私、なんも取り得ないんですよ。。。
以前、務めていた保育園の若い先生が、職場でプチ相談会みたいになっているときに、私に言っていた言葉です。
これを聞いて一番最初に「それホンマ??」って、思いました。
(最近、それホンマ?って、よく言う私。笑)
その先生とは、私自身クラスを組んだことがなくて、普段の関わりもないから、どんな先生なのか雰囲気しか知らなかったんですよね。
だけど、その先生が言っている「取り柄がない」っていうのは、ピアノも苦手、遊びも考えるの苦手、書類も遅い。。。みたいな保育士に求められる仕事のことなんだろうなというのは、すぐ察しがつきました。
そのとき、
私「先生、子ども好き?」
先生「はい!大好きです。」
私「それって、取り柄じゃないん?」
先生「うーん。。。でも、子どもたちが
私の話を聞いてくれるようにとか、おもしろいことできなくて」
私「それって、上の先生みたいにってこと?」
先生「はい。」
この会話のあとに、15分くらい話したんですよ。
「取り柄について」
その時は、時間が短すぎて保育現場での取り柄って何?みたいな大枠の話しかできなかったんですけど。。。
でも、実際問題、自分らしさとか、取り柄みたいなのがわからなくて、自信なくして保育現場を離れちゃう先生が多くて、私はそれがどうしても嫌なんです。
子どもたちの反応って、すごく正直だからどうしても比べちゃうんですよね。他の先生と。
私もそうだったから、比べてしまう気持ちよくわかります。私は、ものすごく負けず嫌いなので、他の先生と比べて、勝った負けたと勝手に勝負してました。(今思うと、何基準?笑)
でも、本当に必要なのはそこじゃない。
自分が人と比較して、取り柄があるないと判断する癖があると、自然と子どもたちのことも「いい」「悪い」で判断してしまうものなのです。
それがいいとか、悪いとかの話ではなく、
脳の構造上、人は自分の物差しで物事を捉えるので、自分に対してしている言動を人に対しても行います。
だから、取り柄のある、ないのジャッジするものではなく、自分がご機嫌になれるものを探してほしい。
私は、まずその先生に、そもそもまだ信頼関係もできてないひょっこりやってきた派遣社員に、クラスの先輩にも言えないような本音を話してくれた、その「素直さ」は最高にその先生の取り柄だと思ったのです。
取り柄がないって、「悩む」ということは、それだけ真摯に自分の仕事に向き合っている証拠。
私は、こういう先生に担任になってもらって、子どもたちは幸せだなぁって、思いながら悩める先生の話を聞いていました。
そして、私が感じたこと。
「取り柄がない」のではなくて、現場での「自分の活かし方」がまだわからないだけなんだな。。。と
その園からは離れてしまったので、その先生が今どうなっているかわからないのが、残念ですが、
保育の世界から離れずにいてくれてると願っています。
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