あなたに伝えたい感謝の言葉
原神2周年おめでとうございます!(書いた当時)
この日を迎えられたことがはちゃめちゃ嬉しいです…!!
それを記念した空くんの元にある手紙が届くお話です。
※少々、メタなお話です…
・最推しへの気持ちが元素爆発気味
・かつ、その気持ちを綴っているちょいイタタタな部分あり…
※初出 2022年9月28日 pixiv
塵歌壺。
邸宅内の居間にて。
「おぉ〜い! テーブルの上に手紙があるぞ〜??」
「手紙??」
スッ…
ガタッ
吹き抜けになっているキッチンにいるであろうパイモンに声を掛けられた空は、必要素材の優先順位を書いていた紙を置いて席を立った。
(変だな…、ここには、郵便物とか届かないはずなんだけど…)
スタスタ
歩きながら疑問符を浮かべる。ここ塵歌壺には、郵便配達員が来るわけでもないしそもそも一般人は入れないはずだ。それに、執事であるマルが気付かないのも妙である。
ガチャ
「お〜い、これだこれだ!」
「本当にある…。」
スタスタ
扉を開けた空を呼びかけるように、パイモンが空中でジャンプするような動きと同時に手を振った。その声に一瞬、視線を合わせてからテーブルに目を向けると一枚の手紙があった。ひと言呟いてから、テーブルに向かって改めて確認すれば、"空くんへ"と書かれている。裏を見ても差出人は書いておらずご丁寧にシーリングスタンプで彩られている。マークは空の服装の至る所にある菱形のマークとそっくりだった。
(一体、誰が…)
「早く見てみようぜ!!」
ワクワク
ガクッ
「分かったよ…。」
スッ…
ピッ
ピリリ…
訝しむ空とは正反対に、パイモンは手紙の中を知りたい一心でいっぱいだった。その警戒心の無さに肩を落としながら、空は側にあるチェストの上にある小物入れからペーパーナイフを取り出して封筒を開ける。
「どれどれ…。」
ピラッ
『親愛なる天使、空くんへ。
あなたが居てくれたおかげで、私は人生に喜びを得ました。
例えるのなら、そう…。真っ暗な闇の中に指した温かな光…。それがあなたです。
あなたの髪は、眩しく光り輝いていて、温かく照らし出す太陽のようです。
あなたの人々を幸せにする優しく思いやり溢れる美しい心は、まるでダイヤモンドのように屈しない気高いオーラを纏っています。
あなたが毎日健やかに過ごすこと。
それが私の何よりの幸せです。
人生に喜びを与えてくれてありがとうございます。
今後も陰ながら応援しています。』
「な、なんか、熱烈な感じだな…!!」
「そ、そうかな…。」
空が読み上げていくうちに、パイモンは興奮気味に星座に似た鱗粉を周囲に瞬かせた。その反面、空は疑問がますます深まっていく。
それは、手紙に使用されている文字だ。
読み上げているので、パイモンは手紙の文字に気付いていないが、以前、空が旅をしていたところで使われていた文字そのものだ。
ひらがな。
漢字。
そして、カタカナ…。
テイワット文字ではなく、この文字が使われているのは、少なからず空が、この字を読めることを知っていて、なおかつ、テイワットではなく別の世界から来たことを知っている、ということだ。
それは現状において、パイモン、モナ、アルベド、そして、恐らくダインスレイヴしかあり得ない。
しかし、この手紙を送った者は、そのうちの誰でも無かった。
(一体、誰がこんな手紙を…)
「あれ? 裏にも何か書いてあるぞ? 読めないけど…。」
「え?」
ピラッ
ますます募る不信感に、空は警戒心を強める。だが、パイモンのひと言に裏面を確認すれば、確かに文が書いてある。
「本当だ。どれどれ…。」
それを読み進めると…
『P.S.
尚、この手紙は読み終わると同時に消滅すると同時に、記憶には一切残りません。ご安心ください。』
読み終わってから、その文を理解しようとした瞬間…
ポンッ!!
「わっ!!」
「うわぁっ!!」
手紙が、軽い爆発音と紙吹雪を散らしながら爆ぜた。紙吹雪は床に落ちる前に消えていくその様は、まるで変わったヒルチャールを倒した後、どこからともなく取り出したトランクケースに逃げ込んだ後に似ていた(流石にキャベツは現れなかったが)。
しかし…
「びっくりしたな…、って、オイラ、何にびっくりしたんだ??」
「あれ? 俺も………、何してたんだっけ??」
落ち着いたパイモンと空は、辺りを見回して疑問符を浮かべる。何故なら、今しがた何をしていたのか、そのことが、まるでモヤがかかったように思い出せないからだ。
「まぁ、大したことじゃないんだろ!」
「そうだね。」
いくら思い出そうとしても思い出せず、埒が明かないと判断した2人は、特に気にしないことにした。
こうして、不可思議な手紙は誰の記憶にも残らずに消えていった。
-END-
あとがき
改めて、原神2周年おめでとうございます!
最推しに、一瞬でもいいから感謝の気持ちを伝えたい…
でも私如きが認知されるのはおこがましいにもほどがある!
というふたつの気持ちの葛藤から、この話を思い付きました…!!
色々禁忌に触れている気がしてすいません…!!
恥ずかしさに耐えきれなくなったら消します…!!!
短いですが、ここまで読んで頂きありがとうございます!