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遊戯王クロスデュエル デッキ紹介『閃刀姫−シズクバーン』


1、はじめに

お久しぶりです。前回の投稿から少し日が空いてしまいましたが、クロスデュエルをプレイしていなかったわけではありません。
これまでは、その環境でオススメできる「強さ」を優先してデッキ紹介をしてきましたが、私の中で心境に変化がありまして、「最強」「tiar上位」でなくとも、好きなカードで勝てるデッキを構築したいと考えるようになりました。そのため、万人にオススメするデッキを私自身が使用していないので、「それをnoteに書くのはどうなのか」と自問自答していました。
しかし、逆に「そのカードが好きな人」の役には立つかもしれないと考え、今回noteを書くに至りました。もちろん、勝てないデッキを紹介するつもりはありません。自分で使用して納得のいったものをご紹介いたしますが、万人向けではないということです。

前置きが長くなりました。ここから本題です。
今回ご紹介するのは、OCGの大人気テーマ『閃刀姫』!
その中でも、今回は「シズク」を用いたバーンデッキのご紹介です。テクニカルで対応力の高いデッキになりますので、使用者を選びますが、本家の閃刀姫もそんな感じのテーマなので好きな人にはオススメです!

なお、戦績としてはシーズン7でプラチナ1に到達。使用回数は83回、シーズン内平均順位は約2.03でした。

2、デッキレシピ

今回のデッキレシピはこちらになります。

最上級多用シズクバーン

コンセプトとしては、対戦相手によって動き方を変えられる、高い対応力のあるデッキです。
プライズを獲得するためのカードを複数採用すると共に、他者のビートダウンに便乗できる程度の攻撃力、コカパクアプ等のバーン系固定モンスターに便乗するだけのバーン火力を備えています。

こうして読むと、便乗ばかりで他人任せに思えるかもしれません。事実として、独力で安定して勝ち切れるようなパワーはシズクにはありません。しかし、クロスデュエルはいかに他者を利用するかが非常に重要なゲームです。デッキのもつ器用さを活かして、状況に合わせたプレイングを終始心がけていきます。

3、『シズクバーン』の強み

【勝ち筋の多さ】

『シズクデッキ』の対応力の根幹を成しているのが、この点です。
具体的には、

①「コカパクアプ」
②「リボルバードラゴン」
③「生命吸収装置」
④「青眼」からのダイレクト(青眼ムーブ)
⑤「シズク」による弱体化からのダイレクト
⑥「リンクバースト」からのダイレクト
⑦「エネミーコントローラー」による表示形式変更からのダイレクト

主に以上となります。これらの中から状況次第で勝ち筋を選択して、2位以上を狙います。
特筆すべきは、ビートダウンによるダイレクトアタックを狙える一方で、守りの固いコントロールデッキに対してはバーンダメージによる勝利に戦略を切り替えられるという柔軟性です。
また、「コカパクアプ」などのバーン系エースが見えた際には、基本的にはこちらもバーン戦略に切り替え、残りの2人を焼き切りますが、誰かが強力なビートダウンを仕掛けていれば、それに便乗することもあります。これは手札とターン数、誰が誰を攻めているか次第です。

【豊富な魔法による対応力】

「シズク」の能力を最大限に活かすため、やはり魔法カードはデッキに多めに採用したいところです。このゲームにおける魔法カードは、モンスターの召喚と召喚時効果を全て見た後に発動するかを選べるため、特に神速やバフ、ステルス、青眼ムーブなど、奇襲性の高い攻撃に対して非常に高い効果をもちます。
このデッキは防御に使える魔法カードを合計7枚採用しており、上記のような不意打ちじみた攻撃によるダイレクトアタックはかなり防ぎやすくなっています。
特に、環境に多い「ファイアウォールドラゴン」に対して、「クリボーを呼ぶ笛」と「迷える仔羊」の2枚で緊急の壁を設置できる点は評価に値すると思います。

【シズクのスキルの汎用性】

「シズク」の固有スキルは、墓地の魔法1枚につき、選択したモンスターの攻守を500ポイント削るというものです。このデッキでは比較的多くの魔法カードを採用している他、「プリティヒロイン」によっても2枚魔法カードを生成できます。この2枚や、「クリボーを呼ぶ笛」「迷える仔羊」などを早めに発動することを意識していれば、ゲーム中盤〜後半では2〜3枚程度の魔法は墓地に溜まるでしょう。
これにより、敵の攻守を1500程度弱体化させることが見込めます。

用途としては、
①進軍してきた敵の弱体化
②壁モンスターを弱体化して自軍モンスターのステータス減衰を防ぐ
③敵が攻撃表示で受けにくるタイミングに合わせてダイレクトを狙う
④固定モンスターを弱体化

特に②は後続と併せて、③はより直接的にダイレクトアタックを狙う手段ですので、ぜひ身に付けておきたいプレイスキルです。

上記の役割をシズク一枚で担うことができます。使用感としては、小型化した「青眼の白龍」といったところです。

【リンクバーストが撃ちやすい】

これはある意味シズクデッキ最大の強みと言えるかもしれません。「リンクバースト」はコストこそ必要ですが、その効果はあの「青眼の白龍」の覚醒スキルに等しい威力をもち、しかも魔法カード故の後出し性能があります。このカード1枚で一気に環境にリンクモンスターやリンクマーカーが増えたことから、その強力さがわかります。
その分、通常ならデッキをかなりリンク寄りにしなければ安定した発動は見込めません。しかし、エースを手軽に召喚できる「シズク」にすることで、ほぼいつでも発動を狙えます。転生後でスキルが無効になっている状態でも効果対象に選べる点も、非常に「シズク」のエース運用と噛み合っています。

4、採用カードと採用理由

【閃刀姫−シズク】

スキルは固有スキル、転生、狙撃を採用。固有スキルの有用性については既にお話ししました。
転生を採用することで、シズクをより手札に握りやすくなり、強力な魔法である「リンクバースト」を撃ちやすくなります。また、シズクを手札に握っているということは、炎上したモンスターをいつでもリリースできるということでもあります。
狙撃は主に、同率で3位になりそうな場面で重宝します。これは、誰かが誰かにダイレクトアタックを決めれば自然と起きる状況なので、比較的よく見ます。現環境では200程度のダメージで順位を維持するのは難しいですが、無いよりはマシです。(裏を返せば、おそらく2スロットでも十分に活躍します)

また、このカードはリンクモンスター故に「ハリケーン」を受けません。攻撃力1500は高すぎないが故に敵の安易なモンスターでの受けを誘いやすいメリットもあるので、そこに「エネコン」を合わせてダイレクトを狙ったり、攻撃表示で受けにきたなら「光の護封剣」でその場に固定し、後続でのダイレクトを狙うこともできます。このように、攻撃役としても有効に活用していきます。

更に1点ステータス面での利点を挙げると、「ロケット戦士」と相打ちに持ち込むことで、一切のダメージを受けずに済みます。最近環境で増加傾向にあり、普通に対処しては少なくとも400のバーンダメージを負うので、意外にも「シズク」で対処する場面は多かったです。

【青眼の白龍】

言わずと知れた攻防一体の強力モンスターです。このデッキはダブルコストモンスターを2枚採用している他、「迷える仔羊」もありますので、召喚自体は十分狙えます。とはいえリソースにそれほど余裕はありませんので、攻撃に使うのか守備に使うのかをしっかりと見極めていきたいところです。
基本的には、2ターン目で誰も向かってこないなら攻撃に、敵が向かってくるなら防御に使います。

【真紅眼の黒竜】

このカードも長く環境に居座る強力カードです。
銀河眼よりこちらを採用した理由としては、やはり環境トップの「コカパクアプ」に銀河眼が効きづらいことが挙げられます。
その他、減速を付与するためシンプルに防御札としてこちらの方が優秀であり、ライフ変動を起こすので順位操作も狙いやすくなります。
割と雑に使えるカードですが、このカードの価値は、敵がこちらに向かってくる瞬間を見極められるかどうかでさらにグッと上がると思っています。現環境では、こちらが固定モンスターを召喚した次のターンや、シンプルに3〜5ターン目辺りが敵が動き始めやすいと思います。できれば上級モンスターを射抜きたいので、敵の手札と自分の他の防御札も勘定に入れて、召喚タイミングを見極めましょう。

【地縛神コカパクアプ】

シーズン6〜7にて環境トップに居座る超汎用固定モンスターです。リリース初期からプラチナ1を取り続けている私からして、過去最強のモンスターだと思います。
今回は非エース運用ですが、それでも十分に勝ち筋として機能してしまう上に、召喚条件もモンスター二体と緩く、ダブルコスト使用可能です。
このデッキではあくまでも勝ち筋の一つに過ぎず、依存しないため、ビートダウン戦略を取る場合はリソースを「青眼」「真紅眼」辺りに譲ることもあります。
逆に、プライズを無視する、点火モンスターが見える、罠を2枚以上伏せるなどのコントロールデッキを疑うべき動きが見えた場合や、リンクモンスターが見えて「ファイアウォールドラゴン」を警戒する場合、地形を変更された場合などは、こちらの召喚を優先していきます。

【リボルバードラゴン】

こちらも非エースでの運用となれば、「コカパクアプ」と用途はさほど変わりません。
但し、こちらは場に敵モンスターを必要とする為、敵の固定モンスターには無力である点は注意が必要です。

【幻奏の音女アリア】

プライズを狙える汎用カードです。このデッキはビートダウンもコントロールも行える為、プライズは何を取っても腐りません。

【ドリアード】

魔法を多めに採用しているので、こちらも基本腐りません。初手で引けていれば、「エネコン」などをプライズ合戦に投入し易くなりますし、「クリボーを呼ぶ笛」や「迷える仔羊」を使い回せれば、その決闘でリソースに困ることがほぼ無くなります。
一点だけ注意したいのが、墓地の魔法を回収してしまうと、「シズク」のスキルが弱体化する点です。このことは常に頭に入れておきましょう。

【ガガガクラーク】

一枚が二枚になるカードで、シンプルにリソースが増えます。このデッキはリリースを多用するため、非常に有用なカードです。
また、初手で引けた場合、スキルの発動タイミング的に、相手のアリアによる減速を受けずにプライズに向かえます。

【魔界劇団プリティヒロイン】

なんと召喚するだけで魔法カードを2枚も生成するという汎用モンスターです。生成する魔法もランダムとはいえバーンや回復を行えるものが多く、比較的手軽に使って墓地に送れることからも「シズク」との相性は最高です。
ステータスもそれなりにあり、ビートダウンに使用します。

【ダークリゾネーター】

最上級モンスターを4体採用しているので、ダブルコストモンスターは必須です。採用枚数は、「迷える仔羊」や「ガガガクラーク」との兼ね合いで2枚としています。

【EMディスカバーヒッポ】

上に同じです。

【Vタイガージェット】

加速持ちでプライズ合戦に強いことは勿論、ステータスが安定しており、壁としてもビートダウンを行う際にも有用です。
ただし、デッキとしてのシナジーは特にないので、入れ替え候補でもあります。

【光の護封剣】

最近は「闇の護封剣」に採用枠を奪われつつありますが、このカードもまだまだ現役です。
「闇の護封剣」との差別化点としては、表示耐性を持ち環境に多い「ファイアウォールドラゴン」に撃てる点と、敵モンスターを召喚ゾーンに攻撃表示で貼り付けられる点でしょう。特に後者は、後続を向かわせていればそのままダイレクトアタックが狙える強力な動きです。
また、「ファイアウォールドラゴンを狙う場合、敵の「セキュリティブロック」との早撃ち対決になることがあります。これは他のデッキにも言えますが、「ファイアウォールドラゴン」がこちらのレーンに召喚された時点で狙いはダイレクトアタックです。思考する間も惜しいので、すかさず妨害札を撃ちましょう。これもプレイスキルです。

【エネミーコントローラー】

リリース初期から存在する超汎用魔法。高攻撃力のモンスターを採用している場合、これ一枚で1つの勝ち筋になれるのが偉すぎます。
当然防御札としても優秀です。表示耐性を持つ環境アタッカーは現状「ファイアウォールドラゴン」くらいなので、殆どの敵を足止めできます。

【クリボーを呼ぶ笛】

「シズク」と相性が良い、モンスターを生み出す魔法です。シズクデッキはどうしても魔法を増やしたい割には自身の召喚にリリースが必要であり、更には勝ち筋を増やすために他の最上級モンスターも採用したい点から、デッキのバランスが難しかったのですが、このカードと下記の「迷える仔羊」のお陰で綺麗に問題を片付けることができました。
もちろん、緊急時の防御札としても相変わらず優秀です。

【迷える仔羊】

使用用途は「クリボーを呼ぶ笛」と変わりません。これらのカードは、「シズク」のスキルのためにも比較的早い段階で発動していきます。

【闇の護封剣】

シーズン6での実装から一気に流行した強力な防御札。このカードの優秀な点は、なんと言っても他の妨害魔法が基本1ターンしか足止めできないことに比べ、2ターンの足止めを可能にしている点でしょう。クロスデュエルはそもそもが8ターンしかなく、しかも1ターン目は基本的に大きな動きはありません。また、8ターン目に召喚したモンスターは神速をもたない限り敵まで到達しないことから、ダイレクトアタックに限れば実質6ターンでライフを奪うゲームです。その内の2ターンを封じるというのは、ビートダウンデッキにとってあまりにも痛手です。

【リンクバースト】

このデッキ最強のパワーカード。固定モンスターを割るもよし、青眼ムーブのように壁を割ってダイレクトを狙うもよし、敵の強力なエースを割るもよしと、ほぼなんでもできます。
このカードを自在に扱える点こそ「シズク」最大の強みであり、もはや「シズク」のスキルの一部、「閃刀術式リンクバースト」と言っても過言ではないでしょう!

【ハリケーン】

汎用的な防御札。星4以下しか対処できませんが、なんだかんだで複数レーンに対処できるカードは1枚あると安心感があります。
このデッキでは固定モンスターを活用しますので、ダイレクトアタック時にしか発動しない「分断の壁」よりは、こちらを優先しています。
上級モンスターが攻めてきた場合は、「シズク」のスキルで対処するか、「リンクバースト」で割る、もしくは防御札による足止めからモンスターをぶつけて対処します。

【生命吸収装置】

ただ伏せるだけで大きくライフ差をつけることが狙える強力なカード。
特に、ビートダウンが決まらず場が膠着した時や、ライフの変動が少ない時に役立ちます。
このカードも1枚で勝ち筋の1つになれる点が非常に優秀です。
ヘイトを買うため初手では伏せず、基本的には上級モンスターが守備受けしたり、表示形式変更などで足止めをされている時に合わせて仕掛けます。これらの場合、次ターンに2体のモンスターがぶつかり合うこともよくあるので、一気に大回復が見込めます。

5、基本のゲームプラン

【初動】

「アリア」「ガガガクラーク」「プリティヒロイン」「Vタイガー」が握れていればプライズに向かいます。プライズとの相性は良いデッキなので、補助魔法も1枚は切るつもりでプライズを狙います。
また、敵同士が相打ちしそうだったり、妨害を撃ち合ったりして誰も1ターン目にプライズを取れなさそうな場合、「クリボーを呼ぶ笛」「迷える仔羊」でモンスターを後出ししてプライズを取りに行くことが可能です。この判断は、極力素早く行いましょう。敵も同じことを考えた場合、先に出しておけば相手はクリボー同士、トークン同士の相打ちを避けるために発動を止める可能性があります。

また、初手から固定モンスターを召喚することは個人的には非推奨です。非エース運用とは言え、「コカパクアプ」も「リボルバー」も敵からすれば放置したくありません。ヘイトを買う可能性があるので、焦って召喚せず、敵のデッキを見極めましょう。

【中盤以降】

①バーン系固定エースが見えた場合
自分も「コカパクアプ」「リボルバー」を召喚し、残り二人のライフを削りに行きます。
それができない場合、他の二人が誰を狙うかを見極め、便乗してビートダウンを仕掛けます。ビートダウンを仕掛ける場合、固定エースを仕留めにいけると理想なので、こちらから攻め初めて他二人を誘導する手もあります。
また、「リンクバースト」で固定エースを破壊できた場合は、そのまま放置しておくか、逆に攻め切るかをライフポイントで判断します。基本的にはカードを消費しているはずなので、固定エース側を削りに行きます。

②コントロールデッキが2人以上の場合
モンスターを下手に出さず、勝ち筋をバーンと回復に絞ります。
ただし、他の誰かが強力なビートダウンを仕掛けているなら、それに便乗します。このデッキのバーン火力と回復力では、よほど噛み合わないと本職のコントロールデッキには勝てないので、最低1人は落としたいところです。

③ビートダウンデッキが見えた場合
これは、こちらに向かって来ているかどうかで話が変わります。
こちらに向かってきた場合、妨害魔法を活用しつつレーンを返し(レーン中央の主導権を奪い、敵に守備受けを強要する状態)ましょう。攻撃に重きを置いたデッキなら、これだけでもかなり苦しいはずです。その後、隙をついて青眼ムーブや、「シズク」「リンクバースト」「エネコン」からダイレクトアタックを狙います。
他の誰かを狙っている場合、そこに便乗していくか、静観するかは手札次第です。可能なら便乗して1人を削りに行きましょう。成功すればほぼ2位以内は確定です。

実際にはこれらのデッキが入り混じることになります。対応力が高い代わりに爆発力が低いデッキなので、正確な状況把握と判断力が必要になります。

6、最後に

「閃刀姫」は人気のテーマなので、実装されればURか、もっとエース運用に向いたスキル構成だろうと誰もが思い、期待していたと思います。現実はそうはいかず、ショックを受けた人も多いでしょう。
しかし、エース運用できないかと言われればそんなことはなく、しっかりと強みも持っています。
もちろん、他にエース運用に向くカードはいくらでもあります。「他のカードでよくないか」と思われる人もいるかもしれません。
それでも、好きなカードを使う意味、好きなカードを活躍させるために他のあるゆる手段を用いる意義というものは、確かにあると私は考えています。
「閃刀姫」を使いたいけれど、勝つ自信がない。そんな人たちの参考になれば幸いです。

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