結末はアウトソーシングで

目標をセンターに入れて、ホップ・ステップ・ジャンプ…
目標をセンターに入れて、ターゲットに入れてホップ・ステップ・ジャンプ…
昔のお前は輝いていた。だのに今のお前と来たらどうだ。光り輝いていた物干し竿は艶を失い、お前の足と来たら、掘り出された遮光土偶のようではないか。

ところで、俺は大都会のうさぎ小屋に住んでいる。
その狭さと言ったら、リングフィットアドベンチャーでプランクをしろと指示をされた日には、諦める他ないほどだ。
カーテンは締め切っているので、部屋に光は入らず、常に夜と勘違いしている身体は、水道から、ぴちょん、ぴちょん、と音を立てて落ちる水滴を子守歌にしながら日がな一日寝て過ごしている。
タバコが切れたので、近くのコンビニに買いに行こうとすると、お台場にしかないと思っていたガンダムが公民館の前に建っていた。
国民的な人気を誇るロボットは、ついに数年前から各市町村の建造計画が進み、今では全国で666体にも達しているらしい。
なんとなく、むしゃくしゃした俺はガンダムを掴み、他の建物に放り投げた。
倒壊するビル、住居、叫び声、人々の叫ぶ声、火の海。
小一時間ほど、壊れゆく建物と人々の悲鳴をBGMに立ち尽くしていると、空から巨大な円盤が降りてきて、声が聞こえてきた。

「#$|~[^('*!!」

耳障りな声だ。どうやら宇宙政府の多国籍軍が介入してきたようだ。

「上等だぜ…」

相手にとって不足は無し。俺はマントを翻しながら振り向くと、巨大な円盤に向けて手を翳すのだった。

~つづく~

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