【タル空】違う装い
三つ編みの扱いに悩む空くんと解決する為に動くタルタリヤのお話です。
長い髪あるあるネタとして思いついたお話です。
改めてキービジュアルを見ていたら、パイモン、空くんの三つ編み掴んでいるな…とも思って思いついたネタでもあります。
・タルタリヤが空くん推し状態な感じです(おい)
参考資料
・ゲーム本編やキービジュアル、公式ミニキャライラストで、空くんの三つ編みを掴むパイモン
「………。」
「空、何かあったの??」
珍しくタルタリヤは慎重そうに尋ねた。
何故なら…
空は、現在、その長い三つ編みにした金髪を羽根を模したマフラーとマントが合わさった独特な装飾の中、特に首元にしまっているからだ。
どのような原理なのかは分からないが、あれだけ長い金髪の三つ編みがすっぽりと収まっている。
「パイモンが怒ってな…。」
そうして、空は説明し出した。
どうやら、空の三つ編みにした髪が、後ろを振り向いたり、風に吹かれたり、と、ことあるごとに当たりまくった結果、パイモンが怒ってしまったようだ。普段から身近に居るパイモンだからこその理由であるとも言える。
「なるほどね…。」
「普段から、俺の髪を掴んだりするのに、こういう時に怒るのは不公平だと思うんだが…。」
納得したように言葉を紡ぐタルタリヤの声を聞きながら、空が不満を溢すが、それも無理はないだろう。
空曰く、パイモンは強風に攫われそうになった時など、普段から何かと空の三つ編みに掴んだりしているらしいのだが、当たるのは嫌らしいなのだそうだ。
プルプル
「え、何それ、羨ましいよ……!!」
「お前、当たりたかったのか……?」
身体を震わせてこちらに勢いよく顔を上げた後に紡がれたタルタリヤの言葉に、そういう趣味があったのか………と思った空は、少し後退りながら引いた。
「あぁ! 違うんだよ!! だって…。」
ふわっ
「!!」
「こうして、いつも、空の髪に触れる機会があることにだよ…。」
そうして、空の三つ編みに優しく触れるタルタリヤの表情は、とても恍惚としたものだった。
(おチビちゃんが心底羨ましいよ…)
「か、からかうなよ!!」
バッ
「え〜? 本当のことなのに………、あっ! そうだ!!!」
「今度は何だよ…。」
気恥ずかしさに、慌ててタルタリヤの手から三つ編みを離した空を置いて、まるで、アイディアを思いついたと言わんばかりに、タルタリヤは声を上げた。それに対して、訝しむように空は尋ねる。
そして…
「俺の腕に巻いておけば、おチビちゃんが当たる心配はないよ!」
「何でそうなる!?」
タルタリヤの妙な提案に盛大にツッコむ空であった。
その後、空の三つ編みを左腕にほんの少しばかり巻いたタルタリヤ、それに何だか困惑した表情を浮かべる空。
そんな2人の姿を見て、タルタリヤを見ては地団駄を踏んで、その直後、空に向き直って謝るパイモンの姿があったという。
-END-