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酒が飲めなくなっただけ

またひとつ、自分の「老い」を見つけてしまった話。
先日、酒をちょっぴり飲んだ。
コップ半分もない3口くらいの量。

普段は全く飲まないタチで、付き合いで仕方なく
ビール1杯くらいたしなむ程度だったが
いただき物の酒がずーっと部屋で眠っていたため
捨てるのも忍びない、と思い
少しずつでも飲んでいこうと口にした数時間後。


なんとなく体がしびれる、そして異常なくらい眠い。
さらにお腹がピーピーと鳴りはじめ、遂に嵐になった。
苦しむだけ苦しんで、翌朝までなんとなく気分が悪い。
そして、決めた。
もう、酒は飲まない。
というより飲めなくなっちまった。


以前からアルコールを摂取すると
体のしびれや睡魔はあったが、今回は内臓までやられた。
体が拒否しているんだろうか・・
てめーに酒は必要ねえよ、ってことだろうか・・
元々酒好きじゃないから、別に死ぬまで酒が飲めなくても
一向に構わないが
少量のアルコールさえも分解できなくなってしまった
自分自身の「老い」がなんとなく、さびしい。


でも、老いるってこういう事なのかな、と改めて考える。
今までは何事もなくできていたことが
ある時を境にそれが「不可能」になる。
そしてそれが、ひとつひとつ、増えていくことが「老い」。
泣きたくなる、やるせない、酒持ってこい、酒飲めない・・


だけども、あるロシア人が言っていた。
人間は、無いものを数えてはいけないんだよ、
今あるものに感謝できることが最高の幸福だと。
この人生観が個人的にとても好きだ。

なので、老いていっても
無いものがふえていっても、それをマイナスにとらえない。
これまで酒を飲めたことに感謝しなければいけない。
分かってはいる、人生は修行なのだ。
しかし自分はまだまだヒヨコだ。
だから大人げなく強がってみる。
「ただ酒が飲めなくなっただけ」








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