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元外資系ヘッジファンドディーラーManagerMの目 日経平均と海外投資家動向の考察 2024年12月16日

本日の市場動向


2024年12月16日の日経平均は、前日比-12.95円と小幅安で引け、終値は39,457.49円となりました。本日は週明けの東京市場で上値の重さが目立ち、寄り付き後のギャップアップ分を全て吐き出して、売り圧力に押される一日でした。

全体としては9月末以降から継続している「38,000円~40,000円のボックス圏」内でのもみ合い相場が続いています。大局的な方向感に欠け、短期的なトレンドが生じにくい環境が継続しています。


今後のイベントと年末年始の展望


今週は、12月18日深夜の米FOMC、そして12月19日の日銀金融政策決定会合と、重要イベントが相次ぎます。これらを通過した後は、例年通り年末に向けて市場参加者が徐々に少なくなり、閑散とした値動きになりやすい点には要注意です。

一方で、米株市場では2024年を通じて買いポジションが相応に積み上がっていることが推察されます。このため、年末年始、特に年明け以降に「リスクオフ的な巻き戻し」が生じる可能性があり、米株連動で日本株にも下押し圧力が及ぶリスクを考慮する必要があります。

買いポジションを過大に抱えたまま年を越えることは、例年以上の警戒を要する状況といえるでしょう。


チャート形状・相場分析

  • 依然として「38,000円~40,000円」のボックス圏での推移が続いています。

  • 38,000円ラインが明確なサポートとなっていますが、万が一37,000円台に定着するような動きがあれば、下方向への明確なトレンドを意識せざるを得なくなります。

現在はBOX相場内での推移につき、どちらか一方に明確なブレイクが起きるまでは大きな方向性を見出しにくい状態です。海外イベント通過後、年末年始に向けたポジション調整や巻き戻しがトリガーとなる可能性も視野に入れるべきでしょう。


海外投資家動向


海外投資家の動きに顕著な買い姿勢は見られず、むしろトランプトレード時代を思わせる「米株買い&日本株売り」が目立つ可能性があります。直近では現物売り越しが一服したものの、過去約12週で3兆円規模の超大幅売り越しが観測されています。これは中長期的に海外勢が日本株比率を引き下げる動きとも読み取れ、中長期的な「強い上昇トレンド」の形成を阻害する要因となり得ます。

このような海外投資家動向からは、依然として「スクエア(中立的)」なスタンスが想定され、積極的な日本株買いが入りにくい地合いが続いていると考えられます。


投資戦略


現在、私が活用している「トレンドをテイクする装置」である<225Ai>は、順張り買い(青色)サインが継続しています。年初来2024年相場は大きなトレンドが頻繁に発生しているため、この<225Ai>は非常に有効に機能しています。

ただし、BOX相場においては<225id>が得意とする「大きなトレンド」が発生しづらく、「1000円幅程度のレンジ」には弱いという特徴があります。そのため、目先のBOX抜けや海外投資家の動向が変わるタイミングでサインが点灯した際は、しっかりとエントリーを検討する方針です。

2024年のこれまでの<225Ai>による最大順行幅合計は+38,320円と大幅なトレンド利益機会を捉えており、日々の流れに一喜一憂せず「トレンド発生時に備える」戦略が功を奏しています。



まとめ

  • 本日の日経平均は小幅安で引け、再びBOX相場内の動きに終始。

  • 重要イベント(米FOMC・日銀会合)を睨みつつ、年末年始の閑散期に向け注意が必要。

  • 米株で積み上がった買いポジションの巻き戻しリスクを警戒し、海外勢の売り越し動向が中長期トレンドの上値を抑える公算。

  • <225Ai>は引き続き次のトレンドサインを待ち、トレンド発生時の素早いエントリーで利益機会を狙う。

本日のポイントは、今週の金融イベント通過後、年末年始のポジション調整で相場がどちらに動くのかを冷静に見極めること。BOX相場の中では焦らず、トレンド出現時に戦略的なポジション獲得を目指す方針です。


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