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月と森のサブマリン ⑭           設計アイデア編2

(森でひとり潜水艦)

暇があると、
頭に浮かんだ妄想の家のイメージを、
スケッチブックの二次元に落としてゆく。
あ~でもない、
こ~でもないと。
すると、
気付く事がある。
知っているようで知らない家の構造。
それは様々な所に及ぶ。
窓の配置。
壁への取り付け具合。
基礎の構造、
土台の形状。
柱や梁の位置。
家根はどう造られているのか、
描いて見て初めて理解出来ていない自分が見える。
分からんな~。
すると、
今住む家の造りをシゲジケと見る。
家根の構造が分からないと、
あちこちの家の家根を見学にゆく。
ほほ~。
なるほど。
そういう造りなのかとスケッチ。
その他様々分からない事が、
絵に落とす事で浮上してくる。
実際の家で調べ、
見えない所は、
ネットで調べ、
壁の中はどうなっているのか?。
断熱材は何を使う?。
ひとつひとつ描きながら模索してゆく。
やがて奥深く、
穴の底まで調べて行くと、
税制にも疑問が向く。
建築面積が大きいと固定資産税が高くなる?。
となると、
上に伸ばせば建築面積は小さく出来る?。
さすれば、
建築面積を増やさずとも、
延べ床面積は増やせると。
だが、
土地の高い都会ならいざ知らず、
土地価格の安い、
田舎の森の中で上に伸ばす利点はあるのか?。
疑問もあるが、
森の摩天楼というのも魅力だ。
ところがどっこい、
そう簡単な事でもない。
当然、
上に伸ばせば不安定になる。
構造が複雑化する。
基礎の強度を上げなければならない。
結果建築費が上がる。
…。
さらに穴を堀り、
深く深く潜ってゆくと、
ある事に気付く。
それは自分の真の姿だ。
アアぇぇ--。
と叫びたい程の俺の壁。
バカの壁。
いやいや沼のカバ。
川のアリゲーター。
そいつが大口開けて、
噛みつこうと口を開ける。
そして、
究極のバンカーバスターミサイルが俺の頭に落ちてくる。
…。
俺には建築免許が無かった…。
ガーン。
…。
当たり前だ、
建築士の免許を取った記憶が無い。
健忘症ではない。
その手の勉強をしていない。
となると、
勝手に設計をすれば、
法的問題が生じる。
俺には自力で俺好みの設計ができないのだ。
ガ---ン。
そんな不自由な国なのか?。
と。
まあ、
当たり前だ。
そんなに大げさに驚く事でもないが、
心の奥底では、
全ての建築がらみを、
自分の力でやってみたいと思ったのだ。
まあ、しょうがない。
専門家の手を借りるか。
とか思っていた。
だが、
深く調べてゆくと、
不穏な空気が漂いはじめた。
そして、
とんでも無い事実が浮かび上がった。
それは、
ネットに素人でも設計できるとかいう、
あやしいブラックホールが転がっていたのだ。
なんだ?。
フェイク情報か?。
しかし本当ならと、
建築基準法の分厚い本をネットで買い、
隅の隅まで、
尻の毛の数まで数え、
読み漁った。
そして、
ついに。
それは、
豪雨の降る嵐が、
突然晴天に。
いやいや、
濁流の一級河川の川が、
十字軍の時のように、
川がパッカリと割れ、
いやいや、
…あれは地中海だったかな?。
つまり、
突然目の前が開けた。
ナウシカの前にオームの触手の稲穂が漂うように。
はは。
なに?。
ど素人でも家の設計が出来る…らしい?。
本当か?。
さらに、
深く潜り、
深海の底まで潜ると、
そこに、
いくらでも家を大きくできる魔法がある事に気付いた。
それは、
どんな抜け道なんだ?。
教えろ~。
…。
とここで有料ページになるのだが。
ここから先は、
俺の様な、
ちょっとヤバい気の入った、
無謀な冒険にでたい者のみが、
開いて見る所。
そう、
自分の家の設計を、
自分でやりたいという、
ちょっとあっちに行ってしまった者が、
どうしても、
その秘密を知りたいという変わり者が、
ヒラヒラと風に揺れるスカートの中を覗いてみたいという、
あやしい奴が、
ネットでその情報を調べる気力の無いという不精な奴が、
この先を読んで見たいと望むのであれば、
見るのもよい。
だが、
その気の無い、
一般の方々は、
読む必要はない。
ただ、
俺が妄想した、
想像の家の絵がある。
良く描けたと思っている。
その絵を見たい、
どうしても、
という人が、
見てくれると、
涙が出るほど嬉しい。

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