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もしも、人生を今日からやり直すとしたら 孤独を恐れず自由に生きる法則 麻生泰による本
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何のキーワードで検索したのか記憶がないのですが、偶然見つけた本です。
この題名を見た時は、
「また何か暗そうで重そうな・・・。哲学者か心理学者、いや精神科医か宗教家が書いたってところかな」と感じ、大して興味もありませんでした。
著者のことはまったく知らず、有名人らしいのですが、SNSに疎い私は今も聞いたことはなく、「主要な部分だけチラッと見ても損はないし」、と言うノリで手に取りました。
私が手にした本には帯が取れていてなかったのですが、後からネットで検索して帯を確認すると、なかなか「うまい」言葉が書かれているな、と思いました。
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なんと、プロローグ冒頭から、いきなりこう始まります。
わざわざ「超」まで付けて、
“私は年商220億円超”です。
“プライベートジェット”
“ヘリコプター”
“国内外の別荘”
“30億円ものヴァイオリン”
“自分でもよくわからないほどの資産”
ん? 著者は企業家?
いきなり冒頭にここまで書かれると自慢も気持ちいいわ!
と言う感じです。
内容的には、終始謙虚で凡人を装っている風ですが、実は題名、帯を含めた装丁、ラフな感じの文体まで全てが、戦略的に、緻密な計算に基づいて作られていると感じました。
ややこしい内容だと思って読み始めたので拍子抜けしましたが、まあ、いま風の、ほぼブログかSNSの文書を載っけてあるような、気軽に読める文体です。
これほど最初から最後まで心理的に引っかかるところもなく、優しく穏やかな気持ちで、気軽に和やか(にこやか)に読み通せる本も珍しいと感じました。
4コマ漫画を読んでいる時のような感じと言ったら失礼でしょうか。
重そ〜うな雰囲気もする題名からは予想外の、気楽に読める物語ですが、実はシリアスな話題もふんだんに含まれていながら、それをすべて、笑い・ユーモア・勇気が湧く言葉・自分の失敗や克服してきた経験を交えながら痛快に書き抜いています。
またもやこれで著者の好感度がUPすること間違いないなあ〜と、思いつつ、私もすっかり著者とKADOKAWAの戦略的ワナにハマっていました。
ぜひ、気軽にご覧ください。きっと人生のヒントが見つかります。