているだけの趣味だったので特に上達もせず、締切もなければモチベーションもそこまで高くない、だったものが、「推しのアーティストの作品をカバーする」ということによって「適当なものは作れない」「少しでもいいものを作りたい」「同じ気持ちをファンの方々と共有したい」など様々なモチベーションが湧いてきました。
記念日に合わせて、となると締切もありますし、社会人やりながらだと制作に使える時間も限られていて、スケジュールや進捗管理という意味で仕事や私生活にも良いアクセントが生まれています。

…といいながら、今回は本当に時間がなく、「もっとこうしたかった」もたくさん残りました。ボーカルの作り込み、ブラスアレンジのくふう、追い込もうと思えばまだまだ作れたのに、と思わなくもありません。
ただ、限られた時間で仕上げるのも実力のうち。この曲は自分にとっては特別な曲ですし、締め切りまでに作れたものでいったん公開して「いつかリベンジしてやるぞ」と思っています。

DTMがどんどん楽しくなってきたのも、雨宮天さんとTrySailのおかげです。
さて、次なに作ろうかなあ。


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