臓器移植を知るって・・・②
前回に引き続き、臓器移植から学べる機能・役割をお伝えします。
『拒絶反応』・・前回お伝えしたあのありがたい『免疫』が、移植され
た臓器も異物とみなし、攻撃・排除してしまいます。
あの免疫の役割は全身の40兆の細胞がすべて自分のも
のかどうかを確認しているからです。ドナーから引き
継いだ臓器を細菌やウイルスと同じように応対してし
まいます。
その結果、体温上昇・血圧上昇・臓器腫大・むく
み・・・等を引き起こします。
移植を希望していて、その希望が叶ったとしても、一
生この『拒絶反応』と一緒に生活していかなければい
けないのです。
『免疫抑制剤』・・ 薬学の進歩のお陰です。移植後に起こる『拒絶反
応』の原因の『免疫』を抑えようとする薬です。基
本的に一生、決まった時間に必ず毎日内服しなけれ
ばなりません。
ここで考えなければいけない問題が2点あります。
まず、あのありがたい『免疫』を抑えようとする
わけですから、日常の感染症に対してより一層気を
つけなければいけません。次に、他の薬との飲み合
わせを注意しなければいけません。むやみに医薬品
を使用することはできません。必ず担当医師に確認
する必要があります。
臓器移植について知ることで、自らの身体について改めて多くことを学ぶことができます。そのことで、自分を大切に、そして他人も大切にできる気がします。