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「私たちの預金は大丈夫?」銀行が持つ構造的な問題


私たちの大切な資産を預けている銀行。

昨年(2023年)、破綻した米シリコンバレー銀行は
決して特殊なケースではありません。
シリコンバレー銀行のデフォルトは、
全ての銀行が抱える共通の問題が表面化したためです。

シリコンバレー銀行は、
昨今のITブームに乗って預金を増やし、
急速に成長してきた中堅銀行でした。

預金は、銀行の利益の源泉である
信用創造(貸出)の原資になります。
ただし、ご存じのように、
預金はいつでも引き出しが可能な短期的資金です。
それに対して、銀行の利益となる貸出は、
多くの場合、回収までに時間がかかります。

銀行のビジネスモデルは、
短期的な資金調達によって長期運用を行うという、
構造的に不安定なものなのです。

私たちが好きな時に預金を引き出しできるのは、
代わりに預け入れをしている人がいるからです。
大勢の人が普通に利用している間は、
銀行も問題ありません。

しかし、一方的に引き出しばかりが行われると、
銀行はたちまち窮地に陥ります。
それが起きたのが、シリコンバレー銀行でした。

2022年3月より、FRB(アメリカ中央銀行)が
急激な利上げを開始すると、
それまでの利率の低い有価証券は値下がりし、
シリコンバレー銀行は大量の評価損を抱えました。
そこで資本増強のために有価証券を売却し、損失計上をしたところ、
「経営危機なのではないか」と噂になり、顧客が殺到。
48時間で預金総額の80%が引き出され、破綻に至ったのです。

この事件は、いつ、どの銀行に起きてもおかしくありません。

もともと、日本の家計資産の5割超は現預金です。
日本にいる私たちにとっても、
銀行破綻は、決して他人ごとではないのです。

将来に備えて、今の私たちにできることとは、
一体何でしょうか。

1、資産形成を行うこと
2、少なくとも資産の一部を現物資産で保有しておくこと
この2つだと考えます。

現物資産は、インフレにも強いと言われています。
もし、まだ行動を起こしていない人は、ぜひ資産形成を行い、
自己防衛に努めていただければと思います。

【参考文献】
日経新聞Web版:2023年3月11日、5月17日、
NRI:2023年3月13日、朝日新聞DIGITAL:2023年12月20日、他


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