言葉を生き物のように操れない

言葉を生き物のように扱えた時期があった。
古のSNSならmixi、食べログ。
ブログも書いていた。
最近だとXになる前のTwitter。
何者でもない、ただ文章を書くだけの私にフォロワーがつくのは嬉しかった。
今、過去の自分が自分の書いた文章を読んでも「面白いこと書いてるな」と思うし「どうやったらその発想が湧くんだろう」と思う。
あの時私は何を考えていたんだろう。
脳みそのどこを使っていたんだろう。今は全く文章が書けなくなってしまった。
Xはいざ書こうと思うとなにも浮かばなくなってしまい、最近は読むばかりだ。

夫を亡くしてから、毎日を忙しく働き、生きるようになってSNS自体をやる時間が無くなった。
そして、その間に文章を書く事が出来なくなった。
いざ何かを書こうと思っても急に言葉が閉じる。パタンと扉が閉じてしまう。
たくさんのリプライに、返信するのが大変だと思うくらいノっていた時は、文章を生き生きと書く事が出来ていたのに。
1つの文章に2つの意味を持たせ、特別な人と自分だけがわかる暗号のような文章すら ススッと書けていたのに。
ぴちぴちと動く言葉を操れていると思っていた時、私の脳みそは躁状態だったのだろうか。
それとも、そもそも私の言葉はぴちぴち跳ねることなどなく、自分だけがそう思っていたのだろうか。

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