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「お金って一体何?」お金が生まれてきた経緯とは

人々が求めてやまないお金。
資産のもととなるのがお金ですが、
そもそも、お金とは一体何なのかを、
あなたは考えたことがありますか。

お金には、お金、通貨、貨幣、マネーなど、
いくつか呼び名があるものの、厳密には区別されていません。

日銀のHPを見ると、「紙幣(日本銀行券)」「貨幣(硬貨)」
「通貨(マネー)」
などと区別して使われています。
ここから、一般的な通称が「お金」で、
「紙幣」「貨幣(硬貨)」が物質的なお金、
「通貨(マネー)」が法定通貨や決済システム全般のこと、
と捉えていいのではないかと思います。

少し、お金の成り立ちについて見てみましょう。
通説では、
「物々交換→物品貨幣(貝、石等)→金属貨幣(金、銀等)→紙幣」
へと変化したと言われています。

お金が物々交換から始まったというのは
これまで長い間、定説になってきました。
古くは哲学者のアリストテレス、
イギリスの政治学者ジョン・ロックや
経済学者のアダム・スミスなど、
錚々たるメンバーが書籍の中で同様のことを述べています。

しかし最近では、「明確に物々交換経済から
貨幣経済になったと言えるような証拠は見つかっていない」

と主張する研究者もいます。なぜなら、
大規模に物々交換経済を成り立たせるのは難しいからです。

物々交換の場合、まずは自分が欲しいものを
持っている相手を探す必要があります。
仮に見つかったとしても、その都度、
価格交渉をしなければなりません。
特に自分が所有しているものが生鮮品の場合は、
早く交換しないと腐ってしまいます。
このような不便なことを、
国単位で行っていたとは考えにくいでしょう。

最近、日本最古のお金と呼ばれてきた
和銅開珎よりも古い富本銅銭が、
7世紀後半の遺跡から見つかっています。
「では、その前は?」というと、
無文銀銭と呼ばれる文字のない円形の銀の板が
貨幣として使われていたと言います。

実際は有史以来、人は何かしら交換するための
媒介を使っていたことが推測されるのです。

【参考文献】
『21世紀の資本論』(フェリックス・マーティン他1名著、2014年、東洋経済新聞新報社)、『全集日本の歴史第3巻、律令国家と万葉びと』(鐘江宏之著、2008年、小学館)、日銀HP、他


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