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2024.02.15「春になったら」

フジテレビで放送中の「春になったら」。
実演販売員の父親(木梨憲武さん)と、助産師として働く娘(奈緒さん)のホームコメディで、いま1番放送が楽しみなドラマです。

作中で父はがんで余命3ヶ月と告げられ「ただのがん患者になりたくない」「自分らしく生きたい」と治療を拒否し、そんな父に娘は「私のために治療を受けてよ」と言います。
娘は娘で、売れないお笑い芸人をしている恋人がいて、彼との結婚式を挙げることを夢見ていましたが、父に結婚を反対され、彼がお笑い芸人を辞めて塾講師になったことに もやもやを抱えています。

私自身、2年前に夫をがんで亡くした経験があってこのドラマを見始めたのですが、父の言い分も、娘の気持ちも想像できるだけに 胸が抉られる様な気持ちになることがあります。

初めての抗がん剤治療のあと「もう2度と抗がん剤治療はしたくない」と言っていた夫。
大の大人がそう言いきるくらい、つらい治療だったのでしょう。
だからその時から、再発したとしても「私のために治療を受けて」とは言わないでおこうと思っていました。

それでも、1年後に再発した時には自ら抗がん剤治療を受けてくれましたが、、、辛かったろうな。

だから作中の「私のために治療を受けてよ」という言葉はいろんな気持ちが混じって、いまだに杭のように刺さっています。

「家族ならそう言いたくなるよね」
「あんな辛い治療を受けろなんて、よく言えるね」
「本人の気持ちを尊重したい」
「遺されるこっちのことも考えて欲しい」

たかがドラマ、と言ったらそれまでなんですが、今や2人に1人はがんになる時代。
わたしと同じように、色んな気持ちを抱えてあのドラマを見てる人はいるんだろうな。

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