【GPUを活かしたAI学習ロードマップ】(書きかけ)

~ Python 文法から RAPIDS × PyTorch まで ~



1️⃣ 全体プラン

AI学習のゴールとして、MNIST から Transformer 系 (ViT, DETR) まで、また RAPIDS を使う方法・PyTorch を使う方法・両方を組み合わせる方法を習得することを目指します。具体的には以下のステップを踏みましょう。

  1. Python & 数値計算の基礎

    • Python 文法(リスト内包表記, スライス, 辞書, etc.)

    • NumPy 配列操作やブロードキャストの概念

    • cuDF と pandas の比較(GPU活用メリットを知る)

  2. PyTorch の基礎

    • Tensor の扱い方 (.cuda(), .to(device) など)

    • ニューラルネットワークの基本構築(線形層, 損失関数, etc.)

    • 学習ループの流れを理解する

  3. RAPIDS (cuML) の基礎

    • クラシカル ML(線形・ロジスティック回帰など)の GPU 実装

    • cuDF で前処理 → PyTorch への連携(データを受け渡す流れ)

  4. MNIST 入門

    • PyTorch でのシンプルな実装(Dataset / DataLoader)

    • 多次元データ(画像)の扱いを学ぶ

    • RAPIDS が小規模データでどこまで活かせるかを試す

  5. CIFAR 系応用 (CNN強化)

    • 畳み込みニューラルネットワークの構築

    • Data Augmentation / DataLoader のカスタマイズ

    • 大規模画像処理での RAPIDS 活用

  6. Transformer (Sequence / NLP) の基礎

    • Self-Attention, Multi-Head Attention, Positional Encoding の理解

    • PyTorch で Transformer Encoder/Decoder を構築

    • 大規模テキストの前処理を RAPIDS で高速化

  7. Vision Transformer (ViT)

    • 画像をパッチに分割 → Transformer Encoder で処理

    • PyTorch 実装 or 既存ライブラリを使う

    • 大量画像で RAPIDS の前処理を組み合わせ

  8. DETR (Detection Transformer)

    • 物体検出 + Transformer の仕組み

    • PyTorch で学習・推論デモ

    • 大規模画像前処理 & RAPIDS の恩恵を検証

  9. 総合演習

    • 大規模データ + RAPIDS + Transformer (ViT / DETR) のパイプライン構築

    • 分散処理 (Dask + RAPIDS) & 大規模学習 (PyTorch DDP) の導入

    • CPU 単独 vs GPU (PyTorch) vs RAPIDS + PyTorch の比較


2️⃣ ステップバイステップで段階的に習得

(1) Python & 多次元データの基礎

  • Python 文法

    • 変数定義, 関数, クラス, リスト内包表記, enumerate, zip など

  • NumPy

    • np.array(), shape, dtype, スライス, ブロードキャスト

  • cuDF vs pandas

    • cudf.read_csv() と pd.read_csv() の違い

    • GPU メモリ上で操作するメリット

課題例

  • Python の基本文法ドリル

  • NumPy で 2次元 / 3次元配列を操作してみる

  • cuDF で簡単な集計やフィルタリングを試す


(2) PyTorch の基礎

  • Tensor の扱い方

    • torch.tensor(), dtype, view(), unsqueeze()

    • .cuda() / .to('cuda') で GPU メモリに載せる

  • ニューラルネット構築

    • nn.Linear, nn.ReLU, criterion (損失関数), optimizer (最適化手法)

    • 学習ループ (forward → backward → update)

課題例

  • 2 層ネットワークで AND / OR の論理ゲートを学習

  • Tensor の reshape, transpose などを試す


(3) RAPIDS (cuML) の基礎

  • クラシカル ML

    • cuml.LinearRegression, cuml.LogisticRegression, cuml.RandomForestClassifier

  • PyTorch 連携

    • cuDF で前処理 → pandas → NumPy → PyTorch Tensor

    • CPU ↔ GPU のやり取りを最小化するテクニック

課題例

  • 既存の scikit-learn サンプルを RAPIDS 置き換え

  • ベースラインを cuML で作り、さらに PyTorch で拡張


(4) MNIST 入門

  • PyTorch Dataset / DataLoader

    • torchvision.datasets.MNIST

    • batch の扱い、学習ループの可視化 (loss / accuracy)

  • RAPIDS の活かし方

    • MNIST は小さいが、あえて cuDF で画像データを扱う実験

    • クラシカル ML (cuML) と CNN (PyTorch) の精度・速度比較

課題例

  • MNIST を MLP で学習 (CPU vs GPU)

  • CNN で精度を向上させる

  • RAPIDS でちょっとした前処理を試す


(5) CIFAR 系 (CNN 強化)

  • CIFAR-10 / CIFAR-100

    • 3チャンネル (RGB) 画像、サイズも大きい

    • CNN (畳み込み層), Data Augmentation

  • RAPIDS + PyTorch

    • 画像ファイルやラベル CSV の扱いを cuDF で高速化 (大規模セットを想定)

課題例

  • VGG っぽい CNN を実装して学習

  • CPU / GPU / RAPIDS + PyTorch の処理時間比較

  • カスタム DataLoader を組んでみる


(6) Transformer (Sequence / NLP)

  • Self-Attention, Multi-Head Attention

    • PyTorch の nn.Transformer モジュールで実験

  • RAPIDS の前処理

    • 大規模テキストを GPU メモリ上でまとめて加工

    • Token 変換・単語数カウントなどを高速化

課題例

  • 簡易的な機械翻訳タスク (英→仏 など) で Transformer チュートリアルを実行

  • 大規模テキストを cuDF で扱う練習


(7) Vision Transformer (ViT)

  • 画像をパッチに分割 → Transformer

    • PyTorch 実装(Hugging Face のライブラリなど)を使用可

  • RAPIDS との連携

    • 膨大な画像前処理 (パスの管理、ラベル処理) を GPU 上で一括

課題例

  • CIFAR-10 や小規模データで ViT を動かしてみる

  • CNN vs ViT の精度・速度比較


(8) DETR (Detection Transformer)

  • 物体検出 + Transformer

    • バウンディングボックスを学習

    • PyTorch 公式 or Facebook Research リポジトリを参考

  • RAPIDS での大規模前処理

    • COCO データセットなどのラベルを cuDF で管理

課題例

  • DETR チュートリアルを実行

  • 画像 / アノテーションの大量処理を RAPIDS で最適化

  • 学習したモデルで推論デモを作成


(9) 総合演習

  • 大規模データセット + Transformer

    • (ViT / DETR / NLP) など好みのタスクを選択

  • 分散処理 (Dask + RAPIDS)

    • 複数 GPU やクラスターでの前処理

  • PyTorch の分散学習 (DDP)

    • トレーニング速度をさらに向上

課題例

  • CPU 単独 vs GPU 単独 vs RAPIDS + PyTorch での速度比較

  • モデル精度 & 推論速度を実験

  • 大規模プロジェクトを一通り動かしてみる


3️⃣ 学習のポイント & ヒント

  1. 基礎をしっかり

    • Python 文法 → NumPy → PyTorch → RAPIDS と段階的に習得

  2. 前処理(数値化)が大事

    • 文字列や bool の取り扱い → One-Hot Encoding, astype(int)

    • 欠損値や型変換を忘れずに

  3. エラー時の対処

    • numpy.object_ → 文字列が残っている?

    • RuntimeError: CUDA error → GPU メモリ不足や .cuda() の忘れ

  4. コミュニティやドキュメント活用


4️⃣ 今後の進め方

  1. Step 1~2 (Python & 多次元データ / PyTorch 基礎)

    • テンソル操作や学習ループを身体で覚える

  2. Step 3 (RAPIDS 基礎)

    • クラシカル ML を GPU で高速化

    • cuDF ↔ PyTorch の連携に慣れる

  3. Step 4~5 (MNIST / CIFAR)

    • CNN を中心に、画像分類を着実に理解

    • RAPIDS + PyTorch で計算高速化を体験

  4. Step 6~8 (Transformer 系)

    • NLP → ViT → DETR と段階的に難易度アップ

    • 大規模データ & 先端モデルの実装・評価

  5. Step 9 (総合演習)

    • 大規模分散 + RAPIDS + PyTorch DDP

    • 自分なりのプロジェクトをやり切って理解を深める


まとめ

  • RAPIDS を使う方法 → 大規模データ前処理、クラシカル ML を高速化

  • PyTorch を使う方法 → ディープラーニング全般に強い、研究にも運用にも使える

  • 組み合わせ → 前処理・モデル学習を同じ GPU 上で完結し、大規模データかつ高度なモデルでも効率よく実行

このロードマップを元に学習を進めていただければ、Python の基礎から GPU を活かした大規模データ前処理 (RAPIDS) と最先端モデル (PyTorch) まで 無理なく身につけることができます。
わからない点やエラーがあれば随時質問していただき、詳細に解説しながら進めていきましょう!一緒に頑張りましょうね。

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