「好きな言葉は何ですか?」~言葉コレクションと宝石箱~
■はじめに
「好きな色は?」
「好きな有名人は?」
「好きなスポーツは?」
どんなシーンでも一般的に言われるこの並び。
美容室だったり、新人歓迎会だったり、婚活だったりと様々なシーンで言われる事があるかもしれない。
あなたはなんと答えるだろうか。
「青」「大泉洋」「野球」
とか答えるだろうか。
しかし、どうにもこれらの質問は狭い範囲の話をしていないだろうか。
個々人はもっと複雑で多様では無いだろうか。
私はここで「好きな言葉」を勧める。
どんな言葉でも構わない。好きであれば何でもよい。
「座右の銘があるじゃないか」
とあなたは言うかもしれない。
いや、座右の銘は「一般的に知られていることわざや四字熟語」に限定している。もっと広い自由な範囲での回答が欲しいのだ。
■「好きな言葉」とは
あなたにとって「好きな言葉」とはなんだろうか。
普段から良く発する言葉、癖になっている言葉、LINEで友達に良く使う言葉、好きなアーティストの歌詞の引用、声に出して言いたい言葉等何でも良い。
一つ考えてみて欲しい。
私の場合は「そこはかとなく」である。
何か意味を内包している訳ではないにも関わらず、形容しがたい何かの感情がそこに存在する事を表現できる。
また、「何となく」と言うより遥かにしなやかなイメージになる。
つまり、美容室での会話はこんな感じになるわけだ。
「あなたの好きな言葉は何?私は「そこはかとなく」なんだ。意味を持つことと持たないことを共存させて表現している所が好きなんだよね。え?前髪?そこはかとなくいい感じでお願いします」
変態である。
■言葉を集める
では「好きな言葉が無い・思いつかない人」はどうすれば良いか。
それは「普段から気になった言葉を集めてみる」事をお勧めする。
買い物をする時に商品パッケージに書いてある文字、SNSで目についたポエム、本を読んだ時に主人公が言ったセリフ等、自身の琴線に触れたと感じるモノを集めてみてはどうだろうか。
ちなみに、X上で言葉を発信されている方(※)もいるので、見に行ってみてもいいだろう。
(※)「浅夏 -言の葉収集家-」さん
さて、それでは私の場合はどうだろうか。
最近の私の言葉コレクションを見て見る。
ちょっと何を言ってるか分からないと思うが、私にもよくわからない。
が、こうすることで意識しなければ一生気が付く事が無かった言葉を「自分の宝石箱」に仕舞っておく事が出来るのだ。
■終わりに
「好きな言葉」を得る為に「言葉を集める」事をお勧めしてみた。
別に美容室で「くちくされたくちくさ」を話題に出す必要は無いが、机にお気に入りの香水の瓶を置くように、好きな言葉を心の隅に集めてみてはどうだろうか。
そこはかとなく楽しい人生になりそうだ。