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『ゴジラ&東宝特撮 OFFICIAL MOOK vol.34 円盤戦争バンキッド/七星闘神ガイファード』              感想(ガイファードの部分のみ)



1・あいさつ&発売おめでとうございます

どうも、GXーアロと申します。 ただのガイファードファンかつ、ガイボーグのGX-9が特撮ヒーロー界で一番好きな戦闘員と言っている一般人でございます。

この度、『ゴジラ&東宝特撮 OFFICIAL MOOK vol.34 円盤戦争バンキッド/七星闘神ガイファード』が先日の10月10日に発売されました。
非常におめでたい事です。講談社の皆さまありがとうございます―――
 
――とまあ、出た事自体には感謝しつつも

(この内容ってどうなんだろう?)
(ここは間違ってないだろうか?)

といった部分が少なからずあったので、素直に喜べた所や、納得がいかない所を自分なりに挙げながら感想を並べたいと思います。
 
(なお、バンキッドの事は分からないので、ガイファードのみの感想となる事をご了承ください)


2・「狭間の時代」

『「狭間の時代」のヒーローを愛す』といった切り口から始まってる内容。
この「狭間の時代」という言葉を、色々な特撮ヒーロー作品を交えて解説してくれていますが、今いちピンとこない。
当時、ガイファードをリアルタイムで見ていた幼き頃の自分にとっては新しい特撮ヒーローだ!と楽しんでいたから当たり前なのだろうが、大人になった今となっても良く分からないです。
 
『ガイファードで問われる人間性』
 
「仮面ライダー」や「改造人間」といった言葉は出てくるものの、あくまで今作がどういった要素を含んでいるのかを提示しているだけで、それ以外の意味は特に感じられなかった。(ここは気にしすぎだと自分でも思う)
 
ただ、疑問に思ったのは1話の冒頭でファラー人間となってしまった木原について。

「異形の存在が叫び暴れるが、動きを制され殺されてしまう」
 
これって実際には、ガイボーグの1体が木原に麻酔を打ち込んだ後に
 
「麻酔が効かないようだ」
「抑え込むぞ!」
「応っ!」

(急に台詞を入れてますが、基本こんな感じでいきます事をご了承ください) 

とガイボーグ3体がかりで木原の動きを抑えようとするも
 
「ハアッッ…!」
 
「うわあああっ……!」
 
と木原が放った『気』にガイボーグの一体が吹き飛ばされる始末。
 
しかも、この後すぐに木原はファラーの力に耐えきれず、亡くなってしまう。
それを見た城石博士(ドクター)が悲しむというのが冒頭の締めかつ――
 
 
――「ガイファード誕生!」のサブタイトルが出るからワクワクするのです!!(ガイファードのシルエット姿が素晴らしい)
 
話が少し脱線しましたが、少なくともガイボーグ3体に殺されたとは考えにくい状況なだけに、少し納得がいかなかったり。


「第1部終盤で紫苑がミノーを裏切り、刺殺する場面」
 
なにを言ってるか分からないとはこの事。
ここで8話の紫苑とミノーの台詞をば。
 
「――キサマぁぁ……裏切るつもりか」
 
「とんでもない。命令に従ってるだけ」
 
「命令? 一体、誰の?」
 
「さよなら、ミノー」
 
ミノーに別れを告げた紫苑は、上着のポケットから銃を取り出して、彼の腹部に銃弾を3発お見舞いしています。
裏切るというのは、まあミノーもそう言っているからいいかなとは思うのですが(せめて何者かに命令された紫苑とか言えばいいだけの話だけど)
刺殺とは一体……? もしかしたら筆者の方が文字の変換とか失敗した可能性はあるんですが、講談社の方々はこれチェックしなかったのかな?と思ってしまうぐらいに、お粗末が過ぎるなあと。
 
ここで間違っているおかげで
 
「紫苑も(中略)人間の手によって銃殺される皮肉な最期を遂げる」
 
とメチャクチャに決まった内容が台無しになっているんですよね。
なんだかなあ……色々と残念。


文句ばっか言ってますが、ここ素晴らしい!と思ったのが
 
「武道経験のない主演の川井博之が猛特訓に応え、素面でもワンカット30~40手をこなし、森 聖二演じる変身後との持続性をみせた。」
 
そう!川井博之さんはすごいんです!
分かってるーーーーー!
となったので、ここで許してあげようかなと思いました。(ちょろい)


3・「FOREVER」

と~わに~♪と剛さんがスローモーションで振り返るのと最終回を思い出せて素晴らしい!
合成とはいえ、バンキッドと一緒に映っているガイファードというのは貴重だし格好いい!この構え方は特に好きなので、嬉しい限り。
 
ただ、「七つの「気」を炸裂させ勝利にたどり着く孤高の拳士」というのが……剛さんは孤立だけはしてないはず。
突っ走る事はあってもドクターや九條姉弟が支えてくれたからこその勝利。
できれば、孤高の拳士ではなく拳王流の達人としてほしかった。
今作は拳王流なくしては語れないのだ。


4・「Process 七星闘神ガイファード」

「ゲームキャラクターという源流」
「キャラクターの成立と文芸」
 
どちら共に9割はなるほどといった形で、素直に読んでおりました。
 
ただ、脚本の話で稲葉一広さんと石井博士さんの話を入れておきながら、
會川 昇さんに一切触れていなかったのは不思議を通り越して違和感。
 
第1話の脚本と構成協力(構成協力のクレジットは4話のエンディングまでしか出ない)という形でいたわけですので、全くないというのは流石に……大人の事情という奴でしょうが、あまりに寂しい。
 
世の中には、ガイファードの脚本を會川さんが全26話担当してくれ!って願う人が一定数いるかもしれないのに、この仕打ちはあんまりですよ!!(まあ、自分は稲葉さんの描くガイファードというか剛さんが大好きなんですども&GXー9はいいぞ)


「戦いが「運命(さだめ」」、鎧気装の男」
 
戦いが「運命(さだめ)」まではいいです。
(できれば、「戦い」を「闘い」にしてほしかった)
 
争いごとを求めない剛さんではありますが、向かってくる火の粉を払う為に闘うしかないのであれば、それが「運命(さだめ」と受け止め、仲間たちを守るために闘う。
そういった意味として捉えれば普通に納得のいく文です。
ただ、「鎧気装の男」とは一体?
こればっかりは納得とかそういった部分を超えています。
 
「――攻撃には、七色の必殺技『七星破』、剛が会得した『極星拳』と『烈火撃』の他に五つの技がある。更に! 防御には七色の気を一体にし、『気』の鎧を身に纏う、
これが奥義の中の奥義『鎧気装』!!」
 
(第3話「見たか究極の超変身」から抜粋)
 
老師のお言葉にある通り『鎧気装』とは、拳王流に古くから伝えられている究極の奥義であって、誰かを指す言葉ではないと思って視聴しております。
それなのに「鎧気装の男」といった文は全くもって理解しがたい。
それならばせめて、戦いが運命(さだめ)だけで済ませてほしかったなと非常に思う。
 
将人さんも「武闘家の宿命だ……!」と言ってますので、闘う事が運命づけられてしまった剛さんには合ってるとは思うのです。
ただ、アレだけは流石に勘弁してほしいと、このムックを読んで一番に感じた部分でした。
 
(立体物やゲーム関連のお話は有識者にお任せします。映像作品とサントラ以外は触れられていないので……というか、よく考えたらサントラの話がない!? カプコン作品(バイオとか)の歌が入った経緯とか、CM関連(バイオとか)の話も聴きたかった)


5.「Character of the wonder」

風間兄弟のスチール(ガイファード、デスファードを含めた意味で言っております)が見ていて楽しい。
ドクターや九條姉弟はもちろんの事、中野刑事やまさかの須藤ミサまで紹介されていたのでGXー9回が好きな自分にとっては嬉しい限り。
 
ただ、ここにも見過ごせない内容が多々ありまして……
まずは剛さんの説明文から。
 
「ガイファードにされた悲しみを乗り越え、正義を貫く」
「ガイボーグにされたが、人間としての心を失っていなかった」
「滝行などで精神力を鍛え、正義の戦士としての意志と固めていく」
 
確かに剛さんは「ガイファードという名の化物」になった事により苦しみました。
けれど、ドクターや九條姉弟の支え、老師の教えがあったからこそ、乗り越える事ができたのです。
 
けれど、彼は決して正義の為に闘ってはいません。
彼が命をかけて闘ったのは、愛する仲間たちや地球に生きる「いのち」を持つものたちが平和でいられるようにする為。
そもそもクラウンが何もしなければ、闘うという選択をとらないはず。
 
分かりやすさを考えて「正義」という言葉を選んだのでしょうが、全話見たら、とてもじゃないが使わないと断言したい。
 
ガイファードを、剛さんをヒーローと呼びたいのは正義の為に闘ったからでなく、少年少女と気軽に接してくれる気のいいお兄さんであり、仲間たちを絶対に守るという強い意志をもって闘ってくれたから。
ここだけは外してはいけないと思います。
 
ガイボーグにされても人間の心を失わなかったという文章の件。
 
1話でバイクロスが剛さんにガイボーグ手術を行った際に、何もしなかったからです。
「君には脳改造が必要だな」とも言ってますので……(本の編集してる時に確認ぐらいしないのだろうか)
 
そもそも、人の心の話をするならば13話で、剛さんが過去回想でファラーに寄生された話をしないといけない。
それを短い文章かつガイボーグ改造だけで纏めるのは無理がある。
 
とりあえず、剛さんの紹介のところは以上とします。まだ言い足りないけど、終わらないので終了!


続いては将人さんの紹介文。
 
ページの構成上の問題なのでしょう。王気『烈火撃』を放つ将人さんが見れないのは仕方ないとして。

本当の問題は次の文。
 
「ガイファードより先に改造されているが、戦闘力はほぼ互角。」
 
戦闘力はともかく、ガイファードより先に改造されたと入れてしまった事が謎ですね。
本編では確かに剛さんより先に将人さんがクラウンに誘拐されました。
ただ、ガイボーグとしては先に改造されていたとしても、デスファードとしては先に改造されていたわけではありません。

クラウンがガイボーグの体とファラーを融合するのを知ったのは、どうみても1話。
それを自分たちで確実に行えるように、5話でガイボーグにファラーを融合させる実験を行っていた程です。
そして、デスファードの姿を視聴者が初めて見れるのは7話の冒頭。
 
「目覚めるのよ、デスファード」
 
と紫苑がデスファードの名を言うのも、ここが初めて。
そういった流れなので、ガイファードより先に改造されているだと変な誤解を生みそうで微妙に良くないなと。
せめて、将人さんの姿をしたスチールで剛より先に改造されているがと表記すべきだったと思います。


6・「Wicked Enemy」

クラウンの怪人や幹部、そしてクラウンの真の支配者であるゾディアックが紹介されており、かつ!GXー9のスチールがそこのシーンなんですか!?いいセンスしてる!!と嬉しい限りです。
 ただ、悲しいかな。ここにも言いたいところがありましてですね。
 
まずはメタルマスターの説明文。
 
「全身を覆う頑強な甲冑で、ガイファードの気の攻撃をも弾き飛ばしてしまう。」
 
13話で剛さんが放った王気『烈火撃』をメタルマスターが防いだ場面が写ってますね。
ただ、これは16話でメタルマスター直々に説明してくれてまして。
 
「この剣は『気』のパワーを跳ね返す特殊合金製だ。貴様の攻撃は通用せん!」
 
という事で、実際は甲冑じゃなくて剣で気の攻撃を防いでいるわけです。
なので、すごく雑に説明するならば
 
「特殊合金製の剣で、ガイファードの気の攻撃をも弾き飛ばしてしまう。」
 
が近いですね(そもそもメタルファードは得物がなければ剛さんに勝てないのは明白)


お次はジャンゴの説明文。
 
「必殺技・サンダークロースで、ガイファードの胸部を砕いた」
 
これも正確にはガイファードのバックルについている水晶が砕けたんですよね。
ジャンゴとの闘いを描く22話と23話は今作で一番といっていいぐらい重要な前編と後編。
前編である22話は剛さんの完全敗北という大事な部分を描いています。
だからこそ、こんな間違いはしてほしくはなかったというのが正直なところ。


7.「Impressiⅴe」

「永遠の誓い――王気七星破の拳士――」
 
と題された本作のダイジェスト。
 
正義の戦士云々は剛さんの所で言いたい事を言ったから良しとしまして。
「Act.1 ガイボーグとファラーの複合体」に記載されている文章から突っ込む羽目になりました。
 
「(前略)風間剛は(中略)城石丈雄の手引きで脱走」
 
これはどちらかというと「ミューティアン・ジャークス(瀧道行または獄握掌のあんちゃん)の手引きで風間剛と城石丈雄は脱走」の方が近いまであります。
 
そもそも、ドクターがクラウンの施設にある牢屋で捕まっていたので、剛さんを助け出す事は、ほぼ不可能です。
それどころか、ジャークスが暴走して施設の電気系統を破壊したおかげで、牢屋の電子ロックが外れ、ドクターが脱走できるようになりました。剛さんはその間に単独で火花散る施設の中を疾走して脱出成功。
 
本当に1話を見たのだろうか?と思う内容ですし、仮に見てたとしても見てないのと同じだと思います。


「Act。4 最強の敵」
 
ここは間違っているというより、自分がミューティアン・バイクロスをネコちゃんと茶化してしまう癖があるから気になっただけなのですが
 
「白虎拳でガイファードを苦しめるも一時撤退」
 
鎧気装する前の剛さんは確かに苦しんでたと思うのです。
ただ、鎧気装した後だと、そこまで苦戦してはいなかったりします。
 
「ハァ……ッ! 白虎衝裂斬!」
 
「ぐわあッ! がっ!」
 
剛さんはバイクロスの白虎衝裂斬を受けたわけですが一瞬の内に――
 
「……ふんっ! ――王気『極星拳』! テヤァッ!」
 
「お、オオオッ……っく!」
 
――極星拳で反撃をしてるんですよね。
つまり、剛さんはミューティアン・バイクロスから大したダメージはもらってないのです。
 
それに加えて幹部の二人がですね。
 
「このままではやられる! 紫苑、デスファードを……見殺しにする気が!」
 
「……デスファード、出動!」
 
と上司であるバイクロスの危機を見かねてデスファードに援護をさせ、撤退を手助けさせる始末。
 
ミューティアンになる前のバイクロスは、すごい渋くてダンディな方で格好いいなと常々思っているのですが、ミューティアン・バイクロスになった途端これなので、ついネコちゃんと茶化したくなっちゃうのは、7話と8話の闘いのせいです……(苦笑)


「Act.6 新たな悪の出現」
 
「新司令官・メタルファード」
 
これは流石に気づくべきでしょう。
誤字脱字なら仕方ないかな、と。ガイボー「グ」がガイボー「ク」になってた部分が実はありましたが、見てみぬ振りをしておりました。ですけど、作品に出てくる怪人(しかも幹部クラス)の名前を半分以上間違えるのは流石に見ない振りはできません。
 
自分はメタルマスターという外道にも程があるブリキ野郎が嫌いではありますが、名前を間違えるような事はしません。
 
他の所と同じように文句ばかり言っておりますが、 「Act・12 最終決戦」は読んでいて嬉しかったですね。
 
「城石らの祈りの声で覚醒した剛」
 
これは本作を見ていた方なら納得のいく文だと思いますし、自分も好きです。
あの場に老師の霊体が現れ、剛さんを救いたいドクターたちに助言してくれるのも、26話の良い所だと非常に思います。


8・放送・スタッフリスト

ここで語る事って何かあるだろうかと思いましたが、放送日を確認するのに、いちいちパソコンを立ち上げるのは面倒なので、こうやって紙媒体で確認できるのは、ありがたいなと気づきました。
 
ただ、エンディングのクレジット欄にある「協力」がないのが残念(ページ内に収まるわけがないから当然ではある)
 
今作で剛さんを格好良く魅せてくれたバイクでの疾走シーン。
それを可能にさせてくれた『Kawasaki』だけでも入れてほしかった!


9・締め

読んでいただいた方にはお分かりでしょうが、これ感想文なの?みたいな長文文句となってしまいました……こんなはずではなかったのになあ。
 
他の作品と一緒だけど、ガイファードのムック本が出る! 楽しみ!となっていたあの頃に少しだけ戻りたいですが、出た事自体が奇跡みたいなものなので、良しとしましょう。
 
 
締めすら文句長文になっては困るので、ガイファード本編で流れた『永遠の誓い』の歌詞を少しそえて、さくっと締めようと思います。
つたない感想文を読んでいただきありがとうございました~☆☆☆☆☆☆☆


「ハッ!」
 
「やめろ……! やめるんだ!! やるなら私を殺せ!!」
 
「姉さん!」
 
「ムウウウウ……」
 
(爆発音)
 
永遠に

「ハアアアァァァ……!」

譲れない 遥かな願い
きっと

「剛!」

つかめるはずさ
 

 
 
 
 (さあ、何話でしょうか? 拳王流門下生の皆さまならお分かりですよね! それではさらば!!)



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