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夕焼けの向こう側
帰宅途中、畑仕事と、夕まぐれに出会うことは少ない。
昨日の夕暮れに出会ったまっ赤な空、まるで貝殻が光を吸い込み赤く輝いているよう・・・。
夢を見せてくれるのはハマグリだったかアワビだったか。
あの雲の中で泳ぎたい・・・。
湿度100%だろうな
呼吸は出来るんだろうか
溺れちゃう?
その前に寒くて凍っちゃうんだろうな
童話やアニメみたいにいかないだろうな
凍ったままなら
成層圏から飛び出せるかな
空の彼方へ
昔はよくミクロからマクロまで空想をしていた。
例えば、アリの内にも血液がありその内には細菌やウイルス、果ては原子のつながりまで。
地球の外には宇宙があり星々があり銀河があり果てがある(?)。
結果、ワタシの内では、どちらも同じ
距離感、同じ大きさ。
あれ、今衛星にぶつかったような
ー あ・・・足もげた?
あれ、今デプリにぶつかった?
ー あ・・・腕もげた?
あれ、今太陽に近づいた?
ー あ・・・カラダ焼けた?
どんどんいらなかったものが削られて
ミクロサイズになっていく
一年経った?
十年経った?
億年? 京年? 無量大数年?
ミクロからナノ?それとも原子?
今頃ワタシの本体は土の返っている頃かしら
もう感覚も感情もない
『ワタシ』という核だけ
どこまで来たんだろう
どこまで行けるんだろう
ーおい、おまえ、何しに来た?
ダレデスカ
ーダレと聞かれても困るけどココまで来たからには何か目的があるのか?
ベツニ タダヨッテ イタダケデスガ
ーじゃあどこに行きたい何がしたい?
サア ドーデモイイデス
※1 親方!こいつです。生前さんざんいたぶってくれたのは
エッ オヒサンメヒサン?
オヒサシブリ
※2 親方!わしもこれに秘密を暴露された!!
エッ カラス?
アレハ フカコウリョク・・・
1+2 ここで恨みはらしていいかい?
オボエテマセン
ーまあ まあ この意志のかけらはそんな性質なんだからしょうがない。
星の元素になってみるか?それとももっとさまよってみたいか?
ドーデモイーデースー
ーふーむ この風に乗ってもっとさまよっておれ。
もうちょっと意志が石になるまで。
ビッグバーン!!
しばらく冬眠準備に入ります。
植物達にもエサと水をやったのでしばらくお休み。
春の訪れが待ち遠しいです。
※1とは
※2とは