東方Projectにおける3人目の主人公はもうそろそろ東風谷早苗なんじゃないか
いえ、わたしです。
という一発ネタはさておいて、本記事では私の深夜によるノリとない頭によって生み出された、
「東方の主人公はレイマリだけど、3人目を挙げるとしたら誰?」
というこねくり回すだけ無駄な議論について、個人的には東風谷早苗を推したい理由をただ語るだけとなっております。
また、本記事では原作の話を持ってくる場面があるのですか、紅魔郷以降の作品について取り上げたいと思います。
旧作?そこまで入れたら、あたしゃここにいるよさんですよ。
かる~~~い気持ちで書いたから、本気にしないでくださいね?
いや、本気で推薦はしますが、結局東方Projectの主人公は博麗霊夢と霧雨魔理沙の二人なので……
な~んで東風谷早苗を3人目に推したいの?
とりあえず、先に結論というか理由から書きます。
推薦理由
整数タイトルの自機に複数回選ばれたことがある
妖怪の山という社会的なところで活動している
種族:人間である
最近はわりと自分の意志で行動している(諸説あり)
自分の神社のためにけなげに頑張っている(偉い)
外の世界出身である
外の世界出身だけどけなげに馴染もうとしている(かわいい)
レイマリと並ぶと信号機っぽくて見栄えが良い
では次に私はどういった経緯で、この思考というか思想に至ったかを、もうそれはそれは長ったらしく説明させていただきます。
① 3人目候補を考えよう
まずは3人目に上がるような人妖を考える、つまり3人目候補者を考えていきます。膨大な人数の中から一人を絞るより、まずある程度いろんな方の意見を汲めるように幅をとって選定し、そこから削っていく方が信憑性が増しますからね(笑)
皆さん3人目候補ってぱっと誰が思い浮かぶでしょうか?
レイマリに並ぶんだったらアリスでしょうか?それとも追加自機となったのが一番早い咲夜でしょうか?ちっちゃい子に人気フランやチルノ?もしくはご自身の最も愛おしいキャラ?
上げだすときりがないので、ここは一つ選定基準を決めたいと思います。
ご存じの通り、東方Projectは原作シューティングというものがあります。加えて、原作シューティングには整数タイトルと、小数点タイトルというものがあります。
それを踏まえて、私が考えた選定基準を発表いたします。
選定基準
整数タイトルの自機キャラに複数回選ばれた経験がある
こちらを基準として設けます。
もう少し詳しく言うと、そのキャラを操作できたか否かで判断します。具体的には永夜抄のタッグは操作可能なので集計対象、地霊殿はレイマリしか操作できないのでそこでのタッグは集計不可、といった感覚です。
早速以下に2回以上選ばれたキャラとその回数を記載した表を示します。
意外にも以上6キャラのみとなりました。
上3人は確実にそうだと思いましたが、鈴仙も花映塚と紺珠伝で2回自機経験があります。集計対象に小数点は含めませんでしたが、小数点作品も含めたところで自機経験1回のキャラが増えるのと、下の二人(射命丸とチルノ)の階数が増えるだけで、特に変化はなさそうです。
こう見ると、当たり前ですがどれも人気キャラですね。
今年行われた、『第20回東方Project人気投票』ではこの6人の中で最も順位の低い鈴仙ですら、人妖部門では15位という好成績を残しています。
ちなみに鈴仙、早苗、文は連番で並んでおり、少し上にチルノ、そのさらに上に咲夜、妖夢と並んでいます。
基準の設定理由
基準を考えた理由なんですが、霊夢と魔理沙の次に挙げるとして、自機経験が無いキャラはダメなんじゃない?豊富な方が良いんじゃない?というふわっとした理由。
ふわっと、とは言いましたが一応それなりの理由はありまして、霊夢と魔理沙の次に挙げる者というのは、少なくともこの二人と同じことをした者の方が良いと考えたからです。
レイマリが特撮のメインのヒーロー(1号ライダーとかメイン戦隊)だとしたら、彼女らの次に挙げるということはサブヒーロー(2号ライダーや追加戦士)なわけです。「ふたりはプリキュア マックスハート」でいう「九条ひかり」なわけです。各ボスに打ち勝ち異変を解決していくような、ちゃんと同じ立場の者の方が良いと考えています。
それで言うと花映塚や獣王園、黄昏作品の自機キャラは、個人的にストーリーの厚みを持たせてくれるという側面が強いと思っています。もちろん各々の思惑はあり、獣王園の萃香や憑依花の紫のように異変解決に直接アプローチしている例もありますが、多くは異変解決の方向とは別の方向に動いているように思います。重要なのは最後に異変解決したか、ということだと考えています。
そちらも踏まえて今回は「整数作品の自機」と「複数回自機経験あり」という基準を設けた次第です。
② 候補者の特徴を分析しよう
今一度候補者の整理をします。
今回3人目の主人公候補に挙がった人妖はこの6名だ!!
紅魔館のメイド、十六夜咲夜
祀られる風の人間、東風谷早苗
半人半霊の庭師、魂魄妖夢
狂気の赤眼、鈴仙・優曇華院・イナバ
伝統の幻想ブン屋、射命丸文
氷の妖精、チルノ
では次にここからどう一人に絞るか、オチを言うとどう東風谷早苗に絞っていくのかを展開していきます。
各々の候補者について考える
早速なのですが、まず鈴仙とチルノについて。
候補者を2人削るわけですが、理由はしっかりとあります。
鈴仙・優曇華院・イナバ
種族は妖獣、その中でも玉兎と呼ばれる月の兎です。この前地上の兎になりました。いわば妖怪なわけです。
かつては新参ホイホイとも言われましたが、その自機経験は対戦型STGである花映塚と、劇場版東方Projectと例えられる紺珠伝の2作品です。
紺珠伝はそれこそ元居た職場の同僚や上司も出てきたりして、鈴仙・U・イナバさんのためのストーリーだったわけですが、あからさまに盛られた機体性能あたりは、他の自機キャラとは違うんだよというような、サブの主人公というより完全に別枠で独立しているように感じました。
より一層ゲスト感を強めているといった感覚でしょうか。チルノ
種族は妖精。知名度はおそらくこの6名でトップクラスですが、個人的には主人公が務まる器ではないかも……
おつむがどうこうというより、霊夢や魔理沙と同じ立場とは言えないと思います。妖精代表ではあると思いますが、それはつまり幻想郷の一部として馴染み過ぎていて、個として確立しているとは言えない気がします。
主人公格ではあるのですが、意識的に異変解決に赴かないこと、幻想郷の自然現象そのものであり、霊夢や魔理沙のように珍しい者でもない。以上がチルノを同じ立場とは言いにくいなと思った理由です。
妖精社会(社会があるのかは分かりませんが……)では珍しい部類なので、十分主人公レベルだと思います。
ここで私が重要視しているのは個として確立しているかということです。博麗霊夢も霧雨魔理沙も、幻想郷では人里以外に住まう珍しい人間、メタ的に言えばネームドの人間キャラで、珍しいのです。この珍しさが個として確立するということだと思います。
チルノのように種族の中で珍しいタイプと、そもそもの個体が珍しいタイプとありますが、霊夢や魔理沙は後者です。人間から見ても珍しい、妖怪から見ても神から見ても珍しい。それすなわち個として確立していると言えるでしょう。
さらに候補者を絞ってみて考える
残った候補者は、十六夜咲夜、東風谷早苗、魂魄妖夢、射命丸文の4名です。この中では文のみ妖怪、一番に省かれそうですが自分は逆に、射命丸文の方が、十六夜咲夜や魂魄妖夢より3人目ポジになりえるポテンシャルはあると思っています。
もちろん東風谷早苗もそのポテンシャルは持っています。
まずはその住居、活動地域に着目してみます。
十六夜咲夜 ・・・ 紅魔館
魂魄妖夢 ・・・ 冥界
東風谷早苗 ・・・ 守矢神社
射命丸文 ・・・ 妖怪の山
ここで重要となるのは社会が形成されているか、だと思います。
紅魔館は言わずもがな、レミリア・スカーレットがその所有者です。
冥界も幽霊管理が任されている西行寺幽々子の実質的な管理下にあると言えるのではないでしょうか。
つまりここ二つは個人の所有物で、それに仕える彼女らも、上司が関わるものでかつその上司の命令によってしか動かない、と考えることができるかもしれません。
反対に守矢神社含む妖怪の山は、その全体でバランスをとっており、とてもじゃないですが個人の所有物とはいえません。そんな中、射命丸文は比較的個人の意思で行動していることが多いです。
社会の中で個人の意思で行動するというのは非常に珍しく、弾幕を撮影し、人妖問わずインタビューをし、人里にも赴く新聞屋というのは、人間の目でも同類である天狗の目にも珍しく映る、まさしく個が確立してると言えます。
東風谷早苗も、最初は神奈子様、諏訪子様の仰る通りに(東方星蓮船より)といった感じですが、次の神霊廟のエキストラストーリーではおそらく自分の意志で博麗神社に行っています。
そして神奈子や諏訪子は、レミリアや幽々子のような上司ではなく、霊夢にとっての紫のような師匠ポジとなっていっている気がします。家族とも言える気がします。
さらにさらに絞る
ではこの状態でなお射命丸文ではなく東風谷早苗なのかというところですが、これは単純に「種族:人間」だからですね。博麗霊夢、霧雨魔理沙と並ばせるには、個人的にですが人間であることはちょっと重視したいです。
この東方Projectという作品、人間であるということは相当重要視されていると思います。
古来より、妖を退治するのはいつだって人間なのです。東方Projectもそれを大筋ではなぞっているのではないか…… と、思います。
……ということで!!東風谷早苗一人に絞られるといったわけです!!
東風谷早苗さん、おめでとうございます!!(何が?)
閑話
ちょっと余談として、射命丸文や東風谷早苗が誰と同じ立場として描写されているかを考えてみます。一応一人には絞りましたが、少しだけ。
原作STGや黄昏作品では判断が難しいので、ここは書籍の方を中心に見ていきたいと思います。
書籍での露出がかなり多い射命丸文は、鈴奈庵や酔蝶華、智霊奇伝でも数多くの出番をもらっています。特に鈴奈庵と酔蝶華は人里中心のストーリーなわけなんですが、作中彼女はおそらく二ツ岩マミゾウや伊吹萃香のような、人間の里に絡む妖怪の一種として描かれております。
反対に東風谷早苗はそこまで書籍の本筋に絡んでくることはあまりないような気がします。茨歌仙では「わたし!わたし!」な早苗ちゃんがいましたが、鈴奈庵などでは基本的に一話限りのゲストのような形でした。
また彼女が登場した書籍、というか公式出版物の中に『The Grimoire of Usami』(通称:グリウサ) がありますが、彼女の扱い的には整数タイトルの時期組としてまとめられ、花火の審査員をやっています。
ここで考えたいのは「書籍作品では、射命丸文には明確な立ち位置が用意されているのに対し、東風谷早苗にはそれが見られない」ということです。(近年と言っても茨歌仙最終巻は5年前、鈴奈庵にいたっては7年前とかですが……)
これを受けて、めちゃくちゃに拡大解釈してハチャメチャに東風谷早苗を贔屓した私の考えは……
「登場させないというのは逆説的に、霊夢と魔理沙と同じポジションと主張しているのでは?」
レイマリが登場してるからそれに類するキャラは役不足である、といった感覚です。十六夜咲夜や魂魄妖夢もメインキャラというよりはゲスト出演が多いですし、東風谷早苗もこの枠に当てはまっていると思います。
霊夢魔理沙はもちろん、咲夜妖夢とお仲間です。
ほら、神主もハブるといじけちゃうって言ってますし
③ まとめ
以上が私がどういった経緯で、この思考というか思想に至ったかの説明でした。長時間、および長文のお付き合いありがとうございます。
外来人、東風谷早苗
風神録で登場してから、色々問題児なんじゃないのこの子?みたいな感じがありつつも、けなげに頑張る感じが愛おしいですね。よく自機組としてまとめられる5名(霊、魔、咲、妖、早)の中でも一番最後に登場しましたし、なんだか末っ子感ありますし。
彼女が外来人なわけですから、最初はもちろん馴染めていなくて(最初から全力で幻想郷に馴染みにはいっていましたが……)、そこからどんどんあの世界に馴染んでいきます。
他のキャラは久々に登場すると「あ、そういう気持ち、信条だったのね」みたいになることがありますが、彼女に関してはそういった印象ではなく、「幻想郷に馴染むとこうなるのね~」みたいな印象が強いです。
早苗のはっちゃけた印象とは裏腹に、テーマ曲はしっとりとした印象を受けます。若くして境界を移動したことの葛藤や力みがみられるという感想はよく見受けられますが、同じく若くして里の人間と違う境遇にいる霊夢や魔理沙と照らし合わせて考えると、それなりに同じ立場と言えるのではないでしょうか。
我々も霊夢や魔理沙と一緒に彼女の見守っていこうと、そういった意味も込めて、今回はこのような記事を書かせていただきました。
余談 ~英雄伝再編~
一番最初の公式設定資料集である『東方求聞史紀』には、英雄伝という項目があります。この項目で紹介されているキャラクターは7人いまして、
博麗霊夢、霧雨魔理沙、十六夜咲夜、森近霖之助、八意永琳、蓬莱山輝夜、そして藤原妹紅です。
ここで注目したいのは、十六夜咲夜が含まれている所なんですよね。この時の最新が花映塚、文花帖あたりですから、正直当時は色んな人に聞いても、3人目は絶対十六夜咲夜だったと思います。次点でアリスでしょうかね。
時は流れて幻想郷内部のことや、幻想郷以外の異界についてまあそれなりに分かってきまして、改めて英雄伝のような特殊な項目を作るのであれば、
個人的には宇佐見菫子もここに入ると思います。
十六夜咲夜や魂魄妖夢、東風谷早苗らは所属組織で纏められるため、このような別項目には入らないでしょうから、それなりに隔離されたキャラである必要があり、彼女はその条件を満たしています。
一見3人目の話題や東風谷早苗と何も関係の無いように見えますが、宇佐見菫子は人間で、外の世界の住人で、幻想郷に興味がある。
どうでしょう、十分英雄足りえると思いませんか?
いや一度世界をぶち壊そうとしたことがあるので、幻想郷的には英雄どころかその真逆なんですがね(笑)
ともあれ、彼女は外来人ですから、外の世界から幻想郷へ来た人間という意味では早苗の後輩なわけです。
後輩ができると人というのはどこかしっかりするもので、他人の目から見てもそれが伝わってきます。宇佐見菫子という後輩の存在が、東風谷早苗が幻想郷に馴染んできていることを強めている、そんな気がするんですよね。
公式的な描写はないですが、まあそれは自分の解釈ということで。
ここからは完全に100%自分の妄想、妄言なんですが、もし原作STGの終わりというか向かっている先が、音楽CDの世界と何かしらで繋がっている、縺れ合っているのだとしたら、本当に英雄伝は博麗霊夢、霧雨魔理沙、そして宇佐見菫子になるのかも…… と思ってしまいますね。
そして自分の考えるような3人目ポジも、
霊夢、魔理沙、咲夜
↓
霊夢、魔理沙、早苗
↓
霊夢、魔理沙、菫子
のように変化していくのかもしれません。
ま、全部勝手な妄想ですけどね。
ご愛読いただきありがとうございました。