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Watches&Wonders 2023で気になった腕時計
時間が経ってしまったが、3月にジュネーブで開かれていた腕時計の新作見本市であるウォッチズ&ワンダーズで個人的に気になった腕時計2本について書きたい。
チューダー ブラックベイ
赤いベゼルを持つブラックベイの新作が発表された。特筆するべき点はやはりマスタークロノメーターを取得しているという点だろう。
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今回の新作は5連ブレスレット・3連ブレスレット・ラバーストラップが選択でき、価格はそれぞれ572,000円・558,000円・531,300円となる。
41cmというダイバーズウォッチでは一般的なサイズに、マスタークロノメーター認証に加え、過剰でない200m防水、70時間のパワーリザーブを備え、50万円台という価格は実用時計として申し分ない。
ただ、赤いベゼルは用途と好みが分かれるところだろうか。
マスタークロノメーターはオメガが全面的に採用しているが、ブレスレットの作りはチューダーの方が上だろう。
チューダーのブレスレットはロレックスのような、セーフティキャッチが付いたダブルロック式となり、クラスプが誤って開かないようになっている。
セーフティキャッチがないと困る場面は日常生活では無さそうだが、個人的には開閉時の動作が格好いいので、好きなブレスレットである。
![](https://assets.st-note.com/img/1682239847967-Oh2l3vCvzW.png?width=1200)
ここでは取り上げないが、ロレックスがラグジュアリー路線に舵を切っていることから、グループ会社であるチューダーが実用時計を担っていくものと予想される。
そのことから、今後はカラーバリエーションや他のモデルを含めて、マスタークロノメーター認証の時計が増えていくと思われる。
個人的にはデイト付きでブレスレットにアジャスト機能のあるペラゴスがマスタークロノメーター化してくれたら嬉しい。
ちなみに、マスタークロノメーター認証のブラックベイは既に「ブラックベイ セラミック」というモデルで存在する。
ただ、このモデルは後述の精度の問題で歩留まりが悪いのか、生産量はそこまで高くないと聞いた。
マスタークロノメーターにはパワーリザーブが100%と33%の時の精度を試験し、0~+5秒の日差でなければならないが、これをクリアできるのはオメガの特許であるコーアクシャル機構を積んでいないと難しいというのが理由だったようだ。
今回新たにマスタークロノメーターモデルが増えたが、どのくらいの規模で量産体制が出来上がっているのか気になるところだ。
ボーム&メルシエ リビエラ アズール 300m
ボーマティックを採用したボーム&メルシエのリビエラからは、ダイバーベゼルを備えたリビエラ アズール300mが発表された。
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ボーマティックといえば、120時間のパワーリザーブ・-4~+6秒の日差・1,500ガウスの耐磁性・8年保証を持つ、リシュモングループ屈指のムーブメントである。
今回のリビエラ アズール300mは既存のリビエラに、回転ベゼルと300mの防水機能を付けて、ダイバーズウォッチ化したものだ。ダイバーズらしく針も太くなっている。
アイコニックな12角形のベゼルと半スケルトンの文字盤はそのままに、ベゼルの一部を黒のアルミニウム(ブラックの陽極酸化処理されたアルミニウム)にしていることで、より特徴的なモデルになっている。
しかし、価格はブレスレットで583,000円と決して安くない。
先ほどのチューダーブラックベイと比較すると、パワーリザーブと保証期間くらいしか勝っていないが、価格はそれより高い。
また、ベゼルがセラミックではなくステンレススティールのため、傷が付きやすいことが予想される。
性能で選ぶことは難しそうだが、デザインとしては好きな人もいるのではないだろうか。
6月発売なので現物は見れていないが、少なくとも私は気になっている時計である。