ゆらゆらと優雅に舞う神秘的なナマズ!トランスルーセントグラスキャットの話
トランスルーセントグラスキャットというお魚をご存知ですか?
骨まで透けてる透明なナマズさん。
名前は聞いた事ないけど、姿を見たことある方はいるかなと思います。
透明でゆらゆら動いている姿はとても美しく、群れさせると同じ方向に向いて泳ぐので、飼育すると可愛さもありますよ。
今回は、そんなトランスルーセントグラスキャットについてご紹介致します。
このナマズさんをこれから飼う方も、今現在飼っている方も見てくれると幸いです。
トランスルーセントグラスキャットとは?
まずはトランスルーセントグラスキャットの生体についてご紹介します。
トランスルーセント・グラスキャット
学名・Kryptopterus vitreolus
原産国・タイ、マレーシア、スマトラ
全長・約8cm
敵水温・18℃~28℃
好きな水質・弱酸性~中性
餌・赤虫と人工飼料
トランスルーセント・グラスキャットはその透明な姿から、半透明のという意味を持つ「トランスルーセント」という名前が付きました。
骨まで透けてる独特なフォルム、まとまって泳ぐ可愛さから当店では結構人気な種類です。
何故半透明な体なのか?
トランスルーセント・グラスキャットは手を伸ばせば、すり抜けられそうなぐらいに透明な体をしています。
では何故、そんな透明な体をしているのでしょうか?
擬態による保護
トランスルーセント・グラスキャットの透明な体は元の故郷では、天敵から身を守るためのカモフラージュとして役に立ちます。
元々、この魚は湖や川といった隠れ家が少ない環境に生息しています。
そんな隠れ家が少ない所でも、透明であれば背景に溶け込みやすくなるので、天敵に見つかりにくくなるのです。
生理的な適応
トランスルーセント・グラスキャットは透明な体から見える内臓をそのまま主張することによって、天敵を威圧することが可能です。
天敵はその姿にビビってしまい、襲わずに放置するケースがあります。
トランスルーセント・グラスキャットの性格と混泳
トランスルーセント・グラスキャットの性格は、その水槽に平和が訪れたかと思えるぐらい温厚です。
同種で入れても喧嘩はしないですし、他の魚にちょっかいをかけることも滅多にありません。
ただし逆に臆病な面もあり、当店でも入荷して間もない時は、奥に隠れてしまうことが多いです。
気が強い魚と一緒にいるとなかなか出てこない場合があるので気を付けましょう。
混泳相手も大人しい性格の種類がおすすめです。
グラミーやカージナルテトラ等がおすすめですよ。
トランスルーセント・グラスキャットのエサのあげ方
トランスルーセントグラスキャットは、臆病な性格であるがうえに、中々ご飯を食べないことありますよね。
そんな時は、完全に消灯する夜にエサをあげるのがおすすめですよ。
なぜならトランスルーセントは夜行性だからです。
基本は夜に活動することが多い魚なのですよ。
夜行性はその名の通り、夜に活動することが多い魚で、トランスルーセントも電気を消すと泳ぎ回ることが多くなります。
ですので、トランスルーセントは夜にエサをあげるのがおすすめです。
調子を崩したときの対策
トランスルーセント・グラスキャットを飼育していると体が白くなった。
そんな経験ありませんか?
実はトランスルーセントはストレスを感じたり、体調を崩したりするとそのサインとして、体が白濁することがあります。
その白濁は全身に広がったり、体の一部分についたりと様態によって様々です。
本来であれば、調子が悪い個体はすぐに薬浴や塩浴といった治療をしますが、トランスルーセントの場合は少し難しいです。
なぜならトランスルーセントにはウロコが無いからです。
トランスルーセントに限らず、ナマズ類はウロコを持たない種類が多いです。ウロコが無いと、薬による効果が直接体内に入ってしまい、過剰に効果が出てしまうことがあります。
そうすると、薬の効果の副作用(いわゆる毒性)が強く出てしまい、余計に体調を崩してしまうことがあります。
ですので、もし薬浴をする際は、規定量の3分の1、もしくは2分の1に留めておきましょう。
まとめ
今回はトランスルーセント・グラスキャットの紹介をしました。
調べると難しい、初心者向きでは無いと書かれていることはあります。
確かに臆病だったり、薬が使いづらかったりと難しいところはありますが、それ以上に可愛さやキレイさもあるので、個人的には初めての方にもおすすめしたい生体です。
群れて同じところを泳いでいる様子はかなり癒されますよ。
皆さんも是非トランスルーセントグラスキャットを飼育してみましょう。