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元外資系ヘッジファンドディーラーManagerMの目日経平均と海外投資家動向の考察 2024年12月11日

本日の市場動向

2024年12月11日の日経平均は、+4.65円高で39,372.23円で引けました。本日の値動きは「前場売り、後場買い」の展開となり、昨日と似たパターンが続いています。前場では一時的な売り圧力が見られたものの、後場の買いで最終的には小幅なプラスで終えました。

市場全体を俯瞰すると、日経平均は9月末から「38,000–40,000円のBOX相場」内での推移が続いており、方向感が乏しい状況です。特に38,000円のサポートラインは堅調で、下ひげを伴う日足の形状がそれを裏付けています。しかし、このサポートを割り込むと、特に米株の下落に連動して日本株が加速的に下落する可能性があります。

年末年始の懸念材料

年末年始に向けて以下の重要イベントを控えています:

  • 12月18日深夜: 米FOMC

  • 12月19日: 日銀会合

これらのイベントを通過すると、例年通り市場は閑散モードに移行する可能性が高いです。しかし、今年は米株に多くの買いポジションが積み上がっていることから、例年よりも年末年始に向けたリスクオフの動きが警戒されます。特に買いポジションを維持したままで年末年始を迎える場合、予想外のリスク要因が顕在化する可能性が高いと見ています。

チャート形状とサポートライン

  • 現在の相場は「38,000–40,000円のBOX相場」。

  • 38,000円が明確なサポートとして機能中。

  • ただし、37,000円台に定着した場合は、さらなる下落リスクを考慮する必要あり。

海外投資家の動向

海外投資家の動向を分析すると、日本株に対する積極的な買い姿勢は見られません。

  • トランプトレード: 米株買い&日本株売りの流れが続いている。

  • 現物の売り越しは一旦止まったものの、過去11週間で**-3.1兆円の売り越し**と、大規模な資金流出が続いています。

  • 中長期的には、海外投資家が日本株比率を下げている兆候があるため、強い上昇トレンドの形成は難しい状況です。

このため、海外投資家の動きは「スクエア(ニュートラル)」と判断しています。

投資戦略

現在、日経平均は「38,000–40,000円のBOX相場」にあります。このようなレンジ相場では、順張り戦略よりも短期的な売買が有効です。

特に2024年の相場では、大きなトレンドが頻繁に出現しているため、順張り型のトレンドフォローシステム<225Ai>が非常に有効に機能しています。一方、1000円幅程度のBOX相場には弱いため、エントリーには慎重な判断が必要です。

<225Ai>のサインとパフォーマンス

2024年の最大順行幅トータルは+38,320円となっており、大幅な利益を記録しています。

最新のサイン:

  • 12月3日: 39,150円買い(+620円幅順行中)

  • 11月14日: 38,920円売り(+1,140円幅順行)

まとめ

日経平均は短期的には「BOX相場」内での動きが続くと予想されます。しかし、サポートラインの38,000円を割り込むと、相場の方向性が下向きになるリスクが高まります。

海外投資家の動向や年末年始のイベントリスクを考慮すると、慎重なポジション管理が求められます。特に米株に依存する形の日本株市場では、米国市場の動向を引き続き注視する必要があります。

次回のFOMCや日銀会合を経て市場の流れが変わる可能性があるため、引き続き状況を見守りたいと思います。

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